これまでの街歩き

水の都の春
ベネチア/ イタリア

2018年7月10日(火) 初回放送

語り:羽田美智子

撮影時期:2018年5月

世界地図

地図

場所

 ベネチアは、イタリア北東部の都市。アドリア海に面したイタリア半島の付け根に位置しています。もともと浅い干潟の島々に築かれた街でしたが、中世に海運共和国として貿易で栄えていきました。発展とともに島と島が橋でつながれるようになり、今のように入り組んだ運河が街中を流れる街になったそうです。
 1987年に街全体とその周りの島々は世界文化遺産に登録され、世界で最も美しい広場と称されるサンマルコ広場や大運河に架かるリアルト橋、中世から残る美しい教会や街並みを一目見ようと世界中から観光客が訪れています。
 2月には仮面が特徴的なカーニバル、9月にはたくさんのゴンドラが運河を埋め尽くすボートレース大会など、有名行事も。またベネチア本島近くには、ガラス作りで有名なムラーノ島や映画祭で有名なリド島などの島々があります。

Information

運河の街 ベネチア

 ベネチアはもともと浅い干潟の島々に築かれた街で、島と島の間を結ぶ交通手段は、船しかありませんでした。いっとき、馬車が使われたこともありましたが、中世に海運共和国として貿易で栄えていくと街が発展し、島々が階段のある橋でつながれると使われなくなりました。今も市民の移動には公共の水上バスや大運河を渡る渡し船などが使われています。
 また警察、救急、消防に至るすべての公的機関も船を使って仕事をしています。そんなベネチアでは、昔ながらの街の風景や歩行者の安全を守るため、車の乗り入れが 昔から条例で禁止されています。2016年には住民の希望で、自転車の持ち込みも禁止になりました。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

春のベネチアならではのグルメを厳選してご紹介!今回紹介してくれるのは、 エンリーコ・メンゴッティ さん、76歳。ベネチア在住の映画監督です。ベネチアを舞台にいくつも映画を撮っているそうです。

カルトッチョ

このカルトッチョは、春の魚介がふんだんに入ったパスタをなんと、ピザ生地で包んだ一品です。パスタとピザを両方食べたいという要望から作られたと言われています。香ばしいピザ生地と熱々のパスタ、1度で2度おいしい料理です。

モエケのフリット

小さく殻が柔らかいカニを丸ごと唐揚げにした料理です。サクッとした食感と香ばしい味が最高の一品です。モエケとは脱皮したばかりのまだ殻の柔らかいカニのことを言います。春から夏の間しか獲ることができない貴重なカニです。

アーティチョークのソテー

アーティチョークをひまわり油、ニンニク、パセリとともにソテーしたシンプルな料理です。アーティチョークとはキク科の野菜で、春が旬の食べ物です。大きなアーティチョークの芯の部分はホクホクした柔らかい食感をしています。アーティチョークのつぼみも、少しだけ苦みがありおいしいです。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

「春が旬!絶品 ホワイトアスパラガスの街 バッサーノ・デル・グラッパ」
語り:松村邦洋

 バッサーノ・デル・グラッパまでは車でおよそ1時間。イタリアを代表する白アスパラガスの産地、バッサーノ・デル・グラッパを訪ねます。
 「バッサーノの白アスパラガスは“この世の終わり”ってくらいおいしいんだ」タクシーの運転手さんから話を聞き、アスパラガスを作っている農家を探します。街でたまたま見つけたバーで話を聞くと、バッサーノは白アスパラガス以外にもぶどうの搾りかすで作った“グラッパ”と呼ばれる蒸留酒も有名だと、お店の人が教えてくれました。
 そしてたまたまこの店で出会った男性がなんと、白アスパラガス協会の会長をしていて、彼の白アスパラガス畑に連れて行ってくれることに!畑に着くと、会長は白アスパラガスの育て方や白アスパラガスが生まれたきっかけなどを丁寧に教えてくれました。いつになったら白アスパラガスを食べさせてくれるのかと心配になりましたが、最後は会長自ら作ってくれたバッサーノ風の白アスパラガス料理を堪能することができました。

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