これまでの街歩き

ベオグラード/ セルビア

2007年5月1日(火) 初回放送

語り:松田洋治

撮影時期:2007年3月

世界地図

地図

場所

ベオグラードはセルビア共和国の首都。かつての旧ユーゴスラビアの首都でもあり、バルカン半島の真ん中に位置する街です。バルカン半島は、古くから東西の文化・民族の接点として争いが絶えず「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれてきました。1991年に旧ユーゴスラビア各地で民族紛争が始まり国家は分裂、セルビアやクロアチアなど6つの国に分かれました。
ベオグラードも戦火に包まれた時がありましたが、現在は平穏を取り戻しています。街並みは、バロック風のしゃれた建築物と社会主義時代に建てられた簡素なビルが混在し、大通りには路面電車やトロリーバスが行き交います。町の中心には緑豊かな公園が多く、落ちついたたたずまいも見せています。

Information

伝統的カフェの楽しみ

街にはエスプレッソなどを飲ませるしゃれた喫茶店が増えていますが、古くからあるカフェではセルビア伝統のコーヒーを味わうことをお勧めします。ひいたコーヒー豆をお湯に入れ直火にかけるいれ方で、少しとろりとして甘みがあるのが特徴です。これはセルビアがオスマントルコ帝国に支配されていた時代からの伝統的な飲み方です。また、カフェではビールやワインなどのアルコールも楽しめます。でも一番大事なのは、コーヒーやアルコールを味わいながら、ゆったりと語らい、過ごすこと。あわただしいのは伝統的なカフェの楽しみ方とはいえませんよ。

シャティーラニエ

ベオグラードの女性に今、最も人気のある髪の染め方、それがシャティーラニエです。シャティーラニエは、部分染めのテクニックを使って髪全体をデザインする方法。中高年の方なら、髪全体を明るく見せるために地毛の部分を残しながら細かく染めていきます。全て染めるより自然な印象になりますし、少しボリューム感が出ます。また、若い女性なら大胆に2色使ってコントラストをはっきり出すこともあります。あなたもベオグラードにきたら、シャティーラニエで髪を染めて、おしゃれ気分を盛り上げてはいかがですか? 男性にもオススメです。

ユーゴ・ファンクラブ

旧ユーゴスラビアで1980年代から作られていたオリジナルの国産車、それが「ユーゴ」です。ユーゴ・ファンクラブは、「ユーゴ」愛好家たちの集まり。角ばった古典的なデザインやシンプルな構造で整備しやすい点も人気です。かつて米国に輸出されたこともあった「ユーゴ」は、旧ユーゴスラビアが輝いていた時代の象徴です。ユーゴ・ファンクラブの会員は現在600人。メンバーはボスニアやクロアチアなど旧ユーゴスラビア諸国からインターネットを通じて集まり、交流を深めています。

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