2月と言えばアカデミー賞!
歴代の受賞作をご紹介!

アカデミー賞受賞作【渡辺祥子のシネマ温故知新】

プレミアムシネマ2月の注目作品

2月と言えばアカデミー賞の季節だが、今年の授賞式は例年より少し早めの2月10日(日本時間)。一説によれば、毎年ゴールデングローブ賞や批評家協会賞をはじめ、さまざまな賞が決まり、その締めくくりのように最後に発表されるので受賞作に新鮮味がなくなってしまう、という声があるそうで、それでは困ると時期を早めることが検討され、今年は2月10日になったようだ。ちなみに過去を振り返ると1960年代は4月、80~90年代頃は3月、21世紀に入ってからは2月の下旬が定着。それでも10日はかなり早まっている。

今月は監督のロマン・ポランスキーが監督賞、エイドリアン・ブロディが主演男優賞、カンヌ映画祭パルム・ドールも受賞している『戦場のピアニスト』(2002)をはじめとしてアカデミー賞受賞作が勢ぞろいだ。ジェニファー・ハドソンが助演女優賞を受賞した『ドリームガールズ』(2006)。ジョン・ウェインが主演男優賞を受賞した『勇気ある追跡』(1969)。この年は、作品賞が『真夜中のカーボーイ』(1969)、主演賞がカウボーイ役のジョン・ウェインということで新旧カウボーイの受賞などと言われた。

プレミアムシネマ「戦場のピアニスト」

2月3日(月)[BSプレミアム]後9:00〜11:30

プレミアムシネマ「勇気ある追跡」

2月4日(火)[BSプレミアム]後1:00〜3:09

プレミアムシネマ「ドリームガールズ」

2月10日(月)[BSプレミアム]後9:00〜11:11

グレゴリー・ペックが『アラビアのロレンス』(1962)のピーター・オトゥールと争って主演男優賞を受賞したのが『アラバマ物語』(1962)。このあとオトゥールは全部で8回候補に挙がりながら受賞できないまま名誉賞を受賞しただけで亡くなっている。クリント・イーストウッドが作品賞と監督賞を、ヒロイン役ヒラリー・スワンクが主演女優賞を受賞した『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)、スティーブン・スピルバーグが作品賞と監督賞を受賞したのが『シンドラーのリスト』(1993)。第66回を迎えた(今年は92回)アカデミー賞は、夏にスタートした『ジュラシック・パーク』(1993)が恐竜ブームを巻き起こし、年末には『シンドラーのリスト』が大好評、ということで今度こそスピルバーグが初受賞するだろうとうわさされていた。彼は『カラーパープル』(1985)で10部門11候補に挙がりながら、監督賞の候補に入らず、1つも受賞できなかったという悪夢を背負っていた。そのため今度こそ、の思いを込めて作ったのが『シンドラーのリスト』だったのだろうと言われていて、ついに受賞に成功した。

プレミアムシネマ「ミリオンダラー・ベイビー」

2月10日(月)[BSプレミアム]後1:00〜3:14

プレミアムシネマ「シンドラーのリスト」

2月24日(月)[BSプレミアム]後1:00〜4:17

1962年の作ながら、今なおアメリカ映画史上最高のヒーローとも言われるお父さんが活躍する『アラバマ物語』は、1930年代、人種差別がひどかった米南部のアラバマ州で黒人の弁護を引き受ける弁護士のお父さん(グレゴリー・ペック)と子どもたちの物語。原作者のハーパー・リーはこの作品でピュリツァー賞を受賞。アカデミー賞では米南部が舞台の芝居を書き続ける劇作家ホートン・フートが脚本を書いて脚色賞を受賞している。トルーマン・カポーティが『冷血』を書くための取材旅行に同行したのが編集者でもあったリー。彼女は映画『カポーティ』(2005)にも登場していたが、彼を幼い頃から知っていた。グレゴリー・ペックの隣りの家にいて、子どもたちが遊ぶ時にチラリと登場する少年は、子どもの頃のカポーティがモデルだったという。一緒に遊ぶ少女は『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977)の監督ジョン・バダムの妹。このあと女優にはならなかった。

プレミアムシネマ「アラバマ物語」

3月19日(木)[BSプレミアム]後1:00〜3:10

※放送予定が変更になりました。2月7日(金)は先日亡くなったカーク・ダグラスさんをしのんで「大脱獄」を放送します。


渡辺祥子

【コラム執筆者】渡辺祥子(わたなべ・さちこ)さん

共立女子大学文芸学部にて映画を中心とした芸術を専攻。卒業後は「映画ストーリー」編集部を経て、映画ライターに。現在フリーの映画評論家として、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等で活躍。映画関係者のインタビュー、取材なども多い。また映画にとどまらずブロードウェイの舞台やバレエなどにも造詣が深い。著書に「食欲的映画生活術」、「ハリウッド・スキャンダル」(共著)、「スクリーンの悪女」(監修)、「映画とたべもの」ほか。

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