まもなく「FIFA ワールドカップカタール 2022」が開幕。
NHKでは、日本代表メンバー発表直後の森保 一監督に、宇宙飛行士・野口聡一さんが迫る緊急対談を行いました。
前回のロシア大会(2018年)では、森保さんはコーチとしてチームに帯同。また野口さんも宇宙飛行の訓練のためロシアの地にいました。それから4年。森保さんは監督に就任しワールドカップのアジア予選を戦い、野口さんは3回目の宇宙で生死をかけた経験をしてきました。
分野を越えた共通のマインドとは? コロナ禍、戦争が続く現代を生きる私たちにも通じる2人の強いメッセージをお届けします。
今回は、番組制作を担当した田中廣喜プロデューサー(以下、田中P)のコメントとともに、番組の見どころをご紹介します!

森保 一(もりやす はじめ)
1968年、長崎県出身。日本代表では2018年のワールドカップロシア大会でコーチとして帯同、大会後に監督に就任。予選から本大会まで一貫して指揮を執る初めての日本人監督。去年夏の東京オリンピックでも指揮を執り、2大会ぶりにベスト4に進んだ。

野口聡一(のぐち そういち)
1965年、神奈川県生まれ。2005年にアメリカのスペースシャトルで初めての宇宙飛行を行って以降、3度宇宙に滞在。世界で初めてスペースシャトル・ソユーズ・スペースXを全て制覇した。子どものころからサッカーに親しんでおり、国際宇宙ステーションにユニフォームを持ち込むほどのサッカーファン。
サッカー日本代表監督と宇宙飛行士、その共通点とは?
11月1日の日本代表メンバー発表直後に行われたこの対談。初対面の2人はリラックスした様子で、90分間さまざまなテーマについてトークを展開しました。その一部をご紹介します。
■メンバー選考について
「野心を持って戦ってくれるエネルギーに期待」森保監督がメンバー選考で重視した要素を語り、「このメンバーでいくしかない」野口さんは、宇宙飛行士の世界でのチームワークの話をしました。

■4年間かけたチームビルディング
「大切なのはスタッフ間での意思統一」森保監督流のアプローチをしてきた4年間。「みんなのベクトルが合っていないと足並みの乱れが半端ない」野口さんの視点も交え、共通点がみえてきます。

田中Pの見どころポイント
「日本代表監督に聞く」は毎年1回、20年以上続いている番組です。今回は、ワールドカップ開幕前に放送することになりました。4年かけて日本代表のチーム作りをしてきた森保監督と、多くの国の宇宙飛行士と生死をかけたミッションを行ってきた野口さん。お二人には通じるものがあるのではという発想から、この対談が実現しました。互いがこれまで積み上げてきた経験をもとに語りあっていただきました。私たちの日常生活に生きるメッセージが詰まったトークをお楽しみください。
吉田麻也選手から見た森保監督
番組では、日本代表チームのキャプテン・吉田麻也選手にインタビューを実施しました。吉田選手は、キャプテンとして監督をどう見ているのでしょうか。
「監督とキャプテン、それぞれの役割」
「森保監督流、風通しのいい環境作り」
これまであまり語られなかった森保監督と選手の関係性も明らかに。
4年間積み重ねてきた信頼関係やそれぞれのチームへの思いなども明かされます。
田中Pの見どころポイント
吉田選手には、ずばり「森保監督ってどんな監督ですか?」という質問を投げかけました。そこから見えてきたのは、森保監督の、吉田選手との信頼関係や、選手やスタッフへの思い、そしてサッカー日本代表のこれからを見据えたチーム作りです。森保監督の人柄がうかがえるパートになっていると思います。

田中Pのおすすめポイント
サッカーの日本代表監督と宇宙飛行士。どちらも目的や終着点が全く違う職業ですが、お二人から出てきたのは「異業種だけど共通点があるね」という言葉でした。中でも、「チームは思考のベクトルを合わせることが大事で、同じ方向を向いていればトラブルや緊急事態に陥ったときにブレない」という話が印象的でした。お二人の経験からくる力強い言葉ではありますが、それって学校や部活の仲間、会社のメンバー、家族や友達関係などにも共通していると思うんですね。そういった意味では、サッカー好きの方はもちろん、サッカーを知らない方々にとっても楽しめる番組になっていると思います。ぜひ言葉の1つ1つに注目してご覧いただければ幸いです。

「森保一×野口聡一 日本代表監督に聞く」
【放送予定】
11月17日(木)[BS1]後9:00
11月20日(日)[BS4K]後0:00