これまでの街歩き

レーゲンスブルク/ ドイツ

2008年9月11日(木) 初回放送

語り:田畑 智子

撮影時期:2008年7月

街の「帽子屋さん」

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旧市街の中心に、19世紀から5代にわたって続く、由緒正しい帽子屋さんがあります。バイエルン地方の伝統的なスタイルのものから、エレガントな女性用の帽子まで、広い二階建ての売り場一杯に帽子が並んでいます。英国の皇室やローマ法王、映画俳優など世界中のセレブリティから愛されているそうで、ここでしか手に入らないオリジナルの帽子はとても人気が高いのです。
特にフェルト帽は大人気で、ヨーロッパはもちろんアメリカやオーストラリア、日本からも注文が来ています。家族で受け継いできた帽子マイスターの称号は、街の人みんなの誇りでもあるのです。

街の「農園」

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旧市街の南端に不思議な空間がありました。道から見下ろした所に、ハートの形にレイアウトされた花壇や、野菜が植わった畑・・・。行く人が皆、ほほ笑みながらのぞいていきます。
畑を耕しているのは、ここに住む男性。話によると数年前、ここにはゴミがあふれたレーゲンスブルクで一番汚い場所でした。そこで彼が1人でゴミを片付けて、農園に作り変えてしまったんです。自然が大好きだという彼は、過去にも森で暮らしたことがあるそう。農園の収穫は、タダで道行く人々に提供しています。人気者の彼のところには、活動を応援する人たちが、新しい野菜の種や肥料などをプレゼントしていきます。街をきれいにしてくれたということで、市も黙認しているとか。

街の「塔の家」

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レーゲンスブルクには、ドナウ川の交易で富を築いた豪商の家が多く残っています。
中でも特徴的なのが、塔が付いた家。塔は、北イタリアの風習にならって富の象徴として作られました。お城の様な優雅な形をしたものが多いのです。
ドナウ川の橋の上で出会った女性が、塔の中に住んでいるということで家に案内してくれました。彼女はチェリストで、練習するのに塔の家は理想的なんだとか。そして、何よりも屋上からの眺めが最高です。歴史ある街並みとドナウ川を見つめていると、まさに、時間が中世にタイムスリップしてしまったかのようです。さらにご主人が、塔にまつわる中世のラブストーリーを聞かせてくれました。

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