2021年 夏 “戦争と平和”を考える番組

8月は「戦争と平和」について考える番組を放送します。 NHKスペシャルなどのドキュメンタリー、ドラマ、ことしで3年目となるキャンペーン「#あちこちのすずさん」など、多彩なラインアップで、若い世代に「戦争と平和」について考えてもらう機会にしていきます。

ETV特集「日本の原爆開発 ~未公開書簡が明かす仁科芳雄の軌跡~」

【放送予定】
8月7日(土)[Eテレ]後11:00~11:59

戦時中、日本が極秘に進めた原爆開発。それを率いた物理学者・仁科芳雄が残した1500通の未公開書簡が発見され、多くの謎を解くミッシングリンクと注目されている。石油をめぐり戦争の危機が迫っていた当時、仁科は石油に代わってウランが分裂する際のエネルギーに期待。留学し欧米の友人が多い仁科がその後、原爆研究に巻き込まれていく心の変遷も明らかになった。研究者を翻弄した戦争の実像に迫る。仁科芳雄役は吉岡秀隆。

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BS1スペシャル「マルレ ~“特攻艇”隊員たちの戦争~」

【放送予定】
8月9日(月・祝)[BS1]後8:00~8:49

太平洋戦争の末期、香川県小豆島に陸軍の秘密部隊の拠点があった。通称「㋹(マルレ)」と呼ばれるベニヤ板の船に爆雷を積み、闇夜に乗じて敵艦を攻撃する“特攻隊”だった。戦地に赴いた隊員約3000人の多くが未成年で、その6割が犠牲となった。しかし、存在自体が秘密だったため、公式な資料はほとんど残されていない。番組では、90代となった元隊員や遺族を訪ねて証言や資料を収集。隊員たちがいつ、どこで亡くなったのか、初めて可視化した。さらに残された写真や設計図などから、“特攻艇”をできる限り忠実に再現。見えてきたのは、あいまいな意思決定のもと進められた無謀な作戦と、それに翻弄された若者たちの姿だった。

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NHKスペシャル「原爆初動調査 隠された真実」

【放送予定】
8月9日(月・祝)[総合]後10:00~11:15

今から76年前の終戦直後。広島と長崎では、アメリカを中心とした連合国による大規模な調査が行われていた。目的は、人類の上に初めて投下された原爆の「被害とその効果」を調べること。アメリカ軍に日米の科学者が協力する形で進められ、原爆の放射線の影響などが詳しく調べられた。
実はいま、その調査に関して新たな事実が明らかになっている。爆心地から3キロ以上離れた地点で、自然界の百倍以上の放射線が計測されたのにもかかわらず、アメリカ軍は「人体への影響は無視できる」と報告書に記載。科学者たちが被爆地に残る「残留放射線」の影響を指摘していたが、それを否定していたのだ。
───なぜ、そうしたことが起きたのか? 私たちは埋もれていた報告書や証言を発掘。アメリカだけでなく、旧ソビエトが行った調査や報告書なども入手した。そこからは、米ソが核開発にまい進する中で、原爆の被害に向き合おうとしなかったことが分かってきた。今も原爆の影響に苦しむ人々にとって原点とも言える「初動調査」。その全貌に迫っていく。

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ドラマ×マンガ「特攻兵の幸福食堂」

【放送予定】
8月11日(水)[BSプレミアム]後9:54~10:53

戦争とは縁遠いマンガ世代に、戦争と平和について考えていただく機会になればと願い、毎年夏に放送している「ドラマ×マンガ」。4回目となる今年のテーマは、若き飛行兵が体当たり攻撃を命じられた「特攻」である。漫画家の魚沼陽太は、太平洋戦争中に若い特攻隊員たちに食事をふるまい交流を深めていた食堂が鹿児島県の知覧にあったことを知る。「これをマンガにしたい!」と、食堂を切り盛りしていた一家の娘だった嶋田栄子を訪ね、協力を依頼する。栄子から語られる、驚きの特攻隊員の姿。さらに陽太は、栄子の幼なじみで特攻隊の生き残りである井田保に会う。ところが、陽太のある発言が保の怒りを買い、追い返されてしまう…。

【ドラマパート出演】濱田 岳、津田健次郎、吉澤 健、草笛光子 ほか

【声の出演】悠木 碧、津田健次郎 ほか

【原案・漫画提供】魚乃目三太『ちらん~特攻兵の幸福食堂~』

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「#あちこちのすずさん2021 ~教えてください あなたの戦争~」

【放送予定】
8月12日(木)[総合]後7:33~8:45
※放送時間が変更になりました

忘れられない食べ物、オシャレ、恋…戦争の時代を懸命に生き抜いた、映画『この世界の片隅に』の主人公・すずさんのような人たちを探して#(ハッシュタグ)でつなげる「#あちこちのすずさん」。
今年の主なテーマは「不自由な時代を生き抜いた生活の知恵」。今、感染拡大によって世界中が必ずしも“平和”とは呼べない日常の中で“戦争”という究極の困難を、先人たちはいったいどう生き抜いたのか? 知恵や勇気を教わりたい。去年に引き続いて、デジタルメディアや地方新聞、公共機関などと連携して輪を広げる取り組みをしていきます。

【出演】片渕須直(映画監督)、八乙女 光・伊野尾 慧(Hey!Say!JUMP)、千原ジュニア(芸人) ほか

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終戦ドラマ「しかたなかったと言うてはいかんのです」

【放送予定】
8月13日(金)[総合]後10:00~11:15

“何もしなかった罪というのもあるのではないか…”
太平洋戦争末期に行われた「生体解剖」。命を救うはずの医師が犯した恐ろしい罪とその裏に隠された真相。死刑判決を受けて自分自身と向き合う医師と、その判決に異議を唱え、公正な裁きを求めて奔走する妻。苦悩の果てにたどりついたありのままの真実とはいったい何なのか?
人間の狂気と正気を描き出すヒューマンサスペンス!

【出演】妻夫木 聡、蒼井 優
永山絢斗、鶴見辰吾、山西 惇、辻 萬長 / 中原丈雄、若村麻由美 ほか
※辻 萬長さんの「辻」正しくは1点しんにょうです。

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NHKスペシャル「銃後の女性たち ~戦争にのめり込んだ“普通の人々”~」

【放送予定】
8月14日(土)[総合]後9:00~9:49

戦時中、かっぽう着で近所を監視して回る女性たち──。ドラマでは、主人公をいじめる“隣組の陰険な集団”として描かれることが多い「国防婦人会(国婦)」。しかし、初めからそうだったわけではないことを示す資料や証言が、次々と見つかっている。国婦の活動によって、しゅうとめから離れ自由に外出できたという喜びや、軍人や町内会長などの男性と対等に演説できたという誇りの声…。女性の活躍の場が少なかった時代、国婦への参加は「社会進出」の機会だったのだ。やがて国防婦人会は1000万人の巨大組織に拡大したが、戦争激化とともに、女性たちは国策に絡め取られていく。「欲しがりません勝つまでは」と、国家と戦争への貢献を競い合い、互いに監視の目を光らせるようになっていく。母は子を自らの手で戦地に送り出し、その死に涙を見せることすらできなくなっていった。「社会の役に立ちたい」と懸命に生きた女性たちが、なぜ自身を抑圧するようになったのか。戦争に協力していった女性たちの、秘められた思いに迫る。

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BS1スペシャル「ヒトラーに傾倒した男 ~A級戦犯・大島浩の告白~」

【放送予定】
8月14日(土)[BS1]後10:00~10:49

“ナチスドイツに最も食い込んだ日本人”と言われ、戦後A級戦犯として終身刑の判決を受けた元駐ドイツ大使・大島 浩。終戦後、公の場に姿を現すことなく沈黙を守り続けた男の貴重な肉声テープが残されていることがNHKの取材で明らかになった。歴史家のインタビューに応じる形で、亡くなる2年前に記録された12時間に及ぶ証言。ヒトラーとの蜜月、自らが重要な役割を果たした日独伊三国同盟の舞台裏、そして国をミスリードしたことへの反省などを赤裸々に語っている。番組では、初公開となる証言テープを国内外の専門家とともに詳細に分析、遺族や関係者の新たな証言も交えながら、太平洋戦争のキーパーソン・大島 浩の実像と現代への教訓に迫る。

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ETV特集「ひまわりの子どもたち ~長崎・戦争孤児の記憶~」

【放送予定】
8月14日(土)
[Eテレ]後11:00~11:59

原爆投下後の長崎で、GHQの指示を背景に設立された戦争孤児施設「向陽寮」。原爆で親を失い、住む場所も食べ物もない過酷な状況にあった100人以上の戦争孤児たちが収容された。孤児たちは寮で「お母さん」と慕う一人の寮母と出会って成長し、高度経済成長期の日本に飛び込んでいく。しかし待っていたのは、戦争孤児を“盗みや暴力常習の浮浪児”とみなす人々の、厳しい差別や偏見だった。戦後76年、寮母が残した育成記録と孤児たちの証言から、焼け跡の過酷な戦後を生きのびた子どもたちの姿を追う。

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NHKスペシャル「開戦 太平洋戦争 ~日中米英 知られざる攻防~」

【放送予定】
8月15日(日)
[総合]後9:00~9:59

今から80年前。日本がアメリカに真珠湾攻撃を敢行したまさにその日、中国国民政府を率いていた蔣介石は日記にこう記した。「本日をもって中国の抗日戦略が成功の頂点に達した」。近年、蔣介石の日記や、米英首脳と交わしていた書簡などの一次史料が公開され多角的な研究が進んだことで、太平洋戦争開戦に至った日中の知られざる攻防が明らかになってきた。軍事力の劣勢を自覚していた蔣介石。当初から日中戦争を「国際化」することを企図し、巧みな外交や宣伝戦で米英の世論を味方につけていくプロセスが浮かび上がる。一方で、中国は、自国の利益を最優先する米英に翻弄され何度も窮地に陥っていたが、そのたびに日本の“悪手”が救っていたことも分かってきた。多くの選択肢がありながら、なぜ日本は開戦へと突き進んだのか。一次史料から見えてくるのは、政策決定の先送りや、楽観的な情勢判断、既得権益への固執など“さまざまな過誤”である。日中戦争から太平洋戦争開戦へと至る知られざる攻防を、日中米英の新たな史料からひもとき、現在に通ずる教訓を探る。

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BS1スペシャル「特攻 知られざる真実~海中調査で迫る“最期”~」

【放送予定】
8月15日(日)
[BS1]後10:00~11:49

太平洋戦争末期の沖縄戦で日本軍の特攻を受け沈没し、本島北部の海底に眠る米軍駆逐艦エモンズ。九州大学のプロジェクトによる海底調査により、特攻機が海面すれすれを飛行する「超低空水平攻撃」で致命的な損傷を与えていたことがわかった。さらに発見された戦闘機のエンジンの残骸を分析した結果、宮崎の基地から出撃した陸軍「誠飛行隊」の偵察機のものだということが判明。誠隊は、陸軍飛行学校の元教官らで急きょ編成された部隊だった。なぜ教官が特攻隊に送り込まれたのか。今回誠隊の上官が遺した50点の秘蔵資料を入手。隊員たちの意思とは関係なく部隊が編成され、反発を抱えながらも“空気”に追い詰められていく様子が記されていた。
海底からよみがえる事実から戦争の不条理とともに現代社会にも蔓延はびこる“日本型組織の問題点”をあぶり出す。

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BS1スペシャル「マッカーサーが来るまでに何があったのか?~市民たちが見た終戦直後の15日間~」

【放送予定】
8月21日(土)[BS1]後10:00~10:49

終戦直後、玉音放送からマッカーサー到着までの15日間。それは残された記録や写真・映像が乏しく“空白の15日間”ともいえる期間である。その間、何があったのか? 戦争責任をあいまいにしようと公文書が各地で焼かれ、一部の兵士が徹底抗戦を叫ぶなどの動きがあった一方で、実は一般の市民たちの中には、すぐに頭を切り替え今後の日本のあり方まで模索しはじめた人たちがいたのだ。敵だったアメリカ人と交流するための英会話本の出版や、これまで抑圧されてきた女性たちによる新時代を切り開く活動。新宿を舞台に産業のない日本を観光立国へと変貌させる壮大な計画…。終戦直後の15日間にうごめいたたくましい市民たちの活動を探っていく。

【ゲスト】山田五郎、ヤマザキマリ、足立梨花

【司会】渡辺健太アナウンサー

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ETV特集「戦火のホトトギス」

【放送予定】
8月21日(土)
[Eテレ]後11:00~11:59

明治30年に創刊された俳句雑誌「ホトトギス」。太平洋戦争下でも発行が続けられてきた。その誌面は、日本が広げた膨大な戦地からの投句で埋められている。中国で壮絶な戦死を遂げた若い士官の最後。ガダルカナル島に派遣された軍医からの「軍艦〇〇」と伏せ字の投句。俳句を手がかりに、その投稿者を追うドキュメンタリー。故郷で五七五のメッセージを受け取った家族は今…。17文字に託した名もなき人々の戦中戦後を描く。

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BS1スペシャル「感染症に斃(たお)れた日本軍兵士 ~追跡・防疫給水部2万5千人~」

【放送予定】
8月22日(日)
[BS1]後10:00~11:49

コロナ禍、感染症と戦争との関わりが注目されている。太平洋戦争で兵士の6割が餓死など戦病死だった日本軍。マラリアやデング熱など感染症対策に専門部隊「南方軍防疫給水部」を組織し、ワクチン開発などにあたっていた。最近、2万5千人もの留守名簿が公開され、知られざる活動が明らかになってきた。なかにはデング熱や破傷風の研究のため人体実験に手を染めるものも現れた。破傷風のワクチン開発では、多くのインドネシア人が死亡する事件も起きた。さらにシンガポールの「南方軍防疫給水部(岡9420部隊)」では、細菌兵器の開発も行われていた。初公開の名簿をもとに関係者を取材。日本軍が感染症とどう向き合ったのか追跡する。

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「戦場に消えた住民~沖縄戦 知られざる従軍記録~」

【放送予定】
8月23日(月)[BS1]後9:00~9:49

76年前に日米両軍が激しい地上戦を繰り広げ、20万人以上が犠牲になった沖縄戦。女性や少年少女たち住民も軍に動員され、炊事婦・看護要員・戦闘員などとして最前線に送られました。しかし、彼らがいつどこでどのように軍に組み込まれ、命を落したのか、遺族の多くはいまだに消息を知らずにいます。今回、取材班は、その実態を知ることのできる新たな証言記録を発見。記録をもとに、軍に動員された母親や少年少女に焦点をあてて生存者と遺族を取材しました。番組では、未公開資料と取材から明らかになった当時の様子を世界的な漫画家・比嘉慂氏のイラストで再現しながら、戦場に消えていった住民たちの知られざる従軍記録を描きます。

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ETV特集「“玉砕”の島を生きて~テニアン島 日本人移民たちの記録~」

【放送予定】
8月28日(土)[Eテレ]後11:00~11:59

1944年6月、太平洋戦争の決戦場となったマリアナ諸島のサイパンとテニアン。圧倒的な米軍に対し、日本軍守備隊およそ5万が玉砕。激しい地上戦に巻き込まれたサイパン2万2000人、テニアン1万3000人の日本人居留民たちは、米軍が迫る中で追い詰められ、次々と集団自決をはかった。番組は、戦場を生きのび重い記憶を背負った人々を20年にわたり長期取材。彼らの遺言ともいうべき300時間もの証言記録をもとに、極限の戦場を描く。

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NHKでは、戦争体験者の証言を中心に後世に戦争の実相を伝えていくために「戦争証言アーカイブス」を開設しています。

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