これまでの街歩き

ガンランバ/ 中国

2008年10月2日(木) 初回放送

語り:中嶋朋子

撮影時期:2008年5月

世界地図

地図

場所

シーサンパンナ・タイ族自治州のガンランバは、街の南に瀾滄江(らんそうこう)という川が流れています。この川は下流のラオスやミャンマーでは「メコン」と呼ばれるアジア有数の大河。雨季になるとタイやラオスとここを結ぶクルーズ船が行きかいます。シーサンパンナには古くからタイ族が居住し、7世紀には王朝がありました。
「ガンランバに行かなければシーサンパンナに行ったことにならない」といわれるほどガンランバの街は南国情緒にあふれ、周辺の熱帯雨林は動植物の宝庫となっています。東西に延びた街は、東側が市場や食堂が並ぶ地域で、西側にはタイ族の集落が見られます。ガンランバは人口の多くをタイ族が占めますが、他にもハニ族やラフ族などの少数民族が住み、カラフルな民族衣装をまとった女性が街中で見られます。

Information

家の柱

タイ族の住宅である高床式住居は多くの柱によって床が支えられていますが、そのなかに「お姫様柱」と呼ばれる柱があります。居間の中心にあり、この柱の下で赤ちゃんを産み育てる風習があります。部屋の中心にあるため冬でも暖かく、また、家事をしているときも赤ちゃんの様子を見ることができます。
「お姫様柱」は女性のためのものですが、男性のためにあるのが「散心柱」です。この柱はベランダに面した場所にあります。タイ族の男性は婿入りすることも多いのですが、結婚したばかりのときに新居でホームシックになると、この柱にもたれて実家を思うそうです。タイ族にとって、家はとても大切なもの。だから柱にもそれぞれ意味がこめられているのです。

水かけ祭りと民族舞踊

タイ族園の広場では「水かけ祭り」を楽しむことができます。「水かけ祭り」は、水をかけ合うことで身体を清め、幸せを祈願するお祭りです。昔、悪魔を退治した美女が水をかけて体を清めたという伝説にもとづいているそうです。
毎年、4月に盛大に行われるのですが、タイ族園では毎日、「水かけ祭り」のショーが行われていて、自由に参加することができます。ただし、着替えを忘れないでください。
タイ族園の劇場で行われるのは、民族舞踊です。70人以上の若い女性が、水を運ぶ仕事や、川で髪を洗うといったタイ族の暮らしぶりを、踊りで紹介しています。タイ族園を訪れた際は、ぜひ伝統文化にふれてみてください。

ドラゴンボート競技

街の名物「ドラゴンボート競技」は、ある伝説がその起源。昔この街の男性が、一人の女性をめぐり何人ものライバルと競っていました。そこで、ボート競技で勝った者が女性と結婚することになりました。男性は竜のごとく勇敢にボートをこぎ、見事勝利して女性と結婚できたそうです。いまではこの競技に参加することがタイ族の男たちの勇敢さを表し、優勝することは最高の名誉だといわれています。そのためこの街の男性は毎日、欠かすことなく練習に励んでいるとか。
ガンランバでは、このドラゴンボート競技のショーが見られます。女性も気軽に参加できるので、ガンランバに行かれた際は、ドラゴンボートを楽しんでください。

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