「性」の話って恥ずかしい? 人には話しづらい?
いえいえ、そんなことはありません。
性は幅広く人間に関わるもの。
学問の正しい知識をもとにした、大人でも楽しく&大事な発見ができる性の教養エンターテインメント番組が誕生しました!
出演するのは、ラランド・サーヤさんとコンドームのぬいぐるみ・まっきぃ(声:マキタスポーツさん)。
2人(?)が、「言語学」「歴史学」「脳科学」の知見をもとに、マスターベーションや避妊のこと、男らしさ女らしさについて、ゆるっとおしゃべり。思わず「へ~!」「そうなんだ!」と言っちゃう知的情報も満載です。
1月28日(金)の放送に先がけて、真野プロデューサー(真野P)の解説とともに番組の魅力をお伝えします!
マスターベーション×言語学
“性欲”は健全で自然な欲求。だけど、マスターベーションのことは人には話しづらいかも? この「話しづらさ」が、実は言語学的にはすごくおもしろいと教えてくれるのは、辞書編纂者の飯間浩明さんです。

今からおよそ1000年前、マスターベーションは「腕挙」と呼ばれていたんだとか。ほかにも、五人組、自涜、手淫、最近ではセルフプレジャーなど呼び方は変化して…。

その呼び方を深掘りしていくと、時代背景や当時の思想が見えてくる!?
真野Pの解説メモ
言語学とマスターべーションという一見かけ離れた組み合わせですが、飯間さんに読み解いていただくと、すごく興味深い世界が広がっていました。その言葉が生まれた社会の状況なども感じられて、新鮮な読み解きになっていると思います。実はいま世界では、マスターベーションのことをオープンに教えようという動きもあります。産婦人科医の宋美玄さんにもご出演していただき、自分の体のことをきちんと知る必要性など、保健的なメッセージも込めました。
コンドーム×歴史学
日本で年間4億6000万個生産されるコンドーム。しかしその昔、コンドームはたいそう貴重なものだったって知っていました?
登場するのは、1640年代に使われていた、現存する世界最古級のコンドーム。いったい当時、どのような存在だったのか、サイエンス・ミュージアム(イギリス)の医学史学芸員ケイティ・デイビンさんに話を伺います。

そしてコンドームは日本にも。避妊具として広がったのは、大正から昭和初期にかけて。戦時中、政府は避妊を禁じる方針を打ち出しますが、戦後は一転、避妊推進へと舵を切ります。
実は奥深~いコンドームと社会との関係。現在の世界の避妊具もあわせて紹介します。
真野Pの解説メモ
避妊というと、一番にイメージされるコンドーム。しかし、実は世界では多様な避妊方法が選べて、コンドームはあくまでその一つです。日本でのコンドーム一強状態はどう生まれたのか、歴史学的視点から時代背景とともに探っていきます。きっと知らない情報だらけで、思わず話したくなるようなこともたくさんあると思います。
男らしさ女らしさ×脳科学
「男なんだから泣かないで」「女らしく料理ができるようになりなさい」といったセリフ、誰もが一度は耳にしたことがありますよね。男らしい、女らしいって何なんでしょう…。
そこで、「男は黙って〇〇!」の決めゼリフをネタに取り入れているお笑い芸人のクールポコ。さんに、最新の脳の研究を見てもらいました。

脳には性別による違いがあるのでしょうか? 赤ちゃんの脳~成人の脳を調べてみると、その結果は驚きの連続!

「自分たちも変わらないと」と話しあい、出来上がったクールポコ。の新ネタとは? 追求してきた男らしさの壁は乗り越えられるのか!?
真野Pの解説メモ
最後は“性”といっても、ジェンダーに関して脳科学から考える内容です。体のメカニズムなどにとどまらず、LGBTsを含め、こうした側面を扱っていくことも大切だと考えています。時代に合わせて進化を目指した、クールポコ。さんの新ネタも必見です。楽しみながら、考えるきっかけにしていただけたらと思います。
性のことについてな~んでも話しちゃいました!

コンドームのぬいぐるみ・まっきぃ
声:マキタスポーツ
生態:サーヤの部屋の引き出しに住み着いている。実は4人の子どもの父。
【マキタスポーツさんのコメント】
収録が始まって、いざサーヤさんと性について話してみると、なんで今まで異性とこういった話をする機会ってなかったのかなと思いました。性別も世代も文化もそれなりに違った2人ですが、おもしろいことに会話が成立するんですよね。自分的にはそこが“ときめきポイント”でもありました。
番組中も話したのですが、僕には年ごろの娘がいます。性のことは、娘のためにも正確な情報交換や正しい知識を得ることが本当に大事だと思っていたので、若い人を導く僕たちの世代がアップデートしていかないといけないという思いがありました。
だからこそ、ガチガチなおじさんたちにこそ見てほしい! 僕のような、齢52歳のおじさんがついています! この番組を見ることだけでも、新しい分野に足を踏み入れていることになると思うので、ぜひ新境地に進んでみてください。

【サーヤさん(ラランド)のコメント】
印象的だったのは、言語学から見た「マスターベーション」。日本人ってやっぱり和歌を詠んだり短歌を作ったり、言葉遊びをずっとしてきた文化がありますよね。ひとつの行為ですけどいろいろな名称で呼ばれていたことが分かって、しかもほとんどが知らない呼ばれ方ばかり。それを知るだけでもちょっとおもしろかったです。
「性のことを話しましょう」となると、説教じみた番組になりがちじゃないですか。そこに陥らなかったのは、マキタスポーツさんの全部話すぞという姿勢と、まっきぃのキャラクターもあったかもしれません(笑)。
マキタさんは私の親ぐらいの年齢ですが、その世代は性の話をしないことをモラルとしていると思うんです。けど、マキタさんはそこをうまく更新されている。そういった気づきも勉強になりました。
性のことって人に聞きにくいと思いますけど、この番組をきっかけに、「誰かに話してみてもいいのかも」というひとつの選択肢をお伝えできていたらいいのかな。力を抜いて見てほしいです。
プライベートな話題も盛りだくさん!?
どんな性の話が飛び出るのか? 放送をお楽しみに。
「はなしちゃお!~性と生の学問~」
【放送予定】1月28日(金)[Eテレ]後10:30
↓動画も配信中↓
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