これまでの街歩き

クチン/ マレーシア

2008年11月20日(木) 初回放送

語り:矢崎 滋

撮影時期:2008年9月

世界地図

地図

場所

マレー半島と、ボルネオ島からなるマレーシア。そのボルネオ島の北西部にあるクチンは、サラワク州の州都であり、ボルネオ観光の拠点でもあります。街の中央を流れるサラワク川の南岸は、商業施設や官公庁等のある市街地。北岸は主にマレー系の人々が暮らす住宅街になっています。多民族都市のクチンは、インド人街や中華街もあり、料理のバラエティーも豊富。東南アジアの各地の趣を、肌で感じ取ることができます。

Information

サラワク川・渡し舟の船頭さん

市の中央を流れるサラワク川の中心部には、橋が架かっていません。ですから、対岸の住宅街と市街を結ぶ渡し舟が市民の大切な交通手段。市内には115艘(そう)の渡し船が登録されていますが、営業できるのは月に1週間と決められています。船頭のザハリさんは、67歳。30年も船頭をやっていて、村から6時間かけてクチンに来て、1週間働いては村に帰るのだそうです。

先住民族の暮らし

26の先住民族が暮らすというサラワク州の森。
カンポンノリスは、先住民族・ビダユー族の村です。家はロングハウスと呼ばれる長屋で、300メートルにもなる竹の道に沿って高床式の住居が並んでいます。燃料や、民族楽器、工芸などには竹が使われ、暮らしは昔ながらの共同生活。焼き畑の種まき、収穫も村人総出の作業です。

白人王とマルゲリータ砦(とりで)

サラワク州は、元々お隣のブルネイ王国の領地でした。しかし19世紀には住民の反乱が相次ぎ、ブルネイの要請を受けたイギリス人のジェームズ・ブルックが、これを鎮圧しました。そのため1841年にブルックはブルネイ王からこの地を譲られて、アジアで初の白人の王となり、サラワク王国が誕生しました。マルゲリータ砦も、クチンにあるサラワク王国の史跡の一つです。砦の中には牢獄(ろうごく)もあり、重罪人はここで処刑されたのだとか。砦には今も、幽霊が出るという噂(うわさ)が・・・。

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