世界ふれあい街歩き

古代、中世。現代が融合する丘の街

　ペルージャの旧市街は高い丘の上に築かれているため、エスカレーターに乗って街を目指します。ふもとから何基も乗り継いで上っていくと、広大な石造りの空間が目に飛び込んできました。このエスカレーターは、なんと中世の地下遺跡の中を貫いているのだそうで、街の人々は毎日遺跡の中を通って通勤しているんですって。
　そして労せずして、旧市街へ到着。古代エトルリア時代の城塞の上に積み重ねられた中世の街には、石畳の路地が迷路のように張り巡らされていて、地図を持っていても迷子になりそう。路地を歩けば現れるのは教会を利用したブティックや、元は修道院だった女子寮、中世の水道だったという遊歩道。歴史ある建築と融合した暮らしは、とても魅力的です。美しい階段の途中に見つけたスポーツバーでは地元サッカーチームのサポーターたちが、今も“ナカタ”の伝説を語り合っていました。親切な街の人々に何度も道を尋ねながら急な坂を上ったり下ったり…。街の歴史と人々の心の豊かさにふれる街歩きです。