2016年8月2日(火) 初回放送
語り:イッセー尾形
撮影時期:2016年5月
今回の街歩きはドイツ東部、ザクセン州のマイセン。人口3万弱という小さな街は、ヨーロッパ最古の磁器づくりの歴史をもち、世界の人びとを魅了する高級磁器の街として有名です。
朝の通勤電車に揺られてマイセン駅へ。ゆったりと流れるエルベ川に架かる橋を渡っていくと、高台にそびえる大聖堂とアルブレヒト城が見えてきます。まるで『おとぎの国』を連想させる美しい光景に、思わずウットリしながら旧市街へ。
街の中心へさしかかると、なんとも優しいメロディが…。マルクト広場の塔で奏でられる磁器の鐘なんだと、街の人が自慢気に教えてくれました。どこを歩いていても聞こえてくる優しい鐘の音は『マイセンの心臓の音』なのだそう。
細い石段を上れば、100年前につくられた磁器のオカリナを吹く女性や、築200年の家を、屋根を緑いっぱいにして守っている建築家さんがいたり。古い石壁の路地を歩けば、街の人たちが楽しく暮らせるように工夫を凝らしている家族や、250年前から続くブドウ畑を世話する子供たちがいたり。どこかほのぼのする、心温まる街歩きです。