11月は、ロビン・フッドが大暴れ!
ジャック・ニコルソンの狂気の演技も…光る!

シャイニング ほか【渡辺祥子のシネマ温故知新】

プレミアムシネマ11月の注目作品

今年は秋がなくて夏から冬へまっしぐら? でも映画ファンとしては『がんばれ!ベアーズ』(1976)が久しぶりに見られたり、『フレンチ・コネクション』1作目(1971)と2作目(1975)が一緒に見られたりで、冬の(秋の!?)夜長がたっぷり楽しめそう。

『がんばれ!ベアーズ』のりりしいヒロイン、テイタム・オニールは、撮影当時9歳だった『ペーパー・ムーン』(1973)で史上最年少のアカデミー助演女優賞受賞者になった。この映画のモチーフになっている名曲「イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン」は、映画『蜜蜂と遠雷』の中でほんの少しだが聴くことができる。

【放送日時】
プレミアムシネマ「がんばれ!ベアーズ」
11月12日(火)[BSプレミアム]後1:00~2:43

プレミアムシネマ「フレンチ・コネクション」
11月13日(水)[BSプレミアム]後1:00~2:45

プレミアムシネマ「フレンチ・コネクション2」
11月20日(水)[BSプレミアム]後1:00~3:00

さて、11月の珍品は『シャイニング』(1980)。折も折、今月はスタンリー・キューブリック監督のこの作品が気に入らないとクレームをつけ、自分好みの映画まで作った原作者スティーブン・キングが書いた続編『ドクター・スリープ』(なんと152分もある!)の映画が劇場公開される。『シャイニング』で印象的な4歳の男の子ダニーが三輪車に乗って人気のない廊下を走るシーンが再現されて、このときから30年後の話が展開。様々な苦労を重ねて大人になったダニー(ユアン・マクレガー)が、雪に降り込められたコロラド州ロッキー山上のオーバールック・ホテルへと戻ってくる。そこで再現されるのが『シャイニング』で印象的なシーンの数々。双子の女の子や、不気味なエレベーター、237号室の秘密などが見られ、いかにも続編らしい作りになっているから、両作を一緒に見ると面白さが倍増するはず。それにしても、キューブリックの映像はすばらしい、と改めて思うし、ジャック・ニコルソンの狂気の演技には圧倒される。当時の彼はハリウッドのトップスターで、ピカピカの二枚目。『シャイニング』の最後ではそれを証明する1枚の写真が見られる。

【放送日時】
プレミアムシネマ「シャイニング」
11月25日(月)[BSプレミアム]後9:00~11:01

ラッセル・クロウ主演、リドリー・スコット監督の『ロビン・フッド』(2010)は繰り返し映画化されている英国の伝説のヒーロー、ロビン・フッドが十字軍の遠征から帰ってシャーウッドの森の義賊になるまでの話。つい最近では、『ロケットマン』(2019)でエルトン・ジョンを演じたタロン・エガートンがロビンを演じた『フッド:ザ・ビギニング』(2018)があるが、何年かに1度、必ず登場してくるのがロビン・フッド映画だ。記録に残るごく初期のロビンは快男児で知られるダグラス・フェアバンクスの『ロビン・フッド』(1922)。1938年の『ロビンフッドの冒険』は剣戟名人エロール・フリンがロビン。60年には英国製『シャーウッドの剣』が誕生。「ホラー/怪奇」で有名なハマー・フィルム・プロダクションの製作でリチャード・グリーン主演。脇にドラキュラ役で有名なピーター・カッシングがいた。76年には老いたロビン・フッドをショーン・コネリー、彼を待ち続けた恋人マリアン姫をオードリー・ヘプバーンが演じた『ロビンとマリアン』がある。1990年代に入るとケビン・コスナーがロビン・フッドを演じた『ロビン・フッド』(1991)、メル・ブルックス監督の喜劇版『ロビン・フッド/キング・オブ・タイツ』(1993)、そして2010年にリドリー・スコットが撮った『ロビン・フッド』が誕生する。

【放送日時】
プレミアムシネマ「ロビン・フッド」
11月18日(月)[BSプレミアム]後9:00〜11:21

今月は他にも『太陽の季節』(1956)、『嵐を呼ぶ男 4Kデジタルリマスター版』(1957)、『あいつと私』(1961)、『夜霧よ今夜も有難う』(1967)と石原裕次郎作品が4作そろった。

【放送日時】
プレミアムシネマ「太陽の季節」
11月7日(木)[BSプレミアム]後1:00~2:30

プレミアムシネマ「嵐を呼ぶ男 4Kデジタルリマスター版」
11月14日(木)[BSプレミアム]後1:00~2:41

プレミアムシネマ「あいつと私」
11月21日(木)[BSプレミアム]後1:00~2:46

プレミアムシネマ「夜霧よ今夜も有難う」
11月28日(木)[BSプレミアム]後1:00~2:34


渡辺祥子

【コラム執筆者】渡辺祥子(わたなべ・さちこ)さん

共立女子大学文芸学部にて映画を中心とした芸術を専攻。卒業後は「映画ストーリー」編集部を経て、映画ライターに。現在フリーの映画評論家として、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等で活躍。映画関係者のインタビュー、取材なども多い。また映画にとどまらずブロードウェイの舞台やバレエなどにも造詣が深い。著書に「食欲的映画生活術」、「ハリウッド・スキャンダル」(共著)、「スクリーンの悪女」(監修)、「映画とたべもの」ほか。

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