検察官・天海祐希、弁護人・佐藤浩市 インタビュー

昔話法廷 ~「桃太郎」裁判~

※放送時間が変更になりました
10月5日(火)[総合]前0:00~0:33 ※月曜深夜 ※東海北陸地方は別番組
初回放送:3月29日
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10月5日(火)に総合テレビで再び放送される「昔話法廷 ~最終章・桃太郎裁判~」では、検察官役に天海祐希さんが登場。さらに、被告人・桃太郎(仲野太賀さん)を弁護する弁護人役を佐藤浩市さんが演じます。収録後、お二人にたっぷりとお話をお聞きしました。

天海祐希さんインタビュー

昔話法廷は「宝の山」

昔話法廷は拝見したこともあったので知っていました。とてもおもしろい切り口ですよね。自分がちいさいころから親しんできたおなじみの昔話が、立場を変えてみるとこんなことになる、現代に舞台をうつすとこんな問題が含まれてくるというのがすごくて、「宝の山」を見つけたような気がしました。
今回、出演のお話をいただいた時に脚本の大まかなプロットを見せていただいたんですが、「桃太郎でこんなふうになるんだ。うわー、おもしろい!」と思ったのが最初の印象です。収録もとても楽しくて、佐藤浩市さんとご一緒させていただけたのもありがたかったですし、太賀くんも仲さんも、今回ご一緒できたみなさんが本当にすばらしく、すごく楽しい現場でした。

検察官の葛藤も役を通して経験できた

私、弁護士の役は何度か演じたことがあるんですけど、検察官の役は今回が初めてだったんです。しかも弁護士役の時も、実際に法廷で争うようなものはやっていないんですよね。なので、今日みたいな大きな法廷でのやりとりも初めてでした。今回、検察官として被告人の犯した罪を踏まえ、その人の過去や思考をいろいろ調べていくわけですが、人間ですから情がわくんですよね。だからといって、罪は許してはいけない。その天秤てんびんのバランスを取りながらはかっていくのが大変だなと思いました。被告人の思いや置かれていた状況など、すべてを分かった上で、それでも求刑しなければいけない立場。そのはざまに立って検察官の中にも葛藤があるんだということを、役を通して経験できてとてもおもしろかったです。

桃太郎との一騎打ち、弁護人との丁々発止

「用意、スタート!」の声が掛かって自分のセリフを言い、相手のセリフを聞き…、芝居をしている時にはそこに没頭するんですが、カットかかった後に冷静に考えると、「これ何やってんだろう?」という気持ちになるんですよね(笑)。目の前に弁護人役の佐藤浩市さんがいらっしゃって、その横には沈痛な面持ちで座っている桃太郎(仲野太賀さん)、そして赤鬼の妻(仲 里依紗さん)、さらに犬、猿、キジまで。その光景が「いや、何これ。そこに焦点をあてちゃいけないな」って(笑)。検察官の席からの景色はすばらしくおもしろかったです。
印象に残っているのは、やはり桃太郎との一騎打ちですね。被告人・桃太郎の真実を暴いていくやりとりがあるので、そこはインパクトがありました。それから、(佐藤)浩市さんとの丁々発止もおもしろかったです。平川和宏さんはずっと変わらず裁判長でいてくださって、引っ張っていってくださったのがありがたかったですね。

この法廷劇が どなたかとの会話の糧になりますように

どんな作品でも常に、テレビ画面の向こうで見てくださっている方たちの心をちゃんと動かせるように、こちら側に集中していただけるよう楽しんでいただけたらいいな、という気持ちを込めてお芝居をしているんですけど、今回はそれにプラスして、お子さんたちが見るので、ちゃんとことばが伝わるようにとか、ちゃんと思いを乗せて伝えられるようにということを一番に考えながら、検察官の役をやりました。
学校の教室でも見ていただけると思うと不思議な感覚もありますが、自分が出演したドラマを授業で見ていただけるなんてうれしいですね。大人がみてももちろんおもしろいですし、お子さんたちには楽しみながら、いろいろな問題を考えていただける作品になると思います。この法廷劇がどなたかとの会話の糧になれたらとてもありがたく、幸せに思います。 全力で検察官を演じましたので、多くの方に楽しんでいただきたいですね。

佐藤浩市さんインタビュー

「子どもたちが見る」ということを前提に

法廷を舞台にした作品はいつもそうなんですけれども、限られた空間の中でシリアスな内容を話さなきゃいけないという前提がありますよね。その上さらに、今回は、昔話がモチーフになっている、鬼も犬もいるという、より特殊な世界観の中で、30分間ずっと法廷だけで構築されるという、そのあたりの難しさはありました。
あと、「子どもたちが見る」ということを前提に、セリフもなるべくわかりやすく言わなければならない。それは、(スピード感やテンポのよさを重視する)今の時代のドラマとは逆行するんですけど、最初(演出から)話を聞いた時、ナルホドなと思いました。

「仮想」の中に「リアリズム」をどう持ち込むか

今回、僕は、目の前にいる犬を、「着ぐるみを着ている犬」ではなく、「犬」でありつつ、ひとつの「人格」を尊重しながらやりたいなと思いました。そう思っていたので、相手が動物マスクであっても全然やりにくくはなかったですね。仮想を前提とした中に、リアリズムをどうやって持ち込むかというのが僕らの仕事なわけですから、そこには何の抵抗もなかったです。ファンタジーなんだからファンタジーにしなきゃいけないという発想では、こういったもののオモシロさは伝わらないと思いました。

子どもたちが社会に出る前に考えてほしいこと

奇想天外な発想の中で物語が進みながら、語られていることは、今の社会でも通じること。そういう意味では、「犬と会話をする」というありえない設定であっても、「リアリズム」をもって伝えられるように見せなければいけない。だからこその役者の真剣みが問われるわけで、そこにうそがあってはいけないと思って演じました。扱われるテーマは、子どもたちにとってわかりやすく、しかし難しい問題ではないでしょうか。先生や親御さんが「やっちゃいけないよ」と言っても果たしてそれだけで伝わるのか、というとても難しい問題。自分たちが知らず知らずのうちに犯してしまう危険性のあることを、社会に出る前に、自分たちの中で考えることができたらすばらしいと思います。
子どもたちが、この物語に散りばめられた数々のフックの中で何に引っ掛かってくれるのか。桃太郎に対してなのか、弁護人なのか検察官なのか裁判員の女性なのか…。誰かのことばにフックを感じながら見てほしいですね。

天海祐希さんと佐藤浩市さんが、検察官と弁護人として法廷でぶつかり合う「昔話法廷 ~最終章・桃太郎裁判~」、どうぞお楽しみに!


昔話法廷 ~「桃太郎」裁判~

【放送予定】10月5日(火)[総合]前0:00~0:33 ※月曜深夜 ※東海北陸地方は別番組

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