“タイムトラベル”から始まる恋の行方は?

アバウト・タイム ~愛おしい時間について~【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

6月22日(火)[BSプレミアム]後1:00

自分に自信が持てず恋人もいないイギリス人青年ティムは、21歳の誕生日に、父から一家の男には代々タイムトラベルの能力があることを知らされます。恋人探しにその力を使うようになったティムは、やがてすてきなアメリカ人女性メアリーと出会いますが…。
今回ご紹介するのは心温まる感動のドラマです。

脚本・監督はリチャード・カーティス。人気コメディー「Мr.ビーン」の脚本で知られるようになり、「ノッティングヒルの恋人」(1999)、「ブリジット・ジョーンズの日記」(2001)の脚本を担当。「ラブ・アクチュアリー」(2003)では監督も務め、ロマンチック・コメディーの名手として多くのファンに愛されています。

タイムトラベルといっても、難解なSFではなく、“もしも〇〇だったら…”というのがこの映画の卓抜なアイデア。人生を何度もやり直そうとするティムや、互いを気づかう家族の絆に胸が熱くなります。

出演するのは人気実力とも絶好調の俳優たち。ティムを演じるドーナル・グリーソンは、すらっと細身で大きな青い瞳が印象的です。アイルランド・ダブリン生まれのグリーソンは、大ヒットファンタジー「ハリー・ポッターと死の秘宝」2部作(2010・2011)でビル・ウィーズリーを演じて注目されました。この映画では、誠実なのに損してばかり、身近にいそうで親しみやすさを感じさせる主人公を見事に演じています。メアリーを演じるのはカナダ出身のレイチェル・マクアダムス。コメディー、恋愛映画、シリアスなドラマと幅広く活躍しています。映画ならではの繊細な演技を得意とするマクアダムス、この映画もさりげないしぐさや笑顔が抜群です。ユニークな妹・キットカットの友人シャーロットを演じるのがマーゴット・ロビー。最近では、コミックスのヴィラン(悪役)でヒロイン、ハーレイ・クインを楽しそうに演じていますよね。オーストラリア出身のロビーは、この作品やレオナルド・ディカプリオ主演の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」(2013)で注目されて以来、第一線で活躍中です。
そしてイギリス南西部のコーンウォールやロンドンの街並み、風光明美な景色、海やお天気が映画をドラマチックに彩ります。

さらに音楽。ポップミュージックやロックをこよなく愛するカーティス監督の作品は、劇中で流れる曲も魅力的です。この映画ではザ・ウォーターボーイズの“How long will I Love you”のカバー・バージョンを印象的に使用し、歌詞もピッタリで心にしみます。ぜひ、音楽にもご注目ください。

プレミアムシネマ「アバウト・タイム ~愛おしい時間について~」

6月22日(火)[BSプレミアム]後1:00〜3:04


坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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