中村七之助と上白石萌音が身分違いの恋人同士を熱演

プレミアムドラマ「令和元年版 怪談牡丹燈籠 Beauty&Fear」

10月13日(日)[BSプレミアム]後10:00
<第2話 (全4回 各49分)>

恋焦がれて死んだ美貌の娘の幽霊が、カラン、コロンと下駄げたの音を響かせ、夜ごと愛しい男を訪ねる…

そんな幻想的なシーンが有名な傑作怪談、「牡丹燈籠ぼたんどうろう」。
原作は男女の色と欲が生々しく交錯するドロドロの人間ドラマであり、20年にも渡るかたき討ち、因果応報の物語になっています。

最後には「幽霊より人間が怖い」と感じさせる長編愛憎劇を、新たな視点と演出により初めて完全映像化しました!

【第2話 あらすじ】
平左衛門(髙嶋政宏)が仕官を許した若者・孝助(若葉竜也)はかつて殺した浪人の息子だった。隣家の放とう息子源次郎(柄本 祐)と深い仲になったお国(尾野真千子)は平左衛門を殺して偽の遺言状によって飯島家を乗っ取る悪計を巡らせるが、その謀略を孝助に聞かれてしまう。一方恋する新三郎(中村七之助)に会えないため病身となったお露(上白石萌音)は焦がれ死にしてしまう。しかし、新三郎への思いは捨てきれず…。

10/13(日)放送、第2話の最大のみどころは、新三郎を恋い慕うお露が、想いを募らせるあまり「焦がれ死に」を遂げる場面。演じた中村七之助さんと上白石萌音さんにお話を伺いました。
※尾野真千子さん、柄本 佑さん、若葉竜也さんのコメントは<こちら>から


中村七之助

萩原新三郎 役・中村七之助

美男の若い浪人。平左衛門の娘・お露と一目で恋に落ちる。

──歌舞伎でもなじみ深い「牡丹燈籠」ですが、脚本を読まれた時の印象は?
僕、歌舞伎の「牡丹燈籠」では、お峰・お露・新三郎と三役やっているので、それが映像の世界ではどういう風になるのかと大変楽しみに脚本を拝見したんですけど、歌舞伎よりもいろいろな要素がぎっしり詰まっていて、すごくおもしろい作品だなって思いました。人間の“業”や因果因縁みたいなものがすごく出ているなって思いましたね。そもそも、テレビのお仕事はほとんどお引き受けしないので、テレビでしっかりお芝居するのは大河ドラマの「元禄繚乱」(1999年)以来だと思うんですけど、今回は旧知のプロデューサーの方からいただいたお話で脚本もおもしろかったし、共演者とスタッフにも恵まれてツイてたなと思います。

──一緒のシーンが多かったお露役・上白石萌音さんはいかがでしたか?
すばらしい女優さんだなの一言です。僕は映像の仕事は本当に不慣れなので、テレビ界のルールも全然わからず、戸惑っていた部分もあったんです。はじめて聞く独特の用語も多いし。なので上白石さんも、きつい人だったらどうしようって思ってたんですけど(笑)、本当に純粋な方で、彼女の目を見たらおのずと新三郎になれましたね。だから僕の力じゃないですね。彼女の目が、ちゃんと新三郎を見てくれていたので本当にありがたかったです。すばらしい役者さんだと思いましたし、人間としても素敵すてきでした。

──印象に残っているシーンは?
特に印象に残っているのは「焦がれ死に」。そのシーンは、僕が舟に乗っていて、お露はセットにいて、僕の方向から彼女が焦がれ死んでゆくのを撮ってるんですけど、上白石さんが本当にすごい芝居をされました。「焦がれ死に」なんて、誰も見たこと無いし、どうやんの? って感じじゃないですか。舞台だと大げさにできるでしょうけど、映像だとオーバーにやったらクサくてリアリティー無くなるし、かといって、あっさりとやったら共感が得られない。すごく難しいラインだと思うんです。それが本当に、カットがかかった瞬間ぼく泣きましたからね。僕はそのカット、セリフだけで姿は映ってないんですけど、リアルに彼女の芝居を見ていましたから。そこにいる女優が、スタートからカットがかかるまで、僕を思って僕の名前を呼んで焦がれ死ぬ姿をずっと見ていたら、もう滂沱ぼうだの涙。スタッフも全員うなってました。横で撮ってたカメラマンが僕に「罪な男やで」って(笑) それくらいすごかったです。

──みどころをお願いします
人間の業や因縁というものが、一見バラバラに見えるけれど一つにつながっているんですよね。そこが怪談なんだろうなって思います。お化けのドロドロじゃなくて人間の本質的なところを楽しみに見ていただけたら、とても深い作品になっていると思いますし、もちろんお化けのシーンや立ち回りのシーンもすばらしいものになっているでしょうから、そういうところでも楽しんでいただけたらうれしいですね。

上白石萌音

お露 役・上白石萌音

平左衛門の美貌の一人娘。許されぬ恋を嘆き、焦がれ死にする。

──収録中のエピソードをお聞かせください
私は、七之助さん(萩原新三郎役・中村七之助)と菜穂さん(お露の侍女のお米役・戸田菜穂)とのシーンが多かったのですが、お二人にたくさんのものを教えていただきました。お二人とも色気がすごくて。私は今まで色気というものから逃げていたので、とうとう向き合わなきゃいけない時が来たと思い、お二人に「色気ってどうしたら出ますか」ってお聞きしました。菜穂さんは、お着物が喜んでいると思うくらい、似合っていらして、菜穂さんが着た瞬間に何か宿る感じがするんです。所作やセリフの発し方は間近で見て学びつつ、歩き方などは積極的に質問もして合間に教えていただきましたね。七之助さんは、女形を長くやられているのもありますけど、普段から女性の着物をお召しになってカツラも被っていらっしゃるので、その大変さや、どうすれば楽になるかとか、どうやったら綺麗きれいに見えるかを熟知してらっしゃって、対面する芝居の時に「ここはこうしたらいいよ」「ここ、こうしたらキツくない? 痛いよね」とか、とてもお気遣いをいただいて、助けていただきましたね。

──お露が“あの世”に行ってからの芝居は大変だったのでは?
お露は、新三郎さまから見たら普通の人間。それが護符ごふを貼られて「ウォー」と声を荒げた瞬間に豹変します。そういった振り幅のようなものは、見た目が一番のスイッチになりましたね。カラーコンタクトをつけて、牙を差して、お化粧も普段より白めにして、目をギュッとキツく吊り上げて。その姿を鏡で見た時には、自分でも「誰だ!?」って思いました(笑) 監督からも「獣になってくれ」と言われましたし、1ミリでも躊躇ちゅうちょがあったらできなかったので、撮られていることも忘れて吠えて、という時間でした。ですから、逆にストレスがなくて、そこで全部爆発させてホテルに帰る日々でしたね。

──焦がれ死ぬシーンはいかがでしたか?
お露として新三郎さんを思うという、それだけでした。湖のほとりにお座敷のセットを作って、湖に小舟を浮かべて撮ったんですけど、新三郎さまが小舟で流されていく時は本当に切なくて、もう胸が引き裂かれる思いになりました。台本を読んでる時には「焦がれ?死ぬ?」と思ってたんですけど、撮影の時には「あ、これは死ぬかもしれない」って思いました。それほどショッキングでしたね。ですから、あのシーンは視覚的に助けられたなって思います。もちろん七之助さんの熱演も相まって、自然に焦がれ死ねました(笑)出し切りました!

──みどころをお聞かせください
日本を代表する名優さんたちの演技合戦ではないでしょうか。会話劇と言って良いほど、大切なことをバンバンバンッて言うシーンがたくさんあって、言葉で紡がれているところも多いんですよね。もしこの一言がなかったら…という、そのもつれで起こってくるところもあるので、「必然」と「不運」と、その中の「幸運」というものを、みなさんのお芝居からゾクゾク感じてもらえると思います。すこし涼しくなった時期の怪談ということで、よりヒヤッとするかもしれませんしね。古典的な日本三大怪談のひとつでもあるので、「日本人」の性格的な部分を知るという意味でも、楽しんでいただけるのではないかなと思います。

プレミアムドラマ
「令和元年版 怪談牡丹燈籠 Beauty&Fear」

【放送予定】10月6日(日)スタート
毎週日曜[BSプレミアム]
後10:00(全4話)
<第1話のみ79分、
第2~4話 各49分>

【再放送予定】毎週日曜[BSプレミアム]
<第1話>10月13日 後4:00
<第2~4話>10月20日、27日、11月3日 後4:30

※12月にBS4Kでも放送します。
BS4K「完本 怪談牡丹燈籠」 前編「因の巻」/後編「果の巻」(各119分)

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