これまでの街歩き

マドリード/ スペイン

2013年4月9日(火) 初回放送

語り:勝村政信

撮影時期:2013年2月

世界地図

地図

場所

 スペインの首都マドリードは、イベリア半島のほぼ中央にあります。国内最大の街で、人口はおよそ320万。スペインの政治・経済・文化の中心地で、世界中から多くの人々が訪れます。
 マドリードの歴史は、9世紀後半、イベリア半島を支配していたイスラム教徒が現在の王宮が建つ丘の上に小さな砦(とりで)を築いたことが始まりです。その後、16世紀にスペインの首都となりました。
 現在のマドリードは、スペイン・ハプスブルク朝時代の石造りの建物が残る旧市街と、高級ショッピングエリアとなっている新市街があり、古い歴史と新しい文化が融合した魅力的な街として知られています。

Information

アトーチャ駅

 街の中心地にあるアトーチャ駅は、スペインの新幹線AVEが発着する国内最大の駅で、マドリードの玄関口となっています。この駅の中には、高い天井いっぱいに植物が生い茂る美しい植物園があります。植物園に使われている建物は、実はかつての駅舎です。古い駅舎は、1992年のAVEの開業に合わせて取り壊しが検討されていましたが、歴史ある建物を守りたいという声が市民からあがり、旅人を癒やす植物園へと生まれ変わりました。
 また、マンサナーレス川沿いで進められている再開発でも、昔の食肉処理場がアートの発信地として再利用されています。マドリードでは歴史ある建物を守るだけでなく、有効に活用しているんですね!

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 今回はマドリードの中心にある広場、プエルタ・デル・ソル周辺のバルのグルメです。この広場の近くでは、スペインのさまざまな地方の料理を味わうことができます。食にこだわるガイド、ミゲル・ペレスさんが厳選する、スペイン各地の味・ベスト3です。

メヒジョネス・コン・ピカンテ

スペイン北部、ガリシア地方の海でとれるムール貝を使った料理。とうがらしの入ったピリ辛ソースとムール貝の相性は抜群!食べた後の殻は、足元にポイポイと捨てるのがスペイン流だそうですよ。

シャンピニオン・ア・ラ・プランチャ

スペイン中央部にあるラ・マンチャ地方の名産品、マッシュルームの鉄板焼きです。マッシュルームの上に生のチョリソーを乗せて、鉄板でじっくりと焼き上げます。そこに、この地方の特産品のヒマワリ油をたっぷりと回しかけ、バジルとレモンを振りかけたら、完成!肉厚のマッシュルームがジューシーで、シンプルながらクセになる味です。

ガンバス・アル・アヒージョ

スペイン南部、地中海から伝わったエビのオイル煮は、バルの定番料理。香り豊かなにんにくオイルにエビを浸し、熱い鉄板の上で皿ごと煮込みます。とても熱いので、やけどには注意!塩気が強い場合には、甘いワインを合わせるといいですよ。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

コンスエグラ

 今回は、マドリード郊外の風車の里「コンスエグラ」に、ちょっと“より道”してみましょう。
 マドリードから南へ、およそ100km。2時間ほどのバスの旅です。コンスエグラはドン・キホーテの舞台と言われるラ・マンチャ地方にある街で、「風車の里」として有名です。かつて農業が盛んだったスペインでは、脱穀や製粉の作業に風車を利用してきました。今でも、ラ・マンチャ地方の人々の生活を支えた産業遺産として、風車は大切にされています。白い風車が連なるコンスエグラの街の景色は、「スペインの原風景」として国内外の人々から人気があります。丘の上にある風車を目指して街の中を歩くと、古い石造りの家々が立ち並び、まるでドン・キホーテの世界に迷い込んだかのようです。長い階段をのぼってたどりついた丘の上の大きな風車は圧巻!そこから見えるコンスエグラの街並みも絶景!スペインに来たら、ぜひこの街にも立ち寄ってみてくださいね。

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