ニッポンでは役目を終えたけど、遠く離れた国では今も大事に使われている物がたくさんある!
「あるあるR調査団!こんなところにニッポンが⁉」は、エコ(環境保護)活動の一環として定着しつつある「3R(スリーアール)」をテーマに、モノの流通と循環の仕組みをみんなで考えてみようという番組。
お調子者の団長・イノッチ(井ノ原快彦)と、しっかり者の新米調査員・リオッチ(鈴木梨央)が、世界各国に散らばった調査員のリポートを紹介しながら、海の向こうで再利用されているニッポンの製品と元々の持ち主を追跡調査します。
収録を終えた井ノ原快彦さんと鈴木梨央さんに、番組の見どころやエコに対する思いを聞きました。
3R(スリーアール)とは?
リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)の頭文字である3つのRの総称で、限りある資源を有効に使う循環型社会を作るための取り組みです。
1つめのR リデュース(Reduce)
……物を大切に使い、ごみを減らすこと。
2つめのR リユース(Reuse)
……使える物は、繰り返し使うこと。
3つめのR リサイクル(Recycle)
……ごみを資源として再び利用すること。
●3Rの具体例をドラマ仕立てでわかりやすく紹介
「リサイクルの意味はなんとなくイメージできるけど、リデュース、リユースって何!?」という人も多いのではないでしょうか? そんな、知っているようでよく理解できていない「3R」のことをドラマ仕立てで分かりやすく紹介します。さらに、世界に広がる3R現場を徹底取材。取材VTRとリモート中継を交えて日本、そして世界の最新3R事情を学べちゃいます。

●海外で再利用されている意外な日本の製品を現地在住の調査員が報告
アムステルダムの古着店で日本語の名前が書いてある衣類が売られていたり、ウガンダの学校で日本の子どもたちが使わなくなったアレが使われていたり、ドバイの街中を日本で使われていたある乗り物が走っていたり!?
日本では使われなくなった製品が海外で再び愛用されている理由を、現地在住の調査員たちがリモート中継でスタジオにいるイノッチ&リオッチに紹介します。

●元の持ち主の証言から資源ごみの循環の仕組みが明らかに
調査員のリポートから得られた情報を手がかりに、日本にいる元の持ち主を追跡。すると、ご本人からは「資源ごみに出したはずなのに、なぜ海外に!?」と驚きの声が! 資源ごみが、どのように日本から海を渡って流通したのか? あまり知られていない資源の循環経路が明かされます。また、3Rによって浮かび上がった新たな問題点についても一緒に考えてみましょう。


井ノ原快彦インタビュー

3Rについてよくわかっていないお調子者の僕が、年の離れたしっかり者のリオッチから「意識が低い!」と怒られちゃう設定なので、「エコってこんなにすばらしいんですよ」と押しつけがましくならず、一緒に考えたり学んだりしていくような感覚で見てもらえるんじゃないかなと思います。
今の10代や20代の人たちを見ていると、自分たちの世代と比べて、環境保護に対する考え方がだいぶ進んでいるなと感じます。
今の若い世代の人たちはゴミの分別やゴミ拾いなどを特に意識することなく、自然と行動している人が多い印象です。その点は自分たち大人の世代が、若い世代のみなさんから学ばないといけないことかもしれませんね。僕とリオッチのやり取りを見て「そうだよな」と、自然に感じてもらえたらいいなと思います。
ただ、分別した資源ごみがどのように再利用されるのか表には見えづらい部分もありますし、せっかく古着をリサイクルしても、送られた先でまた廃棄されて新たなゴミ問題が生じることもあるそうです。番組では、リユースやリサイクルのいい面ばかりではなく課題にも触れているので、「自分にできる3Rってなんだろう?」「私はこっちの方がいいと思う」と話し合うきっかけにもなると思いますし、ぜひ、若い世代の方からも色々なご意見をいただけたらと思います。
鈴木梨央インタビュー

中学校の家庭科の授業で、いままで使っていた給食ナプキンをエプロンに作り替えて3Rを学ぶ機会があったので、それぞれのRの意味はその時に先生から教えていただきました。
普段の生活の中では、マイボトルやエコバックを持ち歩いたり、友達同士で環境を考えて作られた製品などをプレゼントし合ったりして、エコへの取り組みをしていますが、自分のその行動が実際にどこで役立っているのかはわかっていませんでした。
今回、番組の中で日本から海を越えて世界でリユースされているものがこんなにもたくさんあることを知って驚きました。元々使っていた人といま再利用している人がリモートで対面し、1つの物を通して心を通わせ合う様子を見てとてもうれしくなりました。こんなふうに喜んで使ってもらえるのなら、自分でもこのような活動をしてみたいと思いました。
この番組を通して3Rの活動が国境を越えた人と人との繋がりや、地球環境への思いやりや優しさに通じているということを感じていただけたら嬉しいです。
井ノ原さんと鈴木さんがふだん心がけている3Rを教えてください!
井ノ原さん
水槽の水換えをするときに、水を捨てずに植木にあげたり(笑)。あとは、自分が着なくなったTシャツもできるだけ捨てずに、欲しいと言ってくれる後輩や弟にあげて、できるだけ着てもらっています。小さく刻んでクロスとしてリユースすることもできるけど、やっぱり愛着があるので切り刻むのに抵抗があるし、自分にとっては不要になったものでも、他の人が喜んでくれたり大事にしてくれたらうれしいですね。
鈴木さん
最近はお化粧品に興味があって、パウダリーファンデーションやマニキュアも使うのですが、ファンデーションが割れちゃったら少し化粧水を湿らせて復活させたり、マニキュアが固まったら除光液を少し混ぜて液状に戻したり…ということはしています。
使いづらくなったからといってすぐ捨てるのではなく、自分なりに長く大切に使っていける方法を考えるようになりました。
「あるあるR調査団!こんなところにニッポンが⁉」
【放送予定】10月10日(月・祝)[Eテレ]前9:00~9:43