これまでの街歩き

バレンシア/ スペイン

2008年5月22日(木) 初回放送

語り:桂 文珍

撮影時期:2008年3月

街の「オレンジ」

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バレンシアの街のあちらこちらの広場には、オレンジの木が豊かな実をつけています。
ですが、決して誰も食べようとしません。もったいないな、と思ってしまいますよね。
ベンチで休んでいたおじさんに聞いたところ、「これはまずくて食べられない」とのこと。一説によると、「バレンシアオレンジ」という品種の原産国はポルトガルで、それがアメリカのカリフォルニアに伝わって大々的に作られた時に、スペイン人がバレンシアのオレンジに似ていることから命名したとか。
もちろん、バレンシアにはこのオレンジの他に、食用のおいしいオレンジが沢山あります。生ジュースにしたら最高!とはスタッフの弁です。

街の「刺しゅう」

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旧市街の通称「円形広場」。
その名の通り、丸い屋根に丸い噴水の小さな広場です。そこで伝統のレース編みを熱心に行う人たちの集まりに出会いました。女性10名ほどのグループの中に、ぺぺ、と呼ばれる男性が一人いました。
グループのマスコットと自称していましたが、腕前はなかなかのもの。自慢のストールを見せて頂きましたが、黒のレースに凝った花模様。伝統を大事にするバレンシアの人々の想いが伝わってきました。

街の「裁判」

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毎週木曜日の正午、旧市街のカテドラルの門の前は、大変な人だかりとなります。「水裁判」が始まるからです。バレンシアの農民たちの間で起こる灌漑(かんがい)用水や水まきに関するトラブルを解決するために設けられたこの水裁判は、1000年前から現在まで続いています。
8名の地区代表が農作業着を身につけ、全て口頭で審議をします。有罪と認められると違反金を支払ったり、判決に従わない場合は農地に水を一切もらえないという厳しい刑罰が待っています。水をとても大切にする、バレンシアの伝統のある裁判です。

※NHKサイトを離れます
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