これまでの街歩き

地中海の太陽
アルメリア/ スペイン

2017年5月16日(火) 初回放送

語り:高橋克実

撮影時期:2017年2月

街の「市場の八百屋さん」

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 アルメリア通りを少し入ったところにある市場は、野菜やお肉、魚など豊富な食材がそろいます。中でも特に活気のある八百屋さんに立ち寄ると、てきぱきと働くご夫婦が出迎えてくれました。お店の野菜はすべてアルメリア産にこだわっているそうで、毎朝4時に旦那さんが仕入れに行くそうです。旦那さんは、「店のオーナーは俺だけれど、妻に命令されて行っているんだ」とぼやくと、「スペインではそれが普通よ」と奥さんが切り返していました。
 アルメリアに人は、一週間の献立を決めて、必要な食材をまとめて買いに来るらしく、店には奥さんから頼まれた野菜を買い漏らさないように、メモを片手に来ている男性もいました。上手に男性陣を働かせている強い女性たちをかいま見ました。

街の「闘牛学校」

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 街の北部にある赤と黄色の立派な闘牛場。中では、闘牛士を目指す子どもたちの学校が開かれていました。先生は、もちろん元闘牛士。15名ほどの子どもたちは広い闘牛場で、ピンク色のマントで牛を交わす練習を行います。この練習では、2人1組のペアで、片方が闘牛士役、もう片方が牛の役となり、ゆっくりそのフォームを確かめます。
 闘牛士だけでなく、牛の役を真剣に取り組む少年に話を聞くと、「牛の気持ちになって動くことが自分の勉強になる」とのこと。子どもたちによると、闘牛士は、“勇敢で最高の男”とのこと。サッカー選手よりも闘牛士に憧れを抱く地元の子どもたち。“勇敢で最高の男”である闘牛士を目指して、日々練習に打ち込んでいます。

街の「地域の人々の集うバル」

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 要塞アルカサバを南に下った辺りにあるバル「エルティンテーロ」。夕方5時、このバルへ地域の人々が吸い寄せられるように入っていきます。中では地元の歌手によるにぎやかなコンサートが開かれていました。
 お店のオーナー夫婦によると、もともとは地域の集会所であった場所が不況で維持できなくなったときに、何とかしてみんなで集まれる場所を残そうと一大決心してお店にしたそうです。ご主人は、このお店を開くために、トラックの運転手や鍵の修理屋などさまざまな仕事をして、開店資金を捻出したそうです。苦労のかいもあって、今では、地域の人たちにとって日中真面目に働き溜まった疲れを吹き飛ばすために欠かせない場所になっています。

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