これまでの街歩き

ハワイ島ヒロ/ アメリカ

2012年12月18日(火) 初回放送

語り:萩原聖人

撮影時期:2012年10月

※動画の公開は終了いたしました

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大自然に抱かれた街

 “ビッグアイランド”と呼ばれるハワイ島は、穏やかな海と雄大な自然の宝庫。その玄関口がハワイ最高峰のマウナケア山のふもとに広がる、ヒロの街です。
 ヒロ湾に面するビーチから街歩き開始。朝の空には雲一つなく、遠くにマウナケア山のりょう線がくっきりと浮かび上がります。ビーチでは、77歳の現役サーファーや、波に洗われ砂に磨かれたガラスのかけら“ビーチグラス”を集めるお兄さんなど、地元の人たちがのんびりと過ごしていました。
 海沿いの道をしばらく歩いていると、立派な“バニヤン”の木を発見。樹齢はなんと100年以上。幹の太さが10mはありそうなその雄姿は、見上げるだけでほれぼれします。バニヤンの木が作る大きな木陰は、みんなの憩いの場になっていました。
 ヒロの中心地・ダウンタウンは築100年以上の古い建物が並び、どこかレトロな雰囲気。町なかを散策していると、意外なものを見つけました。“こいのぼり”です。さらに、すぐそばの店の看板には“FUTON”の文字。ヒロは日系の移民が礎を築いた街で、今もあちこちに日本文化の名残を見ることができるんです。日系移民の文化が南国ハワイの空気にすっかり溶け込んでいるため、どこか不思議な気分になりました。
 ダウンタウンを抜けて、海から内陸へ続く坂道を上っていくと、そこは住宅街。庭の手入れをする日系人のおじいさんや、今日サーフィンデビューを果たしたばかりの4歳の女の子など、穏やかな日常を送る人々と出会いました。さらに坂を上っていくと、南国の植物がうっそうと茂ったジャングルのような庭のある家を発見。ちょうど犬の散歩から戻ったご主人に招かれて、庭を見せてもらいました。ご主人は島の自然をこよなく愛しているため、ハワイ固有の植物を庭に植えるようになったのだとか。高台にある庭からはヒロの街を見渡すことができ、緑と調和した美しい街の姿が広がっていました。
 ハワイ州第2の都市でありながら、素朴な時間が流れるヒロの街。自然と呼吸を合わせてそこに暮らす人々。のんびりと豊かな出会いを楽しむ街歩きです。

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