これまでの街歩き

パース/ オーストラリア

2015年3月17日(火) 初回放送

語り:勝村政信

撮影時期:2014年12月

街の「緑化運動をするレストラン」

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 街の中心を歩いていると、自転車の後ろに野菜を乗せた男性に遭遇。話を聞くと、この街で野菜を育て、パース中のレストランに配達しているとのこと。そのまま配達先のレストランまでついて行くと、シェフがお出迎え。このレストランの屋上でも野菜を育てているらしく、一緒に屋上へ。そこで育てられていたのは、イチジク・パセリ、オレンジなど。こんな屋上で緑が育つのは、周囲のビルの反射光があるからだとか。
 続いてシェフが見せてくれたのは、「コンポスト容器」。レストランから出る生ゴミを堆肥にし、その堆肥をレストランの入り口に置いて、お客さんが植木用として持って帰れるようにしているのです。
 大都市での一歩進んだ意外な取り組みに、驚かされました。

街の「挿し木を育てるおじいさん」

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 住宅街を歩いていると、庭いじりをするおじさんを発見。その庭には、変わった形をした鉢が並んでいました。声をかけると、挿し木から育てているのだそう。その変わった鉢について聞いてみると、サボテンを入れているのは、「拾ったパン焼き器」。そのほかにも「鍋」「フライパン」「壊れた洗面台」...と、ふだん鉢として使わないものばかり!
 そして植えた挿し木について聞いてみると、「エジプト人の友人にもらった」「近所の女性にもらった」と、人からもらったものばかり。どうして挿し木にこだわるのかを聞いてみると、「私はスコットランド出身。スコットランド人は倹約家でお金を使いたくないからさ」とジョークで答えてくれました。
 大都市の温かい暮らしぶりにほっこりする出会いでした。

街の「ボクシングジム」

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 夕方6時半。パース駅の近くに戻ってくると、裏路地でスパーリングをする人たちを見つけました。声をかけると、「キューバ式のボクシングジム」なのだそう。ジムの中に入れてもらうと、キューバだけでなくフランス・イタリアなど、様々な国の国旗が天井に。
 練習する人たちに話を聞いてみると、案内してくれた副コーチはスーダン出身。別のボクサーはレバノン出身。少年のボクサーはパース出身と、この街を象徴する実に多国籍なジムであることがわかりました。ジムのオーナーにパースがどんな街か聞いてみると「スポーツでも仕事でも、頑張れば誰にでもチャンスがある街だ」と誇り高く語ってくれました。
 未来へと前進する街ならではの熱い人々に心を打たれた出会いでした。

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