偉大な劇作家シェークスピアの描く
愛と悲劇の物語

ロミオとジュリエット【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

11月4日(月・振休)[BSプレミアム]後1:00

舞台はイタリア・ベローナ。対立するモンタギュー家のロミオとキャピュレット家のジュリエットは舞踏会で出会い、恋に落ちてしまいます。愛し合う2人、しかし運命は…。
今回ご紹介するのは、あまりにも有名なシェークスピアの恋愛ドラマ。数々の映像化作品のなかでも、多くのファンに愛されている名作です。

半世紀たった今も、見る者を魅了する恋愛劇

ロミオとジュリエットを演じるのは、当時10代だったイギリス人・レナード・ホワイティングとオリビア・ハッセー。整った顔だちのレナードはロンドン生まれ、つぶらな瞳のオリビアはブエノスアイレス生まれ、初々しい演技は今も魅力的です。監督は、今年96歳で亡くなったフランコ・ゼフィレッリ。1923年フィレンツェに生まれ、巨匠ルキノ・ヴィスコンティのスタッフとなり、舞台美術や「夏の嵐」(1954)では助監督をつとめ、40代半ばでのこの映画の世界的成功によって、イタリアを代表する映画監督となりました。オペラの演出でも名高く、世界各地で公演を行いました。

そして、イタリアのスタッフの鉄壁の技が、半世紀以上たった今も見るものを魅了します。
舞踏会での赤、ロミオとジュリエットが愛し合う場面での白、鮮やかな色彩の映像を作りあげたのは名撮影監督パスカリーノ・デ・サンティス。この映画でアカデミー賞を受賞、その後「ベニスに死す」(1971)やロベール・ブレッソン監督の「ラルジャン」(1983)などの傑作をてがけました。端正なカメラワークとシャープな映像は、サンティスならではのすばらしさです。モンタギュー家とキャピュレット家の原色を生かした衣装、ユニークなデザインのタイツなど、衣装デザインもアカデミー賞を受賞、担当したダニロ・ドナティはフェデリコ・フェリーニやピエル・パオロ・パゾリーニ監督の数々の作品でも知られています。

音楽は巨匠ニーノ・ロータ。1911年生まれ、67歳で亡くなり、今年は没後40年にあたります。少年時代から作曲をしていたというロータは、映画音楽だけでなく、交響曲やオペラなど、クラシックでも活躍しました。フェリーニの「道」(1954)、ヴィスコンティの「山猫」(1963)、ルネ・クレマン監督の「太陽がいっぱい」(1960)、フランシス・フォード・コッポラ監督の「ゴッドファーザー」(1972)など、美しい旋律は有名ですが、この作品の哀切なメロディーも代表作の一つ、映画を見ていなくても、音楽はご存じ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

永遠の名作、改めてお楽しみください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「ロミオとジュリエット」
11月4日(月・振休)[BSプレミアム]後1:00〜3:19

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坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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