2022年、“初SF”はこの作品でいかがでしょうか?

【渡辺祥子のシネマ温故知新】


「8K完全版 2001年宇宙の旅」

1月2日(日)[BS8K]後7:00〜9:30

プレミアムシネマ「禁断の惑星」

1月18日(火)[BSプレミアム]後1:00〜2:39

2022年の始まりは「8K完全版 2001年宇宙の旅」(1968)が大注目作。SF宇宙映画はこの映画の誕生前とあとではまったく違うものになった、と言われるほどSF映画のジャンルに大きな影響を与えた。それまで子ども相手、と思われてきたSF映画は「2001年宇宙の旅」の出現でアクション物やミュージカル、戦争映画と同じようにジャンルとしての地位を確立し、一流になったのだ。

見る人の想像力を刺激して空想の翼を広げてくれるSF映画は、映画の草創期に生まれた、メリエスの「月世界旅行」(1902)などを考えるまでもなく、観客を日常から離れた世界に誘う楽しみがある人気のジャンルだ。それが発達、成長してついに到達した「2001年宇宙の旅」は、知的な魅力をたたえて見る者の心に入り込む。巨大な黒い衝立のような物体「モノリス」に触れたサルの群れが知力を得て武器を使うことをおぼえるプロローグ。そこから一気に時代は飛び、21世紀に同じモノリスが発見される、そしてモノリスは宇宙の一定の方向に信号を送ったのだった…。

そんなSF映画の名作が誕生する前の代表的傑作とされるのが「禁断の惑星」(1956)だ。

未知の惑星アルテア4に着陸した宇宙船の乗員の前に、消息を絶った調査隊の生き残りの博士とその娘、そして博士が作り上げた賢いロボットが現れる。このロボットがお利口で宇宙船の隊員が隠し持ったウイスキーのボトルを見せ、「同じものが作れる?」と聞くとちゃんと作って「エチルアルコールと水とかなりの不純物」なんて言うので大笑い。「スター・ウォーズ」(1977)のR2-D2のモデルってことはないと思うけど、かわいい。


プレミアムシネマ4K「遊星からの物体X」

1月10日(月・祝)[BS4K]後9:00〜10:50

プレミアムシネマ「アルマゲドン」

1月10日(月・祝)[BSプレミアム]後1:00〜3:31

鬼才ジョン・カーペンダーの「遊星からの物体X」(1982)は、ハワード・ホークス製作、クリスチャン・ナイビー監督の「遊星よりの物体X」(1951)のリメイク作。宇宙から得体のしれない怪物が来て暴れまわるという話は前作と同じだが、そこはやはり“カーペンター映画”、怖くてグロテスクなのでご用心。

「ベン・ハー」(1959)や「猿の惑星」(1968)に出演したチャールトン・ヘストンがナレーションを担当する「アルマゲドン」(1998)は、無数の隕石がニューヨークに降る、という設定で幕を開ける。一つの小惑星が地球に向かって接近してきたためなのだが、油田採掘の名人ブルース・ウィリスの力を借りて地球を救おう、という話になる。


プレミアムシネマ「ブレードランナー 2049」

1月4日(火)[BSプレミアム]後1:00〜3:44

「DUNE/デューン 砂の惑星」(2020)が好評のドゥニ・ヴィルヌーヴが監督した「ブレードランナー 2049」(2017)はリドリー・スコット監督の「ブレードランナー」(1982)の続き。ライアン・ゴスリング演じる主人公“K”の恋人役は、最近、「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」(2021)でキューバの諜報員を演じたアナ・デ・アルマス。スコット監督(1937年生まれ!)は目下「ブレードランナー」と「エイリアン」(1979)の10時間のドラマを企画中。ほとんど完成しているそうだ。


<映画の小窓>

プレミアムシネマ4K「ジュラシック・パーク」

1月8日(土)[BS4K]後7:00〜9:08

プレミアムシネマ4K「ロスト・ワールド ジュラシック・パーク」

1月8日(土)[BS4K]後9:08〜11:18

プレミアムシネマ「ロスト・ワールド ジュラシック・パーク」

1月16日(日)[BSプレミアム]後1:00〜3:10

最近の映画界ではスティーブン・スピルバーグ監督がミュージカル映画史上の傑作をリメイクした「ウエスト・サイド・ストーリー」(2021)が大評判だが、プレミアムシネマでは、彼の大ヒット作「ジュラシック・パーク」(1993)、「ロスト・ワールド ジュラシック・パーク」(1997)が放送される。どんなジャンルでも巧みにこなし、観客の心をつかんで離さない彼の才能をあらためて教えてくれる作品だ。


渡辺祥子

【コラム執筆者】
渡辺祥子(わたなべ・さちこ)さん

共立女子大学文芸学部にて映画を中心とした芸術を専攻。卒業後は「映画ストーリー」編集部を経て、映画ライターに。現在フリーの映画評論家として、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等で活躍。映画関係者のインタビュー、取材なども多い。また映画にとどまらずブロードウェイの舞台やバレエなどにも造詣が深い。著書に「食欲的映画生活術」、「ハリウッド・スキャンダル」(共著)、「スクリーンの悪女」(監修)、「映画とたべもの」ほか。

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