「ショパン国際ピアノコンクール」名場面・名演奏を振り返る

ショパン国際ピアノコンクール 世界最高峰のステージから

1月23日(日)[BSプレミアム/BS4K]前11:00

反田恭平さん、小林愛実さんの日本人2人が入賞したことで話題となった、第18回ショパン国際ピアノコンクール。1月23日放送の「ショパン国際ピアノコンクール 世界最高峰のステージから」では、優勝者や日本人出場者の演奏はもちろん、超絶技巧の数々、同じ曲でもピアニストによってどう表現が違ったのかなど、最高峰の舞台に集った世界各国のピアニスト達の名演をさまざまな角度から楽しみます。ショパンコンクールを深く理解できるよう、ポーランドの歴史や過去の入賞者映像もご紹介。

番組に出演するのは、ショパンを題材に小説を執筆したこともある小説家の平野啓一郎さん、コンクール審査員をつとめたピアニストの海老彰子さん、音楽ライターの高坂はる香さん。ご出演の皆さんに、コンクールの魅力や番組の見どころを聞きました!

ショパン生誕の地、ポーランド・ワルシャワにて6年ぶりに行われた第18回ショパン国際ピアノコンクール(写真中央:ファイナリストのエヴァ・ゲヴォルギアン)

ショパンの史実をもとに小説「葬送」を執筆

小説家・平野啓一郎さん
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今大会をインターネットなどで予選から見ていましたが、みなさんのレベルが非常に高く、実際に選考委員の立場で参加されていた海老彰子さんや現場で取材をされた高坂はる香さんと、収録でいろんなお話ができることを楽しみにしていました。

スタジオでのトークで海老さんが、「楽器は生き物」とおっしゃられていたことは今でも印象に残っています。同じピアノを演奏し続けると楽器自体がくたびれてきてしまうというお話にハッとしました。また、ショパンの練習曲が技術的にどう難しいのかをご解説くださり、非常に勉強になりました。

ショパン本人の演奏を誰も聞いたことがないなかで、“ショパンらしさ”という、ある一定のイメージを抱くのは、ショパン国際コンクールの入賞者、優勝者の演奏が大きく影響したと思います。このコンクールは、20世紀を代表する音楽家、アルゲリッチやポリーニを輩出してきた一種の新人賞ですから、新しい才能を世に知らしめる非常に大きな意義のある大会です。また、以前は「スタインウェイ」のピアノがコンサート楽器としては圧倒的な地位にありましたが、今では4つのメーカーの中から、ピアニストが演奏するピアノを選ぶシステムに変わってきています。そういったことも含めて変化していくショパン像と、新しい才能を発見できることがこの大会の魅力だと思います。

番組内で「推しの演奏」として、今大会で一位のブルース・リゥさんの演奏を紹介しました。彼の演奏を聴いて、ショパンの楽曲の解像度があがったとまず感じました。テレビが4Kになって画質がよくなったように、楽曲がよりクリアに見えるようになった印象です。演奏技術が進化したことに目を見張りつつ、過去の名演に対するノスタルジーも湧いてくる演奏でした。

番組では、ほかにもさまざまな名演を伝えています。日本では、今大会で日本人ピアニストが入賞したことに注目が集まっていますが、音楽に国籍は関係ありません。日本人が受賞したことにこだわりすぎずに、このコンクール自体を楽しんでほしいなと思います。

今大会で見事頂点に輝いたブルース・リゥさん

1980年のショパン国際コンクールで第5位に入賞。
今大会では審査員を務めた

ピアニスト・海老彰子さん
コメント

今大会は、みなさんとてもハイレベルでした。6年前に審査員をさせていただいたときよりも圧倒的にレベルが上がっているのを目の当たりにして、日本人ピアニストたちのこれからの活躍が目覚しいものになるだろうと確信した大会でした。日本人ピアニストの方々が大活躍されたことによって、ピアノ音楽界についてあまり詳しくない方々もこの大会をきっかけに、興味を持っていただけるのではと思っております。

音楽や絵画など芸術のコンクールは、わかりやすく点数化することができない要素がたくさんあるので、演奏の好みなどをこの番組を見られる方がそれぞれにお感じになって、自由な発想で楽しんでいただけたらと思います。
私自身、ショパンがあの場で演奏したとしたら、審査員や会場のお客さん、ネットを通じて聴く方がどんな感想を持つのか、どんな結果が出るのかすごく興味があるので、そんなことを想像しながら、コンクールを楽しむのも良いですね。番組を見られるみなさんが、思い思いの楽しみ方でこのコンクールを存分に味わっていただきたいですね。

この番組で紹介される演奏を聴いて、さらにご自身でもいろいろとお調べになって、「この演奏がいいな」と思う人をどんどん応援していただけたらと思います。

今回のショパンコンクールを現地で取材

音楽ライター・高坂はる香さん
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海老先生や平野さんだけでなく、司会の林田理沙アナウンサーと吉田真人アナウンサーが、本当にピアノとショパンがお好きであることが質問の内容などからもひしひしと伝わってきて、ショパンが大好きな人たちが集まった中で、いろんなお話を聞くことができとても楽しい収録でした。

この番組では、さまざまなピアニストのバラエティにあふれる演奏を見ることができます。反田恭平さん、小林愛実さんが入賞したことで注目を浴びた今大会。そうそうたるピアニストがたくさんいる中でお二人が入賞したことが、この番組を見るとよくわかると思います。 また、演奏者それぞれの弾き方の違いをわかりやすく伝えるために、数名のピアニストの演奏から同じワンフレーズを切り取って紹介しています。同じ会場、同じピアノで弾いているのに、ピアニストによってこんなにも聞こえ方が異なるのかと、それぞれの個性を感じられると思います。

海老先生には、審査が終わった直後の緊張状態の中、現地でインタビューをさせていただきました。それから1か月以上経ち、今大会を以前よりも消化したうえで、先生がお感じになったことをスタジオでお話されていて、とても興味深かったですね。
平野さんは、ショパンと親しかった画家・ドラクロワの手紙や日記もお調べになっているので、そこに書かれていた記述をもとに、ショパンが求めていた音楽についてお話される場面もありました。お二人ならではの視点からショパンの演奏を聴いてみると、また違った印象を受けると思います。

このコンクールでは、まだ世に知られていない自分好みのピアニストを見つけるという楽しみ方ができます。この番組をきっかけに、ぜひ気になった方を検索して掘り下げるなどして、今後の活動にも注目していただけたらと思います。

今大会で2位に輝いた反田恭平さん(左)、4位の小林愛実さん(右)

6年ぶりに開催されたショパン国際ピアノコンクール。世界のピアニストたちの熱演をゲストのトークとともに堪能しましょう。

「ショパン国際ピアノコンクール 世界最高峰のステージから」

【放送予定】
1月23日(日)[BSプレミアム/BS4K]前11:00

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