これまでの街歩き

エクサン・プロバンス/ フランス

2010年8月22日(日) 初回放送

語り:田畑智子

撮影時期:2010年6月

世界地図

地図

場所

エクサン・プロバンスはフランス南東部ブーシュ=デュ=ローヌ県の都市。パリからは高速鉄道TGVで3時間、マルセイユからは30kmほど北に位置しています。フランスを代表する画家、ポール・セザンヌゆかりの地としても知られています。
紀元前123年にローマ人によって街が作られ、12世紀から18世紀にかけてはプロバンス伯爵領の都として発展しました。エクサン・プロバンスは「プロバンスの水の街」を意味し、地下水が豊富な土地柄であることから、街中に大小100を超える噴水があります。また、17世紀から18世紀ごろの建物がよく保存されているのも特徴です。毎年夏には世界的に有名なオペラの祭典エクサン・プロバンス国際音楽祭が開かれます。

Information

噴水

エクサン・プロバンスを歩いていると、人間や動物の彫刻が乗った噴水や、一面をコケに覆われた噴水など、実にたくさんの噴水を見かけます。それもそのはず、エクサン・プロバンスにはなんと100以上の噴水があるんです。
噴水や泉が多い理由は、街の地質に大きな関係が。この地方は、もともとサント・ビクトワール山に代表されるように石灰岩質の地盤が多く、地下水がたまりやすいのです。紀元前123年に古代ローマの執政官ガイウス・セクスティウスがここに初めて街を築いたのも、その豊富なわき水が目当てでした。生活用水や農耕牧畜など、わき水は街が発展していく上で欠かせない資源でした。17世紀になると、そのわき水を利用する場所として、また、水量を調整する装置として、趣向を凝らしたさまざまな噴水が作られたのです。

セザンヌの世界が生きる街

エクサン・プロバンスは、フランスを代表する印象派の画家、ポール・セザンヌゆかりの地として知られています。セザンヌは、エクサン・プロバンスで生まれ、人生の大半をこの街で過ごしました。彼が数多くの作品を生み出したアトリエにはモチーフとなった骸骨(がいこつ)や花瓶などが当時のまま残され、ありし日のセザンヌをしのぶことができます。また、街を少し歩けば、セザンヌと関わりの深い場所に出会えます。行きつけだったカフェ、洗礼を受けた教会、美術を学んだデッサン教室など…。
街の周辺には、彼の絵のモチーフとなった場所が数多くあります。足しげく通った黄色い石の石切り場には、彼が描いた風景が今も残されています。そして、セザンヌの代名詞ともいえるサント・ビクトワール山。その生涯で、44枚の油絵と43枚の水彩画に残しています。
セザンヌの時代から100年経っても、風景のすばらしさは変わりません。セザンヌの世界に浸ってみてはいかがでしょう?

エクス娘

エクサン・プロバンスには、魅力的な洋服屋さんがたくさんあるのをご存知ですか?ある雑誌の調査では、「フランスでもっともショッピングに誘惑される街ナンバーワン」に選ばれたことも。
この地方の古都でもあるエクサン・プロバンスにはセレブが多く暮らし、昔から一流のブランドが競って支店を出しているんです。だから、この街の女性はパリの女性に負けないぐらいおしゃれに敏感だといわれています。街を歩いていても、若い女性だけでなく、小さな子どもからおばあさんまで、みんな思い思いのオシャレを楽しんでいます。エクサン・プロバンスにお越しの際は、オシャレな女性たちをお見逃しなく!

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