謎多きマヤ文明の興亡を上白石萌音がナビゲート!

上白石萌音のはるかなる古代文明 マヤ

8月10日(木)[総合]午後7:30~8:42

【ナビゲーター】上白石萌音

【ゲスト】青山和夫(茨城大学教授)

【ナレーション】福山潤

▶ 番組ホームページ

放送から1週間は見逃し配信をします(NHKプラス)

紀元前1100年ごろメキシコを中心に花開き、16世紀まで続いた古代文明マヤ。
世界でも類を見ない高度な文明でありながら、多くの謎に包まれてきましたが、先端技術を駆使した近年の研究によってその実像が明らかになってきました。

密林にそびえる巨大ピラミッド、封印されていた仮面、神秘的な形をした文字や図像……。 この番組では、マヤの謎を解くキーワードをひも解きながら、文明の起源から現代に至るまでの興亡をわかりやすく紹介します。

ナビゲーターを務めるのは、俳優の上白石萌音さん。
東京国立博物館で開催中の「古代メキシコ」展の音声ガイドも務めている上白石さんに、マヤ文明やメキシコの魅力、番組の見どころを聞きました。

ナビゲーター・上白石萌音 インタビュー

子どものころメキシコに住んでいたことがあり、父が社会科の教師だったので遺跡に連れて行ってもらったこともあります。私自身も学生時代は世界史を勉強していて、以前からマヤの歴史に興味がありました。とはいえ、授業で学んだ程度で、一般的な知識しかなかったので、今回初めて知ることばかりでした。

驚きもたくさんあったのですが、それ以上にに落ちる点が多かったんです。
メキシコの人たちの明るさやお互いを大切にする気持ち、人生を楽しむマインドなど、精神的なルーツにつながっているような気がして、思わず「なるほど!」と、うなりました。

まず印象的だったのが、ジャングルの中にあった都市国家・パレンケの治水対策やインフラの整備が非常に進んでいたことです。王族が暮らしていたピラミッドには、雨水を流すための水路がいくつもあって、雨量の多い土地で暮らす人々の知恵をうかがい知ることができます。こんなにもはるか昔から、自然と共存するための技術を備えていたことに感心させられました。電気も重機もない時代に、どのようにピラミッドを築いたんだろうと思っていましたが、この知恵と技術をもってすれば巨大なピラミッドが建てられても不思議ではないと納得がいきました。

マヤの繁栄を物語るパレンケのピラミッド内部を特別に撮影!

パレンケの遺跡群の中央に位置する「碑文の神殿」。パレンケを治めたパカル王が自ら建造した神殿の最深部で、カメラが捉えたものとは!?
王族が暮らした宮殿の床下や地面には水路があり、水洗トイレまで! 高度で洗練された文明だったことがうかがえる。

「古代メキシコ」展では、パカル王の妃だと考えられているレイナ・ロハ(赤の女王)の仮面も展示されているのですが、どんな場所で発掘されたのかを知ると当時の空気感が伝わってきて「本物なんだ!」という実感が湧きました。

パレンケの神殿にある墓から発掘された女性の遺骨は、辰砂で赤く染められていたことから「レイナ・ロハ(赤の女王)」と名付けられた。副葬品の仮面の美しさはマヤ繁栄の象徴だ。

マヤ文明が発展した要因の一つと考えられている「マヤ文字」についてもいろいろと興味深いことが分かりました。漢字のように部首があったり、ひらがなと同じような表音文字もあったりして、日本語との共通点があるそうなんです。意外ですよね!? 文字の見た目はイラストのようでかわいらしいのですが、とても複雑で難しく、読める人も書ける人も限られていたそうです。今は多くの人が読み書きできる時代になりましたが、そうではない時代に、後世に何かを伝えようと歴史や暦を文字にして残した人がいたことに胸が熱くなりました。

マヤ文字で書かれた石板が多数見つかっているエル・パルマール遺跡では、最新の3Dを駆使して碑文の解読が行われている。マヤの謎解明に挑む研究者たちのさまざまな取り組みも注目!

文字を調査する方法も時代と共に進化していて、昔は暗闇の中で光を当てながら解読していたのが、最近は3Dを駆使して解読作業をされているというのも印象的でした。気が遠くなるような地道な作業を日々続けながら、研究にまい進されている方々には心から尊敬の念を抱きました。

ジャングルの都市が次々に衰退していった理由とは?

高度な文明だったにもかかわらず、やがて低地南部の都市が次々に衰退していったわけですが、1つの都市だけではなく、同時期にいくつもの都市が衰退していったというのがすごく不思議でしたね。

度重なる戦争や気候変動などさまざまな要因が重なっていると考えられているそうですが、くわしいことはまだ研究段階とのこと。いつかニュースで伝えられる日を楽しみにしています。

南部が衰退した一方、北部では、チチェン・イツァなど天文学と暦が高度に発展した都市も。聖なるセノーテと呼ばれる泉に は、雨乞いをする人々がつどい、さまざまな供物が供えられたという。

マヤの歴史をたどってみると、はるか昔のことなのに現代にも通じる部分がたくさんあるような気がします。人間は変わっていないし、歴史は繰り返されるんだなと。

そして、今でもマヤの伝統を受け継ぎ守っている人たちがいることにも驚きました。
皆さん、マヤの文化をとても誇りに思っていらして、絶やしてはいけないという強い意思を感じました。
その姿から、私たち日本人もいろいろなことを学べるんじゃないかなと思います。

また、自然と共存して生きていくことは現代の課題でもありますが、そのためには、自然をよく知り、敬う気持ちが大切なのだと改めて気づかされました。
古代文明というと硬いイメージを持たれるかもしれませんが、青山先生のお話がとてもわかりやすく、終始楽しく学ぶことができました。皆さんも、ぜひ、ご家族で楽しみながらご覧いただければと思います。


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