年越しミュージカル特集!!

年越し映画マラソン【渡辺祥子のシネマ温故知新】

かつてない激動、衝撃の年になってしまった2020年も終わりに近づき、いつものように<年越し映画マラソン>が楽しみな季節がやってきた。この<マラソン>の少し前、12月22日放送の『イースター・パレード』(1948)から静かに幕を開けるのがミュージカル映画の大特集。それともう一つ、年を越して新年だが、こちらは見てのお楽しみ。元旦の朝に乞うご期待!

プレミアムシネマ「巴里の屋根の下」

12月24日(木)[BSプレミアム]前0:45〜2:19 ※水曜深夜

ミュージカル・ファンの皆さんにはぜひ、本家ハリウッド・ミュージカルを!と言いながら、この中に1本混じるフランス映画が、戦前の日本で公開されて主題歌が大ヒットした『巴里の屋根の下』(1930)。これは映画の中で主題歌のメロディーが繰り返し使われるなど、ちょっとだけミュージカル的な(?)作り方。

年越し映画マラソン
「ムトゥ 踊るマハラジャ デジタルリマスター版」

12月31日(木)[BSプレミアム]後6:30〜9:17

年越し映画マラソン「ウエスト・サイド物語」

12月31日(木)[BSプレミアム]後3:55〜6:30

そしてもう1本加わるのが、シリアス・ドラマでも歌と踊りが入るのがお約束のインド映画で、歌と踊りは圧巻と評判を呼んだ『ムトゥ 踊るマハラジャ デジタルリマスター版』(1995/2018)。これらの2作を加えて、あとは名作中の名作と言われる『ウエスト・サイド物語』(1961)まで、ミュージカルづくしだ。コロナ騒動がなければ劇場でスティーブン・スピルバーグ監督による期待のリメーク版『ウエスト・サイド物語』が上映されていたはずだが、こちらは公開延期で全米公開が来年2021年末、日本も同じ時期になる予定。

プレミアムシネマ「イースター・パレード」

12月22日(火)[BSプレミアム]前0:45〜2:29 ※月曜深夜

プレミアムシネマ「若草の頃」

12月23日(水)[BSプレミアム]前0:45〜2:39 ※火曜深夜

アカデミーミュージカル映画音楽賞受賞の『イースター・パレード』は、第2次大戦後、最初に日本に輸入された本格カラー・ミュージカル映画。全編にアーヴィング・バーリンの曲がちりばめられ、タイトルにもなっている名曲「イースター・パレード」は、オープニングではコーラスで、エンディングのパレード・シーンではジュディ・ガーランドとフレッド・アステアによって歌われる。『若草の頃』(1944)は、20世紀はじめのセントルイスを舞台に一家9人のスミス家を中心にした物語。こちらもジュディ・ガーランドが歌の上手な次女役で主役。当時16歳のガーランドは、今回の年越しミュージカル特集の最後を飾る作品でもある『オズの魔法使』(1939)の成功で大人気だった。

年越し映画マラソン「オズの魔法使」

2021年1月1日(金・祝)[BSプレミアム]前5:36〜7:19

ガーランドはドロシー役を演じてアカデミー特別賞を受賞、彼女の歌った「虹の彼方かなたに」が歌曲賞を受賞した。1939年製作だが日本初公開は戦争を間に挟んで1954年だった。最初の映画化は1900年にライマン・フランク・ボームの原作が出版されて10年後の1910年、シーリグ社による1巻物。1925年にはコメディアン、ラリー・シモンの自作自演作が作られ、『笑国万歳』のタイトルで日本でも公開されている。ドロシー役には、はじめ人気絶頂のシャーリー・テンプルが考えられていたが、彼女の貸し出しを20世紀フォックス社が拒否。当時16歳で少し年上だったが、小柄なジュディに決まって彼女の生涯の大ヒット作になった、というその人生は、レニー・ゼルウィガー主演の『ジュディ 虹の彼方に』(2019)が詳しく描いている。

 ミュージカル映画まだまだあります♪

年越し映画マラソン「マイ・フェア・レディ」

12月31日(木)[BSプレミアム]後1:01〜3:55

年越し映画マラソン「雨に唄えば」

2021年1月1日(金・祝)[BSプレミアム]前0:20〜2:04 ※木曜深夜

年越し映画マラソン「バンド・ワゴン」

2021年1月1日(金・祝)[BSプレミアム]前2:04〜3:57 ※木曜深夜

年越し映画マラソン「踊る大紐育」

2021年1月1日(金・祝)[BSプレミアム]前3:57〜5:36 ※木曜深夜


渡辺祥子

【コラム執筆者】
渡辺祥子(わたなべ・さちこ)さん

共立女子大学文芸学部にて映画を中心とした芸術を専攻。卒業後は「映画ストーリー」編集部を経て、映画ライターに。現在フリーの映画評論家として、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等で活躍。映画関係者のインタビュー、取材なども多い。また映画にとどまらずブロードウェイの舞台やバレエなどにも造詣が深い。著書に「食欲的映画生活術」、「ハリウッド・スキャンダル」(共著)、「スクリーンの悪女」(監修)、「映画とたべもの」ほか。

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