天から才能を与えられた“ギフテッド”とは?

素顔のギフテッド

3月12日(木)[Eテレ]後10:00

みなさん、「ギフテッド」ってご存じですか?
生まれながらに才能を与えられた、でもちょっと不思議な人たちなんです。与えられた才能はさまざま。数学が得意な人もいれば、言語の才を持った人、中には美術の感性が飛び抜けている人も。

欧米では、アインシュタインやビルゲイツなどギフテッドとされる人たちが社会に多くのイノベーションを起こしてきました。統計的には日本国内にも250万人いるとされていますが、同様の概念はまだ根づいていません。

昨年8月、NHK「クローズアップ現代+」で国内のギフテッドたちを取材し放送したところ、SNSのトレンド3位に入るなど大きな反響を得ました。取材を通して浮かび上がったのが、“ギフテッドゆえの生きづらさ”。彼らの多くが周囲から浮いてしまったり、不登校を経験していたのです。生まれながらに飛び抜けた知性や才能を持っていながら、なぜ生きづらいのか?

番組には、さまざまな年代・境遇のギフテッドが登場、彼らの内面を見つめます。

番組のナビゲーターを務める、女優・のんさんにお話を聞きました。

Q.今回の番組を通して、ギフテッドにどんな印象をもちましたか?

小学5年生で大学院生レベルの難しい数式を生み出したり、壁の汚れを拭き取ってパンダの絵を浮かび上がらせる青年がいたり。数学やアートの腕前もすごいけど、その発想のおもしろさにも感心しました。でも、こんなすばらしい才能を持った人たちが、不登校になったりひきこもりになったりしている。社会と交わっていないというイメージがあるかもしれないけど、部屋の中で空想にふけったり、学校じゃないところで新しいものを生み出したりしてもいいんじゃないかなと思います。

壁に“描かれた”パンダの絵。ある青年が一人で、一晩で“描き上げ”ました。

Q.ギフテッドは才能にあふれている反面、“生きづらさ”も抱えているということについてどう思われますか?

“生きづらさ”という気持ちの問題は、その人にしかわからないこと。とても難しいけど、自分の才能を信じきるっていう考え方は大切な気がします。そして、自分とガチッとフィーリングが合う人を見つけたら、その人に自分の考えをぶつけたらいいんじゃないかなと。自分の才能をおもしろがってくれる人がいると、その才能に自信が持てる。人と違うときに「自分がおかしいのかな?」と落ち込むのではなく、自分がおもしろいと思った感覚を信じきるというか、突き通すというか。そんなポジティブな思考を持つために味方は大事だと思う。私は昔から根拠もなく自分に自信があって、何の芽も出ていない時から「私は特別なんだ!」って勝手に思い込んでいました(笑)。自分が鬱屈していた時期も、なぜか自分には才能があると信じていました。それで、いまここまできているところがあるし、信じてくれるスタッフがいるから頑張れます。

Q.さまざまな“生きづらさ”を抱えているギフテッドの方たちにエールをお願いします!

才能があるっていうことは、普通にはないものを持っているっていうこと。大変でつらいときがあるかもしれないけど、私のように「根拠もなくうぬぼれて貫き通す」くらいの思い込みで前に進んでみてください。抱えている悩みや苦しみも、生きていく中で明るく消化されていくと思います!

【制作者メッセージ】村上 拓ディレクター

複数のギフテッドとその家族に取材する中で強く感じたのが、「ギフテッドという存在がもっと認知される世の中になってほしい」という切実な願いでした。ギフテッドは特殊な才能を持った人でもなければ、敬遠すべき存在でもない。足が速い、音楽が得意といった能力と同じ“一つの個性”だと知ってほしいと。その個性が強烈ゆえに、コミュニケーションに問題が生じたり、ふさぎ込んでしまうのだと。番組には、7歳から59歳までのギフテッドが登場します。社会的に成功している人から、もがき苦しんでいる人までさまざま。そうした一人ひとりの日常を丹念に描いたドキュメンタリーです。ご覧になったあと、あなたはギフテッドにどんな印象を持つでしょうか?

取り上げた番組はこちらです!

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