静かな森の中にある、プライベート・ライブラリー「理想的本箱」。
あなたの漠然とした不安や悩み、好奇心に答えてくれる一冊を、この世に存在する数えきれない本の中から見つけてくれる、小さな図書館です。
本を選ぶのは、気鋭のブックディレクター幅 允孝(はば・よしたか)さん。理想的本箱主宰の吉岡里帆さん、司書の太田 緑 ロランスさんとともに、本の解釈を共有しながら、じっくり読み解きます。
3年前にスタートした「理想的本箱 君だけのブックガイド」は、これまでに14本放送。各地の図書館に「特設コーナー」が設けられるなど、番組への共感も広がっています。4月6日から始まるレギュラー放送を前に、当初からMCを務めている3人からコメントが届きました。
吉岡里帆さん
同じ本についてそれぞれの解釈を共有しながらじっくり話せるのが本当に楽しくて、この番組を通じて本の読み方が変わりました。難しいと思っていた本が急に身近なものになったり、本に出会ったことで人生観がほんの少し変わったり。読んだことでものの見方が全然変わるのが本の力だと思っています。それを4月から毎週紹介できるのが、この上ない喜びです。
太田 緑 ロランスさん
幅さんの選書は予想もしない方向からの変化球や直球など、毎回唸らされるラインナップで、ワクワクしながらページを繰っています。初回から3年がたち、チームワークもどんどんよくなっていると感じています。収録は毎回私自身得ることが多く、本当に有意義な時間で、この読書体験を皆さんと毎週シェアできることをとても幸せに感じています。
幅 允孝さん
今は人と本の距離が離れている時代だと感じています。だからこそ『こんな本があるんだ』『こういう捉え方があるんだ』と視聴者の方に思ってもらえるような選書や解釈を定期的にご紹介したいし、そんな番組になればうれしいです。
MC3人による本の解釈の共有に加えて、番組の魅力になっているのが、「映像の帯」と呼ばれるオリジナル演出です。本の世界に入り込めるよう、ドラマやアニメや朗読など映像を使って本の魅力をビビットに伝えるのがねらいで、MC陣も口をそろえて「そういった視点でくるのかと毎回見るのが楽しみ」と言っているように、ただ本の内容を紹介するVTRというものではありません。
こちらは去年放送した「戦争が迫ってきた時に読む本」の1冊、『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ・三浦みどり訳/インタビュー集)の映像の帯。
独ソ戦に従軍した女性の、過酷な体験を聞き書きしたノンフィクション。「映像の帯」では、著者アレクシエーヴィチ氏のインタビュー映像に加え、俳優の左 時枝さんが本に収録された証言を思いを込めて朗読しました。
レギュラー放送初回となる4月6日の選書テーマは「勇気が欲しいときに読む本」。
幅さんがどんな3冊を選ばれるのか、それぞれの映像の帯はどういった演出なのか、ぜひご覧ください。
「理想的本箱 君だけのブックガイド」
【放送予定】
4月6日(土)スタート
毎週土曜[Eテレ]午後9:00〜9:29