これまでの街歩き

バーリ/ イタリア

2013年5月14日(火) 初回放送

語り:小倉久寛

撮影時期:2013年2月

世界地図

地図

場所

 プーリア州の州都・バーリは、美しいアドリア海に面した港町。南イタリアではナポリに次ぐ大きさで人口は約32万です。かつてはギリシャの植民地でしたが、ローマ時代に商業の中心地となり、現在も南イタリアの玄関口として栄えています。
 バーリの街は新市街と旧市街がはっきりと分かれています。きれいに区画整理された新市街は高級ブランドが立ち並ぶ商業的な地域ですが、旧市街には古くからの建物が残され、南イタリアの庶民の生活にふれることができます。

Information

旧市街の祠(ほこら)

 旧市街を歩いていると、至る所でマリア様や聖人を祭った祠を目にします。それもそのはず、小さな旧市街だけで、なんと240もキリスト教の祠があるんです!このうち一番多く祭られているのは、サンタクロースのモデルになったニコラ聖人です。ニコラ聖人は4世紀にトルコで葬られましたが、バーリの船乗りたちが11世紀にトルコを訪れ、遺骨を持ち帰ってきてしまったのだとか。今ではバーリのみんなから愛され、旧市街のサン・ニコラ教会に安置されています。
 この教会には評判の柱があり、その柱にふれると生涯の伴侶に出会えると言われています。すべての祠にお参りすると幸せが訪れると言われるバーリの旧市街。幸せになりたい人は、一度訪れてみてはいかがでしょうか?

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 バーリの伝統料理をヴァレンティーナさんに紹介してもらいます。

オレキエッテ・チメディラーパ

チメディラーパという菜の花に似た野菜をオレキエッテと合わせたのが、この料理。オレキエッテは「小さい耳」という意味で、耳たぶのような形をしたバーリ発祥のパスタのこと。トマト、にんにく、アンチョビを炒め、たっぷりの塩でゆでたオレキエッテとチメディラーパを絡めたら完成!バーリに来たら、必ず食べて欲しい料理です。

コッツェ・グラティナーテ

南イタリアの伝統料理で、ムール貝のグラタンです。新鮮なムール貝にチーズと卵で作ったソースをかけ、オーブンでこんがりと焼き上げます。「外はカリッと、中は柔らか」な、この味わいがたまりません!

ファーベ&チコリア

そら豆とチコリを使ったプーリア州の郷土料理。そら豆を水で戻してじっくり煮込んだら、オリーブ油を加えてペースト状にすり潰します。最後にチコリを添えて、できあがり!シンプルだけど、とってもおいしくてヘルシーな一品です。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

アルタムーラ

 今回訪れるのは、「パンの街」として知られる「アルタムーラ」。バーリからバスに乗り、内陸へ走ること約40分で到着。“アルタムーラ”は「高い壁」という意味で、古代に建てられた壁の遺跡が今も残されています。
 ここでは、昔ながらの伝統的な製法でパンが作られています。街のパン屋さんを訪ねてみると、なんと1423年からずっと使われている大きなパンの窯がありました。こだわりの小麦粉と窯で作られたアルタムーラのパンは、普通のパンとはちょっと違う黄金色をしています。ここのパンは世界的に有名で、パンを食べるためだけに50kmも離れた街からやって来る人がいるのだそうです。

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