「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズを
3週連続放送!

【渡辺祥子のシネマ温故知新】

プレミアムシネマ9月の注目作品

秋の始まりの9月はロバート・ゼメキス監督の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ1部,2部,3部が9日から放送され、3週続く月曜日のお楽しみ。主役のマイケル・J・フォックスは、カナダ出身。最初に高校生のマーティ・マクフライ役を演じた時は1961年生まれだから20歳をとっくに過ぎていたはず。だが、小柄な体型とキュートな顔立ちでどう見てもティーンにしか見えず、初来日キャンペーンの際は、タバコを吸っていて、取材に集まった女性記者たちに「タバコのことは書かないで」、とお願いする姿が可愛いと評判だった。2000年にはパーキンソン病の発病で引退を表明していたが、13年に『マイケル・J・フォックス・ショウ』で復帰した。マイケル・JのJは、尊敬する俳優マイケル・J・ポラード(「俺たちに明日はない」)からもらったそうだ。

【放送日時】
プレミアムシネマ「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
9月9日(月)[BSプレミアム]後9:00〜10:57

プレミアムシネマ「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2」
9月16日(月)[BSプレミアム]後9:00~10:49

プレミアムシネマ「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3」
9月23日(月)[BSプレミアム]後9:00~10:59

今月はミステリー映画や先の読めない展開のドラマ、結果はわかっていても、途中が波乱万丈でその先に待つ結果を忘れてしまう、というスリリングな映画3作を取りあげてみたい。中でも注目して欲しいのがミステリーの女王アガサ・クリスティーの短編を戯曲化、ロンドンやニューヨークの舞台でヒットしたのち映画になったビリー・ワイルダー監督の「情婦」(1957)。多くのクリスティー・ファンやミステリー映画ファン、ビリー・ワイルダーのファンらが“最高!”と口をそろえる法廷ドラマの傑作。二転三転のドラマには息を呑み、最後には唖然とさせられる。殺人容疑で起訴される夫を演じるのがタイロン・パワー。イケメン俳優で知られたものの演技のほうはそれほどでも、と言われたハリウッドの大スターだが、この役が素晴らしい名演で評価が急上昇。ところが、次回作の撮影に入った直後に急死、という悲劇に見舞われた。彼の妻を演じたマレーネ・ディートリッヒはドイツからハリウッド入りした女優。ヒトラーの呼びかけにも応じず、第2次大戦中はヨーロッパ戦線に送られたアメリカ兵の慰問を続け、脚線美でも知られた大女優だ。

【放送日時】
プレミアムシネマ「情婦」
9月11日(水)[BSプレミアム]後1:00~2:57

英国のジャーナリスト出身作家、フレデリック・フォーサイスの大ベストセラー小説を原作にした2本のサスペンス映画が「ジャッカルの日」(1973)と「オデッサ・ファイル」(1974)。前者は1960年代、ドゴール大統領の暗殺を計画した秘密組織(OAS)が腕利きの殺し屋ジャッカルを雇い、着々と計画は進むというストーリー。自分の顔を見た者は生かしておかない、というジャッカルと関わった人々の運命やいかに。ドゴールは実在の人物、暗殺されていないのはわかっているのだが、それでも、どんどん引き込まれて夢中になって見てしまうのはジャッカル役が生涯の当たり役になるエドワード・フォックスのクールな存在感や脚本の良さによるものだろう。97年にはこの映画にインスパイアされた「ジャッカル」が誕生。ブルース・ウィリスが暗殺者、彼を追い詰める元IRA幹部のテロリストをリチャード・ギアが演じて某大物の暗殺阻止に挑む。

フォーサイスが「ジャッカルの日」に続いて書いた「オデッサ・ファイル」は、ナチスの亡霊を追うジャーナリスト、ジョン・ボイト(アンジェリーナ・ジョリーの実のお父さんだ!)に迫る危機を描く。ナチスの元高官ロシュマンを演じるのがマクシミリアン・シェル。彼の実の姉で50~60年代ヨーロッパで活躍したオーストリア人女優マリア・シェルが主人公の母を演じる。

【放送日時】
プレミアムシネマ「ジャッカルの日」
9月20日(金)[BSプレミアム]後1:00~3:24

プレミアムシネマ「オデッサ・ファイル」
9月30日(月)[BSプレミアム]後1:00~3:10


渡辺祥子

【コラム執筆者】渡辺祥子(わたなべ・さちこ)さん

共立女子大学文芸学部にて映画を中心とした芸術を専攻。卒業後は「映画ストーリー」編集部を経て、映画ライターに。現在フリーの映画評論家として、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等で活躍。映画関係者のインタビュー、取材なども多い。また映画にとどまらずブロードウェイの舞台やバレエなどにも造詣が深い。著書に「食欲的映画生活術」、「ハリウッド・スキャンダル」(共著)、「スクリーンの悪女」(監修)、「映画とたべもの」ほか。

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