これまでの街歩き

ナント/ フランス

2011年5月18日(水) 初回放送

語り:工藤夕貴

撮影時期:2011年3月

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夢見る男がいっぱいの港町

パリから西へ、列車で2時間、ロワール川の河口付近に開かれたナントは、18世紀に新大陸やアフリカとの貿易で栄えた港町です。ナント駅から街を歩きはじめると直ぐに見えてくるのが『ブルターニュ大公城』。16世紀にフランスに併合されるまで「ブルターニュ公国」という一つの国だった時代、王様が暮らしていたお城です。丸くて三角屋根が可愛らしいお城を眺めながら、旧市街へと続く古い門へ。
旧市街の中、貿易が盛んだった頃の面影を残す立派な建物には「顔」の彫刻が。船乗りが強い男の証しとして飾ったのだそうです。ロワール川沿いへ出ると、川を埋め立てた地盤の弱い土地に建てたために傾いてしまったという不思議な家が並んでいます。この地域は「SFの父」と呼ばれた作家ジュール・ベルヌが生まれ育ったところなのだとか。船乗りたちの冒険談に耳を傾け、傾いた不思議な家から港を眺める・・・そんな日々がベルヌの名作『海底二万里』や『80日間世界一周』を生み出したのかもしれませんね。
街で出会った人たちもユニークな人たちばかり。なんでもコレクションする切手屋さんや、ミニシアターを作って夢と愛を語る職人さん、宇宙が舞台のお話を子どもたちに聞かせる作家の卵・・・。この街は、かつてベルヌの冒険心や想像力を育んだように、「夢を見る」ことができる土壌が今も残っているようです。港町として栄えたころの街並みを見ながら、いつまでも夢を大切にする人びとに触れる街歩きです。

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