2019年1月にBSプレミアムで放送された「異世界コント番組 猿以外の惑星」の第2弾「続・猿以外の惑星」が、9月1日、8日の2週連続で放送になります!
時は西暦20XX年。頭は動物、体は人間の驚くべき進化を遂げた“動物人”たちが暮らす惑星があるという。そこでは、人間が住む地球同様、日々、滑稽で悲哀のにじむ物語が繰り広げられていた。「異世界コント番組 続・猿以外の惑星」は、動物人の生活を覗き見ることによって、おもしろくも愚かな人間(?)模様を知るコント番組である――。
そんな番組を企画制作した住田崇ディレクターに、見どころを聞きました!
この番組、とがり過ぎてる…?
──番組の企画を立ち上げた経緯は?
僕自身、アカデミックな番組を作りたいと思っていたんです。そうした中で、もともとおもしろいと思っていた“人間と動物のかぶりもの”で何かできないかと企画提案をしました。やるからには本格的なものをと思い、ち密なかぶりものを作り、さらに、その動物の生態も紹介しつつ、コント仕立てで見せていくのはどうかと話が進んでいったんです。
実は、とがり過ぎている番組を作っちゃったかなと思っていて…(笑)。みなさんには、「NHKでこんなとがった番組が見られる」というギャップを楽しんでいただければと思います!
──番組の内容が気になるのですが、詳しく教えてください。
時代設定は西暦20XX年です。まるで人間のように進化して、体は人間で頭だけが動物の“動物人”たちの滑稽な暮らしぶりをオムニバスコントのような形式で見せられたらいいなと思っています。そして、その暮らしぶりを宇宙船から観察しているのは、宇宙人に扮する桐谷美玲さんです。桐谷さんの視点を軸に物語が展開されていきますので、いわばナビゲーターのような、ストーリーテラーのような存在となっています。

僕の中で、桐谷さんはどこかキャラクターっぽい印象があったんです。スタイルも異次元に良くて、顔や声もかわいく、さらにコメディーも得意というところもあって今回お願いしました。
ことし1月に放送した初回放送をご覧になられたうえでオファーを受けてくださったそうで(笑)、今回の収録もおもしろがってくださいましたし、コント部分にも興味を持ってくださって、楽しく撮影ができました。
昔のSFというか“レトロフューチャー”っぽさ、60年代のアメリカのテレビ番組『スタートレック』を意識して“ダサかわいい”要素を取り入れたセットと衣装になっていますので、かわいらしい象徴的なストーリーテラーになったと思います。

──コントはどんなものが見られるのでしょうか?
ゾウがいるホストクラブを訪れるニワトリのコント、パンダとプードルの漫才、今話題の芸能事務所の話題も盛り込んでいます。

中でも、プードル・パンダ・ブタの3匹組のアイドルユニットのコントは注目です。この3匹がいろいろなことに巻き込まれていくのですが、実はサスペンス調になっています。

それから、僕がずっとやりたかった、映画『エクソシスト』のオマージュコントも作りました。物語に登場する“悪魔に取り憑かれた少女とその母”をブタに、“悪魔を払いにやってくるカラス神父”(※映画の時の役名です)をカラスに演じてもらいました。

ほかにも、ミュージカルのようなものもあれば、リストラされたゾウの姿を追ったコントもあって“ごった煮”ですが、楽しんでいただければと思います。

豪華声優陣が“動物人”に息吹を吹き込みます!
──コント制作は、どんな過程で出来上がっていくものなんですか?
この番組は、普通のコント番組と違って、まずは登場する動物を決めるんです。動物のかぶりものを作ってくださるクリエイターの方々が、約2か月ほどかけて作ってくださるので、台本が出来上がる前に決めておくことが重要なんですね。
その間に、ミュージカル調のコントに使用するオリジナルの曲作り、歌の収録、ダンスの練習などを行い、台本ができたら本番収録です。
そして最後は、この番組の特徴ともいえるのですが、コントに声優さんたちが息吹を吹き込んでくださいます。声を当てていただくのは、小野賢章さん、内田雄馬さん、石川界人さん、井口裕香さん、雨宮天さん、村川梨衣さん、佐久間レイさんです。
配役としては、小野さんはホストのゾウや弁護士のワニなど、内田さんは漫才師でツッコミ担当のパンダや動画配信するカラスなど、石川さんは漫才師でボケ担当のイヌ、アイドルのマネージャーのニワトリなどとなっています。

そして、井口さんはアイドルのプードルや主婦のライオン、雨宮さんはアイドルのパンダやホストクラブを訪れるニワトリ、村川さんはアイドルのブタ、そして佐久間さんにはエクソシストの母・娘のブタ、主婦のワニ、女社長のライオンに声を当てていただきました。

人気も実力もある方々なので、生々しい動物たちの映像とどう化学反応を起こすのか、ぜひお楽しみに。
──最後に、見どころをお願いします!
注目は、この番組内で唯一、顔を出している桐谷さんなのですが(笑)、コントの合間にちょっとしたトークを挟んでいるんですね。“おもしろ要素”を入れ込んでいますので、期待していただければと思います(笑)。
そして、番組はコントとうたってはいますが、ドラマのような要素もあり、バラエティーのような感覚にもなっていますので、飽きずにあっという間に30分が過ぎると思います。それゆえに、できれば途中から見るのではなく、最初から見ていただけるとうれしいです!
「かぶりものはものすごいクオリティー」と語る住田ディレクター。そのリアルな“動物人”にも注目ですよ♪
異世界コント番組 続・猿以外の惑星
【放送予定】9月1日(日)、8日(日)[BSプレミアム]後11:20