これまでの街歩き

大阪/ 日本

2015年11月24日(火) 初回放送

語り:桂 文枝

撮影時期:2015年9月

世界地図

地図

場所

 西日本最大の都市、大阪。人口約270万。行政、経済、文化などの中心です。
 豊臣秀吉の大坂城築城と共に発展し、「天下の台所」と呼ばれ、豊かな町人文化が育まれました。明治時代には「東洋のマンチェスター」や「煙の都」と称されるほどの工業都市に発展、近代日本をリードする商都として栄えました。
 第二次世界大戦で一面焼け野原になった大阪は、ビルの立ち並ぶ近代的な街並みに変わりました。しかし、上方落語、漫才、歌舞伎や文楽など、古くから育まれてきた芸能文化は、今なお人々の間で大切に受け継がれ、楽しまれています。
 繁華街の店の巨大看板、食べ歩きする人々、劇場のにぎやかな呼び込みなど、街を少し歩くだけでも、笑いと人情あふれる雰囲気を体験できるだけに、ここ数年、外国からの観光客が激増しているんだとか。「おおきに〜!」という商人の元気な声がたくさん聞こえてきそうです。

Information

芸能文化が栄える街 大阪

 (大阪市中央区マスコットキャラクター「ゆめまるくん」に教えてもらいました)
 大阪の芸能文化は、江戸時代、道頓堀から始まりました。私財をなげうち街づくりを志した有力者、道頓にちなみ、完成した水路は「道頓堀」と名付けられました。水路のおかげで、人と物資が集まり芝居小屋までできました。やがて「道頓堀五座」と呼ばれる5つの大きな劇場が並び、まるでブロードウェイのようににぎわいました。世界無形文化遺産に登録された人形浄瑠璃・文楽や、上方落語といった独特の演芸も開花。さらには観客相手の食事どころが増え、「食い倒れの街」となっていったのです。
 世界中から観光客が集まる今の街の姿に、道頓さんが一番驚いているかもしれません。

仰天スポット!大阪の珍名所

 ♪ちんちんちんちんちんちん♪大阪の街を盛り上げ続ける、ちんどん屋さんに案内され、巡りましたのは大阪の珍名所。
 まずは梅田のビジネスビル。ビルからニョキっと出ているのは…なんと高速道路なんです。16階建てのビルの真ん中を道路が突き抜けるなんて、土地の有効活用でんな。それにしても、えらいこっちゃ〜。
 お次は、まるで夢の国。しかし、その正体はなんとゴミ処理場。街の人々に親しみを持ってもらいたいというねらいで取り入れられたデザインは、自由奔放で独創的。日本一、いや、世界一かも!
 そして、大阪ミナミの地元の方々に愛される名所、難波八阪神社にある巨大な獅子頭。これ、実はお祭り用の舞台なんです。鼻はスピーカーで、さらに!目まで光るんです!
 びっくり仰天、楽しい街、大阪。ゆっくり歩くと、いろいろ発見があって、おもろいで〜。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 大阪グルメの代表格と言えば串カツ、たこ焼き、お好み焼き。
 …ですが、今回は、六代文枝一門きっての食いしん坊、桂三語さんに、師匠・文枝さんとの思い出グルメを教えてもらいました。

半助豆腐

大阪の郷土料理「半助豆腐」。半助とはウナギの頭のこと。大阪ではウナギをかば焼きにするとき、頭ごと焼きます。大阪の料理は「始末」の文化、と言われ、食べる身の少ない「半助」も出汁(だし)として使ったそうです。ご高齢の方にはなじみのある料理なんだとか。文枝さん、若かりし頃、先代から「半助豆腐買ってこい!」と言われて、鍋を持って走り回ったそう。

肉吸い

関西風の出汁(だし)に浮かぶ牛バラ肉とねぎ・・・。これぞ多くの芸人さんに愛される下町グルメ「肉吸い」。名芸人・花紀京さんが二日酔いのとき「肉うどんのうどん抜きで!」と注文したことが始まり。その後大ブレイクした花紀京さんにあやかり、今では若手芸人も「売れっ子になりたい」と食べているんだとか。

冷コー(アイスコーヒー)

何の変哲もないアイスコーヒーに見えるでしょ?そのとおり!でも、大阪では「レーコー」と呼ぶんです。ミルク入りコーヒーは「ミーコー」。大阪以外で「レイコー、お願いします!」と注文したら、「うちにレイ子というものはおりません」なんて気まずくなることも。文枝師匠は「うすいコーヒー」が好きで、三語さんはよく出前を申し付けられるのだとか。

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