リアルで表情豊かな「動物マスク」製作の舞台裏

昔話法廷 ~「桃太郎」裁判~

※放送時間が変更になりました
10月5日(火)[総合]前0:00~0:33 ※月曜深夜 ※東海北陸地方は別番組
初回放送:3月29日
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10月5日(火)に総合テレビで再び放送される「昔話法廷」。この番組に欠かせないのが、法廷に立つ動物たちが被っている「動物マスク」です。リアルで表情豊かな動物たちのマスクはどのように作られているのでしょうか。2015年の放送開始以降、番組に登場するすべてのマスク作りを手掛けてきた製作チームの工房を訪ねました。

「昔話法廷」に登場する動物マスクを製作しているのは、東京都内にある工房です。1月下旬、「桃太郎裁判」で犬・猿・キジを演じる役者さんたちによるマスクの試着が行われていました。

試着のときには、マスクのサイズ感やフィット感、視界がどのように見えるかを確認していく

「最終章・『桃太郎』裁判」に登場する動物マスクは、桃太郎のお供になる犬・猿・キジの3体。この時はまだ7割ほどの完成度で、このあと体毛をつけたり着色したりする工程に入ります。素材や塗料は企業ヒミツなのでご紹介できません。あしからず…。

製作チームのリーダー、高橋勇也さんは、第1シーズンのころからマスク作りを担当してきました。回を重ねるにつれ、「昔話法廷」ならではのマスク作りのノウハウも蓄積されていったと振り返ります。

工房のチーフクリエイター・高橋勇也さん

高橋さん
2015年に初めて「昔話法廷」の企画のお話をいただいたときは、すごくシュールだなって思いました。「マスクをつけた動物が法廷に座っている」という光景を想像して「え、これ笑っちゃいませんか?」って。でも斬新だし、我々が力を発揮できる作品になるかなと思ってお引き受けしたんです。顔は動かないけれどマスクに感情を持たせることが挑戦だと思いました。
「三匹のこぶた」の豚のマスクを作ったときに、感触を得た気がしましたね。子豚のマスクを3匹分作ったんですが、それぞれのキャラクターに合わせてすごくいい表情が出たな、という手ごたえがあったんです。「あ、これイケるな」と思えたのが印象に残っています。

高橋さんが「手ごたえを感じた」という「三匹のこぶた」マスク(今年2月開催「昔話法廷マスク展」より)

動物たちの本物らしさを表現するため、多いときには数百枚の動物の資料写真を見るという高橋さん。特徴をつかみ、マスクのデザインに落とし込んでいきます。さらに「昔話法廷」に登場する動物マスクには、本物らしさに加え、ストーリーに合ったキャラクターの表現も求められます。ディレクターから脚本の大まかな内容を聞き、登場する動物たちの年齢、性別や性格などの設定も詳細に理解したうえで、製作に入ります。

高橋さん
今回登場する3体の性格や裏設定も、平井さん(「昔話法廷」ディレクター)から聞いてイメージを膨らませました。※ネタバレになるので詳細は省略
3体並んだときに、「犬・猿・キジ」ってまとまりますね。グループ感が出てくるように思うし、作っていても違和感がなかったです。日本人ならではの「桃太郎」のイメージの刷り込みでしょうね(笑)。

高橋さんが動物マスクを作るうえで大事にしていることのひとつが「目の表情」です。眼球の表面の形状や黒目の大きさのバランスなどで、表情に微妙な変化が生まれてくるそうです。

製作途中でまだ「目」が入っていない猿と「さるかに合戦」に登場した猿

高橋さん
最後に入れる「目」が、表情を決定づけているかなと思います。眼球の球体を平坦なツルツルにしないで、すこし凹凸をつけると光の入り方が変わってくるんです。少しよどませると、光の乱反射で目がウルウルしているように見えてきます。照明や自然光であっても、感情を入れる意味で表面をゆがませたりしています。毎回脚本を読ませていただいてキャラクターを解釈し、「こういう表情じゃないかな」と思ったものを表現しています。

「桃太郎」の猿(左)と「さるかに合戦」の猿(右)。「目」の違いで表情に変化が生まれた

「最終章・桃太郎裁判」をご覧くださる皆さんへ
今回は、動物だけでなく鬼のメイクも担当したんですが、鬼も動物たちも、登場するキャラクター全員に感情移入できるように作っているので、そのあたりも見てほしいと思います。人間だったら、怒りや悲しみが表情にわかりやすく出ますけど、マスクの場合は、見る側の感情次第で見え方が変えられると思うんです。見る人によって「悲しそうだな」とか「楽しそうだな」とか自分の感情を乗せて見ていると思います。
「昔話法廷」の裁判も、結論を出さないのが特徴じゃないですか。「あなたはどう考えますか?」と投げかけて終わって、結論は見る側の解釈に委ねるところが、マスクの見え方にもつながるのではないかなと思っています。今回は特に感情を乗せやすい動物だと思うので、マスクにも注目していただけたらうれしいです。

2月中旬、完成したマスクで劇中写真を撮る時にも立ち会ってくれた高橋さん。どんなショットを撮影したかは本編でご確認ください!

法廷で動物たちと共演したキャストの皆さんは、動物マスクをどのように感じられたのでしょうか。検察官役の天海祐希さんに感想をお聞きしました!

天海祐希さん・談

本当に犬、猿、キジ、みんな本物のようでしたよ。私、動物マスクの近くに行って細かいところまで見せていただいたんですけど、もう感激するくらい。きっと「目」が作り物っぽくなかったからだと思います。顔の中でも、目にその内面が表れると思うんですよね。そういう意味では今回、対峙たいじした相手が動物マスクであっても、「目」に意思や感情を感じることができたので、演じづらいこともありませんでした。犬には尋問もできましたし、動物たちと共演できてうれしかったです。

高橋さんが特に大切に作っている「目」は、キャストの皆さんにもしっかりと受け止めてもらえたようですね。天海さんが犬に尋問するシーンもお楽しみに!

動物たちの“声”にも注目!

豪華キャストで話題の「桃太郎裁判」ですが、動物の声で出演の俳優陣にもご期待ください。犬の声大倉孝二さん、猿の声本多 力さんが演じます。リアルなマスクの動物たちがどんな声でしゃべるのか、あわせてお楽しみください!

大倉孝二さん
本多 力さん

昔話法廷 ~「桃太郎」裁判~

【放送予定】10月5日(火)[総合]前0:00~0:33 ※月曜深夜 ※東海北陸地方は別番組

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番組HPではシリーズの過去作が視聴できます。

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