これまでの街歩き

ベルサイユ/ フランス

2013年11月12日(火) 初回放送

語り:桂文珍

撮影時期:2013年8月

世界地図

地図

場所

 パリからおよそ20kmほど南西に位置するイル・ド・フランス地域圏にあるベルサイユ。人口は約9万。年間1000万人が訪れる人気の観光地です。
 かつてフランス王国の首都として栄えた街で、世界遺産、ベルサイユ宮殿の所在地でもあります。沼地が広がる一帯は、もともとルイ13世の狩り用の館があった場所でした。そこに、息子のルイ14世が50年の歳月を費やして宮殿を築き上げ、さらに貴族たちを移住させて一大都市を造ったのがベルサイユの街の原型だといわれています。
 現在、市内の主要な駅は3つ。街はルイ14世の時代に造られたノートル・ダム地区、ルイ15世時代のサン・ルイ地区、その後広げられた地区の3つに大きく分かれています。

Information

ベルサイユ宮殿

 ルイ14世が「フランス絶対王政の象徴」として築き上げたベルサイユ宮殿は1682年に完成。その大きさと美しさはフランス随一といわれています。ルイ14世が最も力を注いだのが、900ヘクタールにおよぶ庭園です。当時3万6000人の庭師が雇われて造られたフランス式庭園は、今も70人の庭師の手によってそのままの姿が保たれています。
 この庭園の最奥にある、マリー・アントワネットが築いた「王妃の村里」を訪ねました。12軒の家屋が建てられたのどかな村里の風景は、アントワネットが幼い頃に家族と過ごした避暑地に似ていたと伝えられています。彼女が穏やかに暮らすことのできた唯一の場所だったのかもしれません。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 王室ゆかりのグルメを選んでくれたのは、マイフォークを持ち歩くことを忘れないという食いしん坊な主婦、フランソワさんです。

ルイ14世

第1位は、王室の歴史とも深い関わりのあるチョコレートから選ばれました。フランソワさん一番のお気に入りは、金ぱくが施されたチョコレートケーキで、その名も「ルイ14世」。62%のカカオが配合されたブラックチョコレートムースでコーティングされたケーキは濃厚な味わいで、一度食べたらやみつきになるんだとか。

ラ・ポロネーズ

真っ白なメレンゲで王妃の白い肌を表現したというラ・ポロネーズ。ブリオッシュと呼ばれる菓子パンの中でも特に人気があります。ブリオッシュといえば、マリー・アントワネットの有名な迷言「パンが無ければブリオッシュを食べればいいじゃない」が広く知られていますね。アントワネットもきっと、お気に入りだったに違いありません。

ブッシェ・ア・ラ・レーヌ

「王妃のひとくち」と呼ばれる一品。白ワインで煮込んだ子牛の肉やマッシュルーム、ニンジンがホワイトソースとともにパイ生地の中に入っています。ルイ15世の妃マリー・レクザンスカが、夫の心を愛人から取り戻すために考案したという逸話がある料理なんですよ。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

プロヴァン

 電車とバスを乗り継いでおよそ2時間、世界遺産に登録されている中世都市、プロヴァンへと向かいます。12世紀に建築された大きな塔が象徴的なプロヴァン。見事に街並みが保存されていて、タイムスリップしたかのような気分になれます。
 毎年、夏の数日間だけ催される「ほのかな光の時代」というイベントでは、ロウソクの火だけで夜を過ごします。夕暮れどき、街のあちこちでロウソクの準備を始める人々。窓や塔にロウソクを飾り、900年前の光景を楽しむのだそうです。塔の上からは、ロマンチックな中世の街を見渡すことができました。

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