これまでの街歩き

オスロ/ ノルウェー

2015年11月17日(火) 初回放送

語り:鈴木 杏

撮影時期:2015年8月

世界地図

地図

場所

 人口約63万のオスロは、11世紀にノルウェー最後のバイキング王ハーラルによって築かれた街で、1299年に首都となりました。王宮や国会議事堂などの主要施設の他に、オスロ大学、国立美術館や国立劇場などがあり、ノルウェー文化の中心地となっています。
 オスロはデンマークとの連合時代に大火で街の大部分を消失しました。このときに再建したルネサンス様式の街が、現在の街の原型となっています。新しい街は、再建した王の名前にちなんで、この後300年に渡って「クリスチャニア」と呼ばれました。再び「オスロ」の名に戻るのは1925年、ノルウェーが独立した後のことです。
 北欧にあるノルウェーは寒い時期が長いため、古くから肉や魚を加工した保存食の技術が発達してきました。そのひとつ「ストックフィッシュ」というタラの干物は、ノルウェーサーモンよりもずっと歴史のあるノルウェーの輸出産物です。

Information

ムンクとノルウェー独立

 名画「叫び」で知られるエドバルド・ムンクはノルウェーを代表する画家です。「叫び」に描かれているのは、オスロにあるエーケベルグの丘で、〝自然を貫くような叫び”を聞いたときのムンク自身です。
 ムンクが活躍した19世紀末から20世紀初め頃は、クリスチャン・クローグやグスタフ・ビーゲランなど、世界的な芸術家が多数活躍していました。当時は、ノルウェーがちょうど独立を迎えようとしていた時代で、新たな国を築き上げようと人々が必死にもがいていた頃でした。
 「こだわり」が強いノルウェーの国民性は、自分たちの文化を欲する「心の叫び」から生まれたのかもしれません。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 ノーベル平和賞の授賞式が行われるオスロにちなんで、毎日忙しい日々を送る俳優が、心を穏やかにしてくれる“平和なグルメ”を紹介します。

甘エビの塩ゆで

オスロの目の前にあるフィヨルド(入江)でとれた甘エビを、そのまま塩ゆでにしただけのシンプルな料理。レモンをかけていただきます。エビの甘みと絶妙な塩加減が病みつきになります。

トナカイのハンバーグ

ノルウェーでは古くから鹿やトナカイなどを使った「ジビエ料理」が人気です。臭みの少ないトナカイのハンバーグはクリーミーなソースをかけ、コケモモなどのフルーツジャムといっしょに食べるのがおすすめ。一口食べれば、森の香りが口いっぱいに!

ノルウェーコーヒー

一人当たりのコーヒー消費量が世界第3位というノルウェーで、近年ブームになっているのが、あっさり味のコーヒー。浅煎りのコーヒー豆が持つ酸味の強いフルーティーな味わいが特徴です。せわしない毎日も、これを飲めばリラックスできますよ!

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

サンタの街 ドローバックへ
語り:つぶやきシロー

 オスロから船に揺られて南へ80分、ドローバックという港町へ。
 ここはノルウェーのサンタさんがいる街として有名です。でもサンタさんと港町って、なんだかミスマッチ…?と思いながら歩いて行くと、道端にサンタさんの標識が!通りすがりの人に尋ねると、標識は「サンタさんが突然道に飛び出してくるかもしれないから注意してね」という意味だとか。
 サンタさんはいるんだ!人々に「サンタさんがいるよ」と教えてもらって訪ねたお土産屋さんには、赤い服を着た人形がたくさん。でも、よく見ると、ちゃめっ気のある愛くるしいお顔。お店のオーナーに聞いてみると、これは“ニッセ”という妖精。農家の守り神のような存在として古くから親しまれているんだとか。ノルウェーでは、キリスト教のサンタクロースとニッセがミックスされて、サンタさんになったそう。
 最後、お隣の郵便局へ行ってみると…ついに、サンタさんとご対面!世界中の子供たちから届いた手紙を嬉しそうに読んでいました。サンタさんは想像どおり、とても優しくて温かい人でした。

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