これまでの街歩き

チェンマイ/ タイ

2006年10月3日(火) 初回放送

語り:中村梅雀

撮影時期:2006年8月

世界地図

地図

場所

バンコクから北へ約700キロ。ミャンマーとの国境近くにチェンマイは位置しています。山や丘陵に囲まれた盆地です。3つの季節に分かれ、乾期(11月から3月)は比較的過ごしやすく、暑期(3月から5月)は高温多湿、そして雨期(5月から11月)は湿度が高く、スコールがあります。
「新しい(マイ)街(チェン)」という意味のチェンマイ。1296年、ラーンナータイ朝の首都として建造され、四方を堀に囲まれた旧市街とその周辺の新市街からなっています。都市づくりには中国の風水思想が取り入れられました。独自の文化や習慣が根づいており、タイ国内でも代表的な古都とされています。

Information

旧市街

チェンマイの街は、メンラーイ王によって1296年に築かれました。防衛のために城壁と堀がめぐらされました。堀の水は北から南へ流れてゆく設計になっています。都が造られた当時、この正方形の街は、生きている人間に見立てられました。
王宮のあった北は頭であり、いわば頭脳をつかさどるエリア。東は手で、交易などの商業エリア。
南は足、そこには、王国を支える協力者、貴族たちが住んでいました。
中心は、聖なるエリアで、いわゆる街のヘソです。王朝の栄華をしのばせる寺、「ワット・チェディールアン」。その一角に、ヘソのシンボルとして樹齢700年の大木が立っています。

古典舞踊

王朝の首都であったチェンマイは、独自の豊かな文化が育まれました。
王宮での歓迎の席で踊られた舞は「爪の舞」で、人びとが誇りにしている舞だそうです。長いつけ爪を優雅に動かすのが特徴です。また、チェンマイは中国、ミャンマー、ラオスなどの国々との交流が盛んでした。ミャンマーの貴婦人の衣装、そしてミャンマーの古い言葉で歌が歌われる舞もあります。長い歴史の中で様々な文化を吸収しながら育まれた芸術です。

ワット・プラタート・ドイ・ステープ

標高1080メートル。古来より霊山とあがめられてきたステープ山の頂上に建つこの寺は、街を災いから守る守護寺院です。別名「花の寺」。境内には何種類もの花々が咲き誇っています。参拝する人びとは、蓮の花を供えてお願い事をします。仏教の聖木である沙羅双樹や、樹齢400年のジャックフルーツの樹があります。この樹は、福をもたらすとされています。

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