これまでの街歩き

アルル/ フランス

2005年5月10日(火) 初回放送

語り:木内みどり

撮影時期:2005年3月

街の「巨大遺跡」

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アルルの街を歩いて、先ず圧倒されるのは画像にある円形闘技場。
長径136m、短径107mの楕円形で、現在2層の客席(2万人収容)が3層あった頃は2万6000人の観衆を収容出来たそうです。ここでは剣闘士同士の死闘や、ライオンなどの猛獣と剣闘士との闘いなどが繰り広げられていました。
その後、中世になり、異民族が侵入してきた際には闘技場は要塞にその姿を変えます。3層目の客席に使用されていた部分の石材をグラウンド内に持ち込み、家を建てました。いわば、小さな城壁つきの街というわけです。
そして今では、イースターから9月までの間、アルルの人たちが大好きな闘牛場として、街の生活にかかせないものとして息づいています。

街の「公園」

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日本の公園ではゲートボールをしている人々をよく見かけますが、フランスでは、もっぱら「ペタンク」です。
ペタンクは、今やフランス国内だけで500万人もの競技人口があるプロヴァンス生まれの大人気競技。ルールは二手に分かれたチームが、あらかじめ投げておいた的球に手持ちの金属製の球(画像参照)をできるだけ近づけるように投げるというもの。相手チームの球を弾き飛ばしたりなど、様々な戦術があります。
ペタンクの語源はプロヴァンス地方の言語「ピエ・タンケ」“両足を揃えて動かさない”。今でも投てきの時、両足を揃えて動かさない基本姿勢は変わりません。現在ワールドカップも開かれる世界的競技になっています。

街の「楽団」

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プロヴァンスの伝統音楽を練習している風景と出会いました。演奏に使う基本的な楽器は、三つ孔の笛「ガルーべ」と胴の長い太鼓「タンブーラン」です。小学校の校庭で練習していた曲は「Bouffons」。意味は“王侯貴族お抱えの道化役者”。この音楽は、プロヴァンス音楽の中でもっとも知られているものだそうです。プロヴァンスでは、何かお祭りの行列があると、ほとんどの場合、この曲がかかるんだそうです。

※NHKサイトを離れます
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