徳川家康ゆかりの城を、一挙紹介!大河ドラマ「どうする家康」の予習としても!

日本最強の城 徳川家康スペシャル

1月3日(火)[総合]後7:20

MC:恵 俊彰、赤木野々花アナウンサー
ゲスト:高橋英樹、春風亭昇太、村井美樹、久保井朝美(気象予報士)
千田嘉博(城郭考古学者)

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2023年は家康year!

新年1月3日に放送される「日本最強の城スペシャル」では、大河ドラマ「どうする家康」にちなんで、徳川家康の城が登場!「絶対行ってみたい」と思える魅力的な8つの城を、さまざまな切り口で紹介します。

スタジオでは、城好き芸能人たちによる城トークで大盛り上がり! 最後に、8つの城の中から最も魅力的だと思う“最強の城”を選びます。

番組をさらに楽しめるよう、城郭考古学者・千田嘉博先生に、家康の城造りについてインタビュー。さらに、今回初参戦となる気象予報士・久保井朝美さんに収録の感想を聞きました!

スタジオも新年放送らしく華やか!

1つ目の切り口は「天下の名城」

まず登場するのは、「徳川家康といえば!」という定番の城たちです。

江戸幕府の本拠・江戸城(東京)

現在の皇居がある場所にかつてあった江戸城。都内のあちこちに残る壮大な石垣に注目し、そこに残る刻印の秘密に迫ります。

白亜の巨大城郭・名古屋城(愛知)

見どころ満載の名古屋城ですが、今回は巨大なやぐらに注目します。軍事基地である櫓を白い壁にした理由とは…?

幕府の威厳を示した二条城(京都)

家康が、都に滞在する際の宿泊所として築かれた二条城。京の目抜き通りをつぶしてまで城を築いた理由を探ります。

千田先生のワンポイント講座その1
城に見る家康の“組織作り”と“ゆるす力”

信長や秀吉と比べて、家康の城造りはあまり特色がないと言われてきました。ですが近年、発掘調査により城郭考古学が進んできたことで、家康が画期的な城造りを行っていたことがわかってきました。ひとつに、石垣の積み方が挙げられます。信長、秀吉、家康の時代は、土の城から石垣の城へ急速に転換していく時代でした。信長や秀吉の時代の代表的な石垣は、野面積み。形が異なる石を組み合わせて高さ10数メートルにも積み上げていくのは高い技術を持つ天才職人にしか造れないものでした。いざこの天才がいなくなると立ち行かなくなってしまうというのが難点でした。そこで家康が考えたのは、組織力を発揮するという方法。石垣の形を、最初からブロックのように四角く切ってしまえば、天才職人でなくとも高い石垣が作れると考えたんです。石垣の加工技術の進化によって、積み方が変化してきたとこれまで考えられてきましたが、ほかにも重要な要因が隠されていたんですね。家康は、“天才個人がリードする時代”から“平凡な人間が組織力で導いていく時代”へと意識的に変換させていったのです。
さらに、敵の城造りを研究し、それを自らの城造りに取り入れたという点も見逃せません。信長や秀吉は、自分に歯向かった敵は容赦なく殺してしまいます。ところが家康は、それまで10年以上も敵対した武田の家臣たちを「どうぞどうぞ」と徳川方へ中途採用し、彼らから城の造り方や戦い方を入手します。この“ゆるす力”により、家康の力はどんどん強固なものになっていくわけです。

2つ目の切り口は「知られざる城」

お次は、徳川の謎に包まれたミステリーの城。家康の知られざる一面も明らかに!?

巨大天守台が発掘された駿府城(静岡)

駿府城は、晩年の家康が築いた最後の城。近年発掘調査が進み、天守が建てられていた超特大の石垣が発見されました。

松平氏発祥の地にある山城・大給城(愛知)

松平家発祥の地の神秘的な山城。戦国時代、家康が三河を防衛するための拠点とした城のひとつです。ここでは、山の斜面に造られた高石垣の謎に迫ります。

家康が眠る久能城(静岡)

家康が眠る格式高い久能山東照宮は、年間およそ30万人が訪れる観光スポット。実はここ、元はお城だったそう。今も残る城の面影を探索!

千田先生のワンポイント講座その2
金のしゃちほこは、貯金箱!?

徳川の城について、“知られざる”エピソードをご紹介します。名古屋城の天守下の地下階は、もともと金庫として使われており、家康が築城した当初は、ぎっしりと金が蓄えられていました。ところがその後、散財する殿様が時折現れ、ついにはそれらを使い果たしてしまいます。徳川のミステリーといえば“徳川埋蔵金のありか”かもしれませんが、私は存在しないと思いますね。資金を残しておけないほど、財政難だったわけですから。
尾張藩が目をつけたのが、金のしゃちほこでした。家康は、名古屋城築城当初、非常に純度の高い金でシャチホコを作りました。尾張藩は、修理するという名目でこのシャチホコを度々おろし、金を徐々に少なくすることで財政破綻を防いでいくんです。尾張藩にとって金のシャチホコは、家康からもらった貯金箱だったんですね。

3つ目の切り口は「城下町を楽しめる城」

最後は、城下町歩きが楽しい城が登場します。

家康が将軍となった伏見城(京都)

家康が征夷大将軍に任命された城。水運の要衝である城下町を、城の痕跡を探しながら巡ります。

城下町が美しい篠山城(兵庫)

家康の命で、豊臣の大坂城を包囲するために造られた城。江戸時代の姿そのままを残す城下町が大人気です。

千田先生のワンポイント講座その3
家康は、城下町クリエイターでもあった!

実は、家康は城下町づくりに非常に苦労した人でした。家康の力の源は、三河由来の武士団であったことは確かですが、家臣たちはとにかく困った人たちで、みな自分勝手にてんでバラバラなところに屋敷を造るんです。そこで言い渡されたのが、関東への移転でした。家康にとって左遷だったとよく言われますが、実は非常にラッキーな人事だったんです。家臣と地元との縁を断ち切り、どこに誰が住むかを、家康がすべて思いのままに決めることができたんです。家康は、主と家臣の近世的な関係を江戸城下町で築き、その後の飛躍の源としていくのです。
家康は、城下にも、町人たちに命じて3階建ての櫓を造らせます。景観整備のため、町人にも勝手に家を建てさせようとしなかったんですね。費用は町人持ちでしたが、その代わり、江戸城の大広間で家康に会えるという「殿に会える権」を与えました。武士だけがいい屋敷に住む城下町でなく、町そのものを美しく活気のあるものにしようとしたことを考えると、家康は城下町のクリエイターと言えますよね。

初参戦!久保井朝美メッセージ

今回、番組初登場となる気象予報士の久保井朝美さん、収録の感想は?

岡崎出身ということもあり、私自身も家康のお城についてなじみ深い方なのですが、今回改めて家康がお城をいかに戦略的に活用していたのかを知りました。例えば二条城は、門を背にして堀川通を見ると、思わず両手を広げたくなるほど気持ちがいいんです。実はあの場所が、家康の力を示すデモンストレーションのための場所だったと知って「そういうことだったのか、やっぱり家康すごい!」と思いましたね。

城好きのゲストの方々と交わす城談義もとても楽しかったです。特に、昇太師匠に教えていただいた「馬出し」の奥深さには感心させられました。以前、篠山城を訪れた際は藤堂高虎が築いた高石垣やお堀にばかり目を奪われていましたが、次に訪れたときは馬出しにも注目しようと思いました。

番組では、謎めいたお城なども紹介されるので、これまで城に興味がなかった方も楽しんでいただけると思いますよ。城好きな方は、これまで知らなかった魅力がきっと発見できるはず!この番組が、お城に足を運ぶきっかけになればうれしいです。

年末にも、城スペシャルを放送しますよ~!

あなたも絶対行きたくなる!日本最強の城スペシャル

【放送予定】12月30日(金)[総合]後7:30

誰もが知っている有名な城を、いつもと違ったアプローチで探ります!

・「名城の知られざる楽しみ方」松江城(島根)・熊本城(熊本)
・「絶景を楽しめる城」村上城(新潟)・中城(なかグスク)城(沖縄)・芥川城(大阪)
・「守りの戦略を楽しめる城」松前城(北海道)・八王子城(東京)

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