これまでの街歩き

アンタナナリボ/ マダガスカル

2016年3月22日(火) 初回放送

語り:田畑智子

撮影時期:2015年12月

世界地図

地図

場所

 マダガスカルの首都アンタナナリボは、島のほぼ中央に位置します。アンタナナリボを含む島の中心部は、「マダガスカル中央高地」と呼ばれる、標高800m~1800mの高原地帯にあります。農業が盛んで、山の斜面には棚田が、平地には畑と水田が広がるアジア的な風景が続いています。また、高原地帯特有の寒暖の激しい気候を利用し、高原野菜、ワイン用のブドウ、紅茶などの栽培も盛んです。
 19世紀終盤から1960年まで続いたフランス植民地時代、フランス人たちはマラリアにかかる心配の少ないこの中央高地を好み、街を整備しました。そのため、当時をしのばせるフランス風の建物が随所に残っています。

Information

アンタナナリボの歴史

 マダガスカル人のルーツは、今から2千年近く前、インドネシアの辺りからはるばる海を渡ってきた人々と言われています。その後、アフリカ大陸からも人々が移住し、アジアとアフリカの文化が融合する独特の文化が育まれてきました。その後、18世紀末にマダガスカル全土を初めて統一したのがメリナ王国です。アンタナナリボは、そのメリナ王国が首都とした街。“アンタナナリボ”とは「千人の兵士がいる街」という意味で、たくさんの兵士が守りを固めた難攻不落の都だったことに由来します。
 19世紀末、メリナ王国はフランスによって滅ぼされ、植民地となります。その後、マダガスカルが独立を勝ち取るのは1960年のこと。以来、アジア系、アフリカ系はもちろんのこと、ヨーロッパ系の人々も共存する活気あふれる首都へと発展してきました。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

初産をひかえ、元気な子供を産むために栄養豊富でおいしいもの探しに余念がない新婚ほやほやのランザさん。彼女にアンタナナリボのとっておきグルメを教えてもらいました!

ボル・ランベルセ

フランス語で「逆さまの丼」を意味するこの料理は、皿の上にガラスのボウルを伏せて、逆さまの状態で出されることから名付けられたそう。皿の底から、目玉焼き、シーフード、肉、野菜炒めなどを順々に重ねて、最後に山盛りのごはん。日本のように米が主食のマダガスカル。さまざまなおかずを一緒に楽しめる丼ものは日本人の口にも合うこと間違いなし!です。

クーバ

バナナの葉に米粉とピーナッツ粉と黒糖を包み、じっくり3日間蒸したマダガスカル伝統の菓子で、もっちりとした食感と黒糖の優しい甘さがクセになる人気のスイーツ。今は街のあちこちの露店で売っていますが、本来はお祭りや結婚式など、お祝いのときに食べる特別なお菓子なのだそうです。

ミックスジュース

低地の沿岸部は熱帯性気候、内陸の高地は比較的寒冷な地域、と多様な風土を持つ島国マダガスカル。首都アンタナナリボには、トロピカルフルーツから高原野菜まで、各地から豊かな食材が集まります。なかでもミックスジュースの露店は一日中、多くの市民でにぎわいます。ランザさんが注文したのは、パセリ、パパイヤ、アボカド、パッションフルーツが入った、滋養満点のジュースでした。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

キツネザルの楽園 アナラマザウチャとレムール島
語り:つぶやきシロー

 アンタナナリボから東へ約150km。野生のキツネザルが暮らす楽園へ。
 まず訪れたのは、マダガスカル固有のキツネザルの中で最も大きいインドリに会えるというアナラマザウチャ自然保護区。早速ガイドとともに密林へ出発。まず見つけたのはカメレオン。ガイドさんの大きな声にも逃げません。人間を恐れないそうです。いよいよインドリとご対面。木の葉を美味しそうに食べる姿やかわいい子インドリをしっかり目撃しました。しばらくすると、大きな高い声でホーホーと鳴き始めました。縄張りを主張していたのです。面白い顔して一生懸命鳴いていました。
 次に向かったのは、キツネザルが5種類も見られるという、水路で囲まれたレムール島。茶色や白黒、小っちゃいのや二本足で飛び跳ねるものなど、いろいろなキツネザルが顔を見せてくれました。餌付けされているため、人間の頭や肩に乗っかってくるほど人慣れしているキツネザルたちでした。

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