これまでの街歩き

ハバナ/ キューバ

2016年1月12日(火) 初回放送

語り:高橋克実

撮影時期:2015年10月

世界地図

地図

場所

 ハバナは中米カリブ海に浮かぶ島国キューバの首都。人口は約210万で、カリブ海最大の都市です。
  キューバがコロンブス一行に「発見」されたのは1492年、16世紀初頭にはスペイン人ディエゴ・ベラスケスによって征服されました。
 メキシコ湾に面した現在の場所に、ハバナが建設されたのは1519年のこと。その後貿易の中継地として発展を遂げたハバナは、度々フランスやイギリス、オランダの海賊たちの襲撃を受けました。そのため16世紀の中頃から18世紀中頃にかけて、フエルサ、モロ、プンタ、カバーニャの4つの要塞がカリブ海に面した場所に次々と建設されたのです。
 中でも城壁の高さが20mもあるモロ要塞は、カリブ海最強の難攻不落のとりででした。これら4つの要塞と、バロック建築や新古典主義建築の建物が数多く残るハバナ旧市街は、1982年に世界遺産に登録されています。

Information

クラシックカーと街の歴史

 今から60年ほど前までキューバとアメリカの関係は良好でした。当時は、アメリカから次々と最新型の車がハバナに入ってきました。しかし1959年にキューバ革命が起き、キューバがアメリカ資本の工場や農場を次々と国有化。その代償として、アメリカから厳しい経済制裁が行われます。以降、キューバには海外から車を含めた物資が入ってこなくなりました。
 そんな厳しい時代を支えてくれたのがソビエト連邦です。そこで街には大量のソビエト車が入ってきました。しかし1991年にソビエト崩壊。キューバは自力で生きなければならなくなりました。そこで見つけ出したのが、今ある自然や歴史的建造物、そしてアメリカ製のクラシックカーを生かしての観光業でした。現在その取り組みが見事に実り、キューバには年間300万人の観光客が訪れます。そしてその観光客を迎え入れるため、ハバナにはたくさんのクラシックカーのタクシーが走りまわっているのです。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

今回はハバナ生まれのダンサー オデビさんが、恋人のマシエルさんを連れて、ハバナのとっておきグルメをご紹介します。

トリオ・ベティ・バーガー

3つの味が楽しめるミニハンバーガーです。ブルーチーズ、イタリアンソース、もやし入り中華味の3種があります。お手頃な価格で、ボリューム満点のメニューです。店員さんは、アメリカ生まれのキャラクター ベティちゃんのコスチュームで出迎えてくれます。

ポヨ・ア・サドと フリフォールス・ネグロス

ポヨ・ア・サドは、280度のオーブンで鳥を2時間、じっくり蒸し焼きにした料理。それにチキンエキスとオレンジやガーリックを合わせた秘伝のソースをかけて食べます。フリフォールス・ネグロスは黒豆のシチューで、黒インゲン豆にクミンやオレガノなどを加え2時間ほど煮込んだもの。ご飯にかけて食べます。キューバ人にとってのソウルフードです。

トストーネス

調理用の青バナナをスライスし、油で2度揚げた料理です。スペイン語で「トーストする」という意味のTostarという動詞に由来しています。黄金色になるまで1―2分間両面を揚げたあと、塩をふってアツアツを頂きます。おイモのような味わいです。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

小説「老人と海」の舞台 コヒマル
語り:濱田マリ

 コヒマルはハバナ市内からタクシーでおよそ20分の所に位置する小さな漁村です。
 ヘミングウェイの小説「老人と海」の舞台となった場所として有名で、港近くの公園には、地元の漁師たちが建てたヘミングウェイの胸像があります。「老人と海」の主人公である“老漁師”のモデルとなった人物・グレゴリオさんもかつてコヒマルに住んでおり、なんと10年ほど前までご健在だったとか。
 ヘミングウェイは大の釣り好きで、釣りに出かけるときは、ここの港から出たそう。グレゴリオさんはそんなヘミングウェイの、友人であり、海について教える“師”でもあったそうです。小説にも登場する、ヘミングウェイが常連であったレストラン「ラ・テラサ」で2人の友情に思いを馳せます。

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