これまでの街歩き

パリ・マレ地区/ フランス

2005年5月3日(火) 初回放送

語り:林 隆三

撮影時期:2005年3月

世界地図

地図

場所

セーヌ川右岸に広がる一帯が「マレ地区」。マレ地区は、パリでフランス革命前の建築物がそのまま残っている数少ない地区の一つです。マレというのはフランス語で「沼地」や「湿地」という意味です。そこに人々が住み始めたのは12世紀ごろから。それから、商業の中心地として栄えます。17世紀になり、アンリ4世がロワイヤル広場(現在のヴォージュ広場)を造ると、貴族たちはその周辺に豪華な私邸を建て始め、マレ地区は貴族たちの居住区となりました。この頃建てられた貴族の館は、パリ市内で最も美しいルネサンス期の建造物とされています。パリは、1960年代後半~1970年代初めに大規模な再開発が行われました。しかし、時の文化大臣アンドレ・マルローが作った法律により、マレの古い街並みや建物は修復され、保護されることになったのです。おかげで、マレの街を歩けば、今でも様々な時代のパリの姿を見つける事ができます。

Information

冬のサーカス

パリにサーカスが現れたのは、18世紀後半。それから19世紀の中頃にかけて、数々のサーカス場が作られました。しかし、現存するサーカス場は唯一ここだけ。「冬のサーカス」は、1852年、当時のフランス皇帝・ナポレオン3世によって作られました。それにしてもなぜ「冬のサーカス」なのか。それは、もっぱら冬に興業が行われたことに加え、シャンゼリゼ通りに「夏のサーカス」があったから(現在はありません)。現在の経営者ブーグリオン家は、19世紀にイタリアからやってきた一家。今でも興業は、冬に行い、夏は、もっぱら次の冬の興業の練習をしています。

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