これまでの街歩き

明日をいい日に
マニラ/ フィリピン

2017年3月14日(火) 初回放送

語り:中村梅雀

撮影時期:2016年11月・2017年1月

世界地図

地図

場所

 フィリピンは約7000もの島々からなる群島国家。マニラは多くの島の中で最大の面積を誇るルソン島の西側にあり、マニラ湾に面しています。最近の経済発展でマニラを囲む街には高層ビルが建ち並び、マニラ中心地にはスペイン統治時代の歴史や文化遺産が多く残っています。
 また、年間を通して気温が高いマニラは、最も気温が下がる12月~1月でも平均は約25度。この時期、クリスマスで家族が集まるシーズンにあたり、国内のバスや飛行機を利用する国内旅行の繁忙期となります。この時期は比較的快適な気候なので海外から多くの旅行者も訪れます。日本からマニラへの直行便もあり、所要時間は約4時間~5時間です。

Information

度重なる外国支配と不正から立ち上がった街

 16世紀からスペインによる植民地支配を受け、19世紀末の米西戦争後にはアメリカの植民地となります。太平洋戦争の際には日本軍に占領されました。他国による長い支配に終止符が打たれたのは1946年。フィリピンは独立を果たしたものの、その後の国内情勢は混迷を極めます。1965年、フェルディナンド・マルコスが大統領に就任し、経済開発を優先課題として輸入促進のための平価切り下げなどを行い成功をおさめましたが、その後、不正選挙や戒厳令で独裁体制を築き政治は徐々に腐敗していきます。
 この独裁を倒したのは民衆の力でした。数十万もの市民がマニラに集結し民主化を要求。これはピープルパワー革命ともいわれ、1986年、マルコスは国外に逃亡します。しかし、その後の政権でも不正や腐敗が横行します。
 この長いトンネルを抜けたのが2000年以降。海外からの投資も増え経済も次第によくなっています。そして現在のロドリゴ・ドゥテルテ大統領は犯罪の元凶となる麻薬の過激な取締りを実施。犯罪発生は30%減少。マニラは安心して歩ける町に変わりつつあります。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

今回グルメを紹介してくれたのは、一等航海士のギルバートさん。長い航海を終え、マニラに帰ると必ず食べる屋台グルメを3品ご紹介していただきました。

街角バーベキュー

フィリピン人は大のお肉好き。牛、豚、変わったところでは鳥の頭などに、ケチャップとしょうゆをベースにしたタレをつけながら焼きます。目印は遠くからでも見つけることのできるモクモクとした煙。

トローン

加熱調理用のバナナを春巻きの皮に包んでじっくり揚げ、トロトロになったところに砂糖とタマリンドウで作った甘いタレをかけます。栄養価の高いバナナは、腹持ちもいいのでおやつや小腹が減った時の強い味方です。

ルーガウ

卵を練り込んだ麺に、牛骨と八角を煮込んだ甘くてしょっぱいスープをかけるだけのシンプルな一杯。朝食やおやつにピッタリです。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

人気の避暑地 タガイタイ
語り:篠原ともえ

 マニラから南へ約60キロメートル、バスで2時間ほどの場所にあるタガイタイは、標高700メートルの高地のため、マニラから最も近い避暑地として人気があります。
 タガイタイに到着後、バイクタクシー(トライシクル)の運転手にカルデラ湖の中にタール山が一望できる絶景スポットへ案内していただきます。さらに、タール山山頂にも行くことができるというから、船と馬を乗り継ぎます。細く険しい道でスリル満点な乗馬タイムを楽しむとあっという間に頂上へ。すると、ビックリ。山頂から噴火口が望めるじゃありませんか。
 実はタール山は二重カルデラになっていて、外輪山に囲まれた湖の中の島の中にまた湖があって、そのまん中に火口がある珍しい景色。1572年の噴火から1977年までに33回噴火しているとのこと。夕方になると青かったカルデラ湖が真紅に染まり、まさに自然の力こそが創り出すことができる絶景を堪能することができます。

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