コーヒー職人の“技”を堪能!

鑑賞マニュアル 美の壺

10月4日(金)[BSプレミアム]後7:30

くらしの中にあるさまざまな美を紹介する美術番組「美の壺」。

10月4日(金)は、長きにわたって日本人に愛されてきた「コーヒー」の登場です。おいしさを追求した職人技を軸に、摘み取られた豆が至福の一杯になるまでの過程で現れる“美”を鑑賞します。

伊槻雅裕プロデューサーに番組のみどころを聞きました。

 おいしさの秘密は職人さんの技!

──「コーヒー」を取り上げることになったきっかけは?

昔からコーヒーが好きで、よくコーヒー店に足を運ぶのですが、その店によって味の違いがあるなと感じていたんです。その違いって、実は職人さんの技の違いによって生まれているそうで、そこに美の“ツボ”があるのではと思い、「職人技」に注目して取材することにしました。

──実際にどんな職人技が見られるのでしょうか?

第1のツボは、“抽出”の美を追求します。抽出には店や職人によってさまざまな方法があるのですが、最初は、ペーパードリップと呼ばれる紙のフィルターを使った抽出法でコーヒーをれる職人さんを訪ねました。正しく淹れると、豆がハンバーグのように膨らみ、透き通った琥珀こはく色のコーヒーが抽出されるのを見ることができます。たまっていくとコーヒー色になるのですが、一般になじみのある淹れ方で、“おいしく淹れるためのコツ”を披露します。

ガラス製の器具、サイフォンで抽出する職人さんも登場します。この方は「ワールド・サイフォニスト・チャンピオンシップ」世界2位の実力者。“わずかな力加減で味が変わる”という攪拌かくはんの技を教えてくれました。またサイフォンは、柑橘かんきつ系など酸味を豊かに表現できるので、今流行の「スペシャルティコーヒー」の豆を抽出するのに向いているそうです。

ペーパードリップ抽出(左)と水の蒸気圧を利用して抽出するサイフォン抽出

第2のツボは“焙煎ばいせん”です。焙煎は、生のコーヒー豆を加熱し独特の香りや風味を生み出す工程。福岡にある名店では、お店の焙煎機を使った独特な方法が受け継がれています。ある決まった温度を目指して過熱して、ある瞬間に焙煎を止める、その一瞬をとらえる職人技は必見です。さらには、焙煎を手回しで行う職人さんも登場します。

焙煎を手回しで行う職人・大坊勝次さん

コーヒーの「甘み」をいかに引き出すか、40年もの間研鑽けんさんを続けている方で、独自の方法で味を操る妙技を見せてもらいました。どちらの方も、自分がおいしいというポイントを探求し続けいている職人というか、研究者のような方々です。その熱さを追いました。

緻密な焙煎でこんなにも豆が変化するんです!

第3のツボは“エスプレッソ”です。エスプレッソとは、高い圧力ですばやく抽出したコーヒーのこと。それを新しいコーヒーに変化させた職人さんを紹介します。コーヒーの粉の密度を変える“タンピング”という工程に秘密があり、独自の「筋肉の動かし方」で味を微妙に変化させます。ご自身は「アスリートです」とおっしゃっていましたが(笑)、その腕や肩の筋肉を使って行うタンピングにも注目してください。

コーヒーの本場はイタリアだと言われますが、イタリア人の家庭の味という目線でも、エスプレッソを見つめます。イタリアでは、エスプレッソは日本で言うところの緑茶や麦茶と同様の位置付けなんだそうです。各家庭に専用のマシンがあるそうで、どうやって代々受け継いでいるのかもご紹介します。

 視覚からもコーヒーを楽しんで!

──番組の見せ方として工夫したところを教えてください。

職人さんの技の美しさを見せたいので、工程の様子はこだわって丁寧に撮影しました。抽出にしても焙煎にしても、“究極の技”が見られます! さらに、コーヒーが落ちてくるところを下からのぞいてみたり、カップに注がれる様子をじっくり観察したりもしています。なかなか見られないアングルで撮影していますので、視覚的にもお楽しみいただければと思います。

こ~んな目線でコーヒーを堪能!

──最後に、番組案内役の草刈正雄さんとコーヒーのからみは?

草刈さんのもとにコーヒーが届いた、というところから物語は始まります。中をあけてみると、そこにあるのはコーヒー豆。「これってどうやって飲むんだっけ?」と、お隣に相談するのですが…。天の声の木村多江さんにも試飲してもらいながら、無事においしいコーヒーを淹れることができるのかを目指していきますので、こちらの物語もお見逃しなく(笑)。

職人さんたちのこだわりをじっくり鑑賞してみませんか? ぜひお楽しみに!

取り上げた番組はこちらです!

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