ゲームの制作現場に潜入!生き残りをかけた大胆な変革とは

“ゲームプラネット”~超巨大市場を戦う者たち~

11月12日(日)[BS1]午後9:00~9:49

▶ 番組ホームページ

膨らみ続ける「ゲーム市場」。去年その規模は26兆円を突破しました。中国やアメリカなど世界のライバルを前に、かつて、ゲーム王国といわれた日本のゲームメーカーはどのように立ち向かうのでしょうか。

番組では、「ストリートファイター」で知られる「カプコン」に密着! 新作シリーズ「6」のリリースに秘められた世界戦略とは!?

さらに“死にゲー”と呼ばれる高難易度のゲームで高く評価されている日本の「フロム・ソフトウェア」や、モバイル市場を席巻せっけんする巨大企業・中国「テンセント」も取材。劇的に変化するゲーム市場の戦いに迫ります。

制作を担当する田中志穂ディレクター(以下、田中D)の解説とともに、番組の見どころをご紹介します。

「ストリートファイター6」
開発の裏側とは

グローバル化するゲーム市場に、日本のメーカーはどう立ち向かっているのでしょうか。30年以上にわたり人気を博してきた「ストリートファイター」シリーズの最新作、「6」を制作するディレクターの中山貴之さん、プロデューサーの松本脩平さんに密着します。

「ストリートファイター6」のディレクター・中山貴之さん(左)、プロデューサー・松本脩平さん

新作では海外のユーザーにも受け入れられやすいよう、キャラクターデザインを大きくリニューアルすることに。「リアルな質感」を目指し、開発チームは、世界各地のボディービルダーや格闘家を集めます。筋肉や骨格のデータをキャラクターに落とし込み、リアリティーを追求していこうというのです。

「全人類に遊んでもらう」ため、世界の都市が登場するストーリーモードの追加や、ゲームの操作方法の変革も。かつてのゲームセンターのようなにぎわいを世界の舞台で復活させようとする姿を見つめます。

田中Dが見どころを解説!

今回はモーションキャプチャーの撮影などキャラクターが作られていく過程のほか、各部門の開発の裏側をたっぷり取材しました。さらなる新規ユーザーを獲得するために、人気タイトルであっても、ここまで徹底して変革するのだということに驚かされました。開発チームのスタッフがどんな思いをゲーム制作にかけているのかも、感じていただけるとうれしいです。

中国の企業「テンセント」
独自路線を切り開く日本の企業
「フロム・ソフトウェア」

中国で2億人ものプレイヤーが熱中し、賞金総額1000万ドルを超える大会が開かれるなど、高い人気を誇るゲームがあります。開発したのは巨大企業「テンセント」です。世界各国のゲーム会社を買収し、拠点を広げることで、それぞれの国や地域の嗜好しこうに合わせたゲーム制作を行っています。このテンセントの戦略に、日本で人気のスマートフォン向けゲーム「勝利の女神:NIKKE」から迫っていきます。

テンセント外観

日本にも独自の路線でヒット作を生み出し続けているメーカーがあります。“死にゲー”と呼ばれ、難易度の高いゲームを数多くリリースしている「フロム・ソフトウェア」です。2022年発売の「ELDEN RING(エルデンリング)」は数々の国際的な賞を受賞するなど、海外ユーザーから高い評価を獲得しています。極めて難しいゲーム性を保ちながらも、なぜ世界中のファンから根強い支持を得ているのか。アメリカのジャーナリストや日本の専門家にもインタビューし、読み解きます。

取材が許された「フロム・ソフトウェア」の無人オフィス

田中Dが見どころを解説!

「テンセント」が制作する「勝利の女神:NIKKE」。アニメタッチで描かれる魅力的なキャラクターに、重厚なストーリー。育成要素も加わって、たくさんの日本ユーザーの心をつかんでいます。今回、その秘密を探ろうと、中国・深センにある本社を現地ロケ! 徹底したマーケティングで開発を支える専門チームも訪ねました。一方、制作現場は一切非公開という「フロム・ソフトウェア」。周辺の専門家の方々に分析してもらいながら、コアなゲームユーザーを魅了する独自性に迫りました。

担当Dからメッセージ!

田中Dのまとめ!

世界のゲーム人口が拡大して、タイトル自体も膨大に増えていくなかで、いかに自分たちが開発したゲームを多くの人たちに遊んでもらうか。各メーカーはさまざまな戦略で、ユーザーを獲得するための戦いに臨んでいます。「ストリートファイター」は、長年、ファンから愛され続けてきた作品です。開発スタッフには子どものころ、夢中で遊んでいた「元ファン」も少なくないそうです。「ストリートファイター6」ディレクターの中山貴之さん、プロデューサーの松本脩平さんも「ストリートファイターⅡ」の大ファンだったとか。制作現場では元ファンゆえの愛情や熱意を感じる場面に触れることもありました。ゲーム産業の特集ですが、クリエイターの皆さんが奮闘する姿を通して、創造的な“ものづくり”を得意としてきた日本企業が持つ、大きな可能性のようなものも伝えられたらと願っています。

「“ゲームプラネット” ~超巨大市場を戦う者たち~」

【放送予定】
11月12日(日)[BS1]午後9:00~9:49

▶︎ 番組ホームページ

その他の注目記事