毎年9月1日から3日間にわたり富山市八尾地区で開催される「おわら風の盆」。
昔ながらの情緒が残る石畳の町並みで、編み笠を被った男女が胡弓や三味線の調べに合わせて優美な踊りを披露する伝統行事です。
番組では、山あいにあるこの小さな町で300年以上受け継がれてきた歴史ある伝統行事を生中継でお届けします。制作を担当する矢野洋平プロデューサーに、おわら風の盆の魅力と中継のみどころを聞きました。
「おわら風の盆」とは
農作物が台風などの風の被害にあわないよう「風神」を鎮めるための祭礼。
富山市八尾地区の11の町の人々が民謡「おわら節」を唄い、演奏し、その音曲に合わせて若い男女が踊りながら三日三晩町を練り歩く。
矢野洋平チーフプロデューサー(以降、矢野P):
多くの方が「一度は行ってみたい」と語る伝統行事です。哀愁を感じさせる胡弓と三味線の音色に合わせて、編み笠で顔を隠した踊り手たちの舞う姿は神秘的で、一度見るとその後も繰り返し通いたくなるそうです。
「おわら風の盆」の中継番組をNHKで全国放送するのは、1980年代に一度放送して以来の試みです。優美な舞と古い街並みから感じられる情緒を、余すことなくお伝えします。

各所で行われている「町流し」を、ベストタイミングでお届け
矢野P:
風情ある町並みを練り歩く名物の「町流し」は、八尾地区の各所で同時多発的に進行していくので、それぞれの舞の一番大事な見せ場を見過ごさないよう、12台のカメラを駆使し、映像を切り替えてお送りする予定です。
舞のハイライトシーンを各所のカメラポジションから次々とご覧いただけると思うので、これは中継ならではの楽しみ方になると思います。

「おわら風の盆」を支える人々が登場
矢野P:
生中継の合間には、「おわら風の盆」を支える地元の皆さんの祭りにかける熱い思いもVTRでご紹介します。この地域に根ざし、300年余り受け継がれてきた伝統行事に関わる人たちのさまざまなドラマも感じていただきたいです。

ゲストは、八尾出身の柴田理恵さん&能楽師の茂山逸平さん
矢野P:
八尾ご出身の柴田理恵さんには、幼い頃から見てきた「おわら風の盆」の捉え方や温度感を、地元の方ならではの目線で伝えていただきたいと思います。
能楽師の茂山逸平さんには、「おわら風の盆」の舞、そして三味線や胡弓で奏でられる音楽について、伝統芸能のプロフェッショナルとしてのお立場から感想をいただけるとうれしいです。
それぞれの視点でどのように感じられるか、お二人のコメントにもご期待ください!


番組をご覧のみなさんへ
矢野P:
中継でお送りする映像と音声を通して、現地の空気感を体感してほしいです。のんびりとした気持ちで、3時間半じっくりとご覧ください。


BS4Kでも同時放送します。300年以上受け継がれてきた伝統行事を、臨場感たっぷりにお楽しみください!
「おわら風の盆2023 スペシャルライブ」
【放送予定】
9月2日(土)[BSプレミアム/BS4K]午後6:00〜9:29
[総合]午後6:05〜6:43(一部地域を除く)