養老先生が猫の“まる”を通して見てきたこととは?

レギュラー番組への道「まいにち 養老先生、ときどき まる」

1月29日(金)[BSプレミアム]後11:15「冬を仰ぐ」
2月5日(金)[BSプレミアム]後11:15「冬を送る」
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解剖学者・養老孟司さん(83)に、日々を生き抜くヒントをいただく──。

自然豊かな鎌倉を舞台に、養老さんの暮らしを見つめる人気シリーズ。その冬編が、1月29日と2月5日に放送されます。今回は、養老さんの静かで穏やかな暮らしと、12月に永い眠りについた愛猫・まるとの最期の日々をお届けします。あっと驚く、「人生相談」もお楽しみに。

約1年間、養老さんとまるの暮らしを追った永井朝香ディレクター(永井D)に、番組の見どころを聞きました。

養老先生が考える世の中とは?

鎌倉の冬は、紅葉も残り暖かな日々が続いていました。そんな中、養老さんと出かけたのは約800年以上もの歴史ある寺・覚園寺かくおんじです。病気平癒びょうきへいゆを祈る薬師三尊坐像やくしさんぞんざぞうがある寺で、病と人間のかかわりについて考えを伺います。

また、昨年は「コロナの認識論」という題で連載していた養老さん。原稿を執筆しながら、その合間には編集者と打ち合わせ。ある日は70年来の友人と食事をするなど、せわしなくもゆったりとした日々を追っていきます。

永井Dの取材メモ①

養老先生は、伺うたびに興味を持たれていることが変わっているんです。お茶を飲みながら、今一番ご興味のあることや、思っていることをそのまま話してくださいます。そんな中、話してくださったのは、やはり今の世の中のことでした。病がはやる中、私たちはどのように暮らしていったらいいのか。そのお考えは、今回のひとつのテーマだと思っています。

また、今回の取材でお聞きしたことではないのですが、先生が、飼い猫のまるを“ひとつの物差し”として世の中を見ているとおっしゃったことがありました。今の世の中は反応にあふれている。そんな中で、まるはあまり反応しないんですね。そうやって反応しすぎないことがみんな安心するんじゃないかと言っていた言葉も印象的でした。

“養老節”の人生相談

視聴者のさまざまな相談に養老さんがお答えする人生相談のコーナーもあります。毎回の素朴な相談に、あっと驚く答えが飛び出します。

今回のお悩みは…
「お葬式は何のためにするんですか?」
「どうしたら子どもが“勉強する子”に育ちますか?」

放送できなかったご相談の中には、「賢く生きるのとバカみたいに生きるのでは、どっちが楽に生きられますか?」という質問もありました。その際の養老さんの返答は、「楽に生きるのに、利口もバカも関係ない。猫を見てください。利口もバカも関係なく楽に生きていますよ」というもの。目からウロコのお答えに、はっとされた人もいるのでは? 果たして今回は、どんな回答が生まれるのでしょうか。

永井Dの取材メモ②

悩み相談というと、自分の経験などからお答えすることが多いと思います。しかし養老先生の場合は、「犬の場合は~」「ワニだったら~」「ネアンデルタール人にもあった~」など、悩みのスケールを飛び越えた、意外な方向からのお答えがよくあります。なるほどと思う一方で、さっきまで深刻な悩みだったのになぜかほっとしたり、笑ってしまっていたり。今回のお悩みもどんな返答をするのか、どんな例が出るのか、楽しみにしていただければと思います。

まるとの暮らし

養老さんとの暮らしに欠かせないのは、猫のまる(18)です。ムクムクとした体に、真ん丸な顔。取材スタッフがお宅へ伺うと、庭先やウッドデッキで寝そべるまるに、養老さんより先にご挨拶。

冬にさしかかっても、やっぱりまるは外でゴロゴロ。養老さんが「おい、まる。今日は寒いぞ」と必ず声をかけるのもいつものことです。いつもウトウト、ときにはじっと何かを見据える目をする、まる。養老家に愛された、まるの最期の日々をお届けします。

まるを約1年取材し、そのかわいさ、愛らしさ、養老さんとの関係性を見てきた永井Dに、とっておきの「まる話」を聞きました。

永井Dのまる話

物おじしない猫・まる

永井D:動物の撮影は難しいとされる中、まるはそんな一面を見たことがありませんでした。特に猫はカメラのレンズを嫌う場合が多いそうですが、まるはカメラを向けても動じず、さらにはうたた寝を始めます。カメラに寄ってきては、その硬さを利用して耳の後ろをかいたりもしていました。

間のいい猫・まる

永井D:まるは、いつも先生のお話が結論にたどりつくかなというタイミングにどこからか出てきてカメラ前を横切ったり、顔をのぞかせたりするんです。おもしろいのが、先生の話が一番盛り上がっているときには出てこないというところ。先生とまるの不思議な間合いは、ほぼ編集していません。ふだん通りのありのままをお届けしています。

養老先生とまる①

永井D:先生は、ウッドデッキの近くで本を読まれたりすることがよくあるんですけど、そういうときはだいたい近くでまるが寝転がっています。先生いわく、「こういう感じでいつもまるは僕の仕事のやる気をなくさせる」とのことです。

養老先生とまる②

永井D:あるとき、先生がまるに「いい歳してこれなんだよ。よく遊ぶでしょう。遊んでやっているって言う説もある、猫のほうが」と話しかけていたんです。その姿がとっても楽しそうですてきでした。まるが姿を見せると養老先生はどんなときでも声をかけていたんですね。まるをとても大切にされていたんだなと思います。

2月5日は後編を放送

番組は2週連続の放送です。2月5日は、鎌倉時代から続く瑞泉寺のお庭を散策したり、大正時代に建てられた洋館でアフタヌーンティーを楽しんだり。まるとの最期の日々を過ごす、静かな時間もお届けします。

永井Dのまとめメモ

養老先生の日常の中には、慌ただしく生活している私たちが気づけないでいる四季の移り変わりや日本の伝統的な暮らしがたくさんつまっています。そして語られることは、いつも頑張れじゃなくて、頑張らなくていいんじゃないかということや、少し世の中をゆるく見てみたら生きやすくなるんじゃないかというようなことです。番組を見てくださる方が、こんな暮らしもいいな、こう考えて生きられたらいいなと少しでも感じていただければと思います。また、先生とまるが穏やかに暮らした様子が伝わるといいなと思います。

クスッと笑えてほっこりもできる、養老先生とまるの日常をぜひご覧ください。


レギュラー番組への道「まいにち 養老先生、ときどき まる」

1月29日(金)[BSプレミアム]後11:15「冬を仰ぐ」
2月5日(金)[BSプレミアム]後11:15「冬を送る」

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