若きトム・クルーズが新人弁護士!
しかし所属の法律事務所にだまされて…?

ザ・ファーム ―法律事務所―【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

2月19日(水)[BSプレミアム]後1:00

大学を優秀な成績で卒業したミッチは、破格の条件を提示した法律事務所に就職します。
家庭的な雰囲気の事務所ですが、高級アパートに自動車と、待遇に驚き、喜ぶミッチと妻のアビー。ところが、ある事件をきっかけに、事務所には“裏の顔”があることを知ってしまいます…。

完成度の高い原作を、鉄壁たるキャスト陣で見事に映像化!

主演のトム・クルーズは当時30代前半。正義に燃え、悪の組織に挑む主人公をエネルギッシュに演じています。ミッチの上司・トラーを演じるのは、2度のアカデミー賞に輝く名優ジーン・ハックマン、さらに、エド・ハリス、ホリー・ハンター、デビッド・ストラザーンといった演技派俳優が共演しています。

原作のジョン・グリシャムは日本でも多くのファンをもつベストセラー作家です。大学卒業後、弁護士となったグリシャムは、その経験をもとに小説を執筆、第2作がこの作品です。「ペリカン文書」(1993)「レインメーカー」(1997)と、その後も作品は次々に映画化され、ドラマのプロデューサー、脚本家としても活躍しています。なんといっても大きな魅力は、二転三転する展開と、主人公、悪役、わき役まで、個性的な登場人物たち。すっかり感情移入してしまい、寝る前に読み始めたら完徹だった、という経験をお持ちの方も多いと思います。完成度の高い物語は、その魅力を生かして映像化するのは難しいと思いますが、実現させたのは鉄壁ともいえるキャストとスタッフ。製作・監督のシドニー・ポラックは「追憶」(1973)「トッツィー」(1982)「愛と哀しみの果て」(1985)と、メロドラマからコメディーまでさまざまなジャンルをてがけ、教養と知性に富みながら、良質のエンターテインメントを発表し続けた映画作家です。脚本をてがけた一人、ロバート・タウンは、「俺たちに明日はない」(1967)「ゴッドファーザー」(1972)などの名作の脚本を、クレジットなしで手直しする“スクリプト・ドクター”としてハリウッドで深く信頼され、傑作ミステリー「チャイナタウン」(1974)のオリジナル脚本でアカデミー賞を受賞しました。トム・クルーズもタウンを深く信頼し「ミッション:インポッシブル」(1996~)2作の脚本をてがけています。

そして、音楽はデイブ・グルーシン。「卒業」(1967)から映画音楽に携わり、ジャズ、フュージョンの巨匠、ピアニストとして85歳の今も活躍中です。数々のポラック監督作品もてがけ、この作品でも、ピアノの旋律をいかしたテンポのよい音楽で映画をもりあげます。

アメリカ映画の達人たちによる名作をお楽しみください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「ザ・ファーム ―法律事務所―」
2月19日(水)[BSプレミアム]後1:00〜3:35

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坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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