これまでの街歩き

ウィーン/ オーストリア

2008年9月25日(木) 初回放送

語り:小倉久寛

撮影時期:2008年7月

街の「古本屋」

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朝の準備でにぎやかな表通りから脇道へ。
店の前に止めた車から、女性が降ろしていたダンボールの中身は、すべて本。古本屋さんでした。彼女が案内してくれたのは、この店の地下にある書庫。 通路の両脇には本棚が立ち並び、山積みにされた本でいっぱい。まるでそこはどこまでも続いている迷路のようです。
昔はワインセラーに使われていたというこの地下倉庫には、ワインの詰まった大きな樽(たる)がいくつもあったとか。本で作られた倉庫の迷路は日々更新されているようです。

街の「煙突掃除」

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リンクのそばで、全身黒ずくめの男性に出会いました。彼は煙突掃除屋さん。
ウィーンでは、全ての建物に煙突をつけることが法律で義務付けられていて、市民は年に1度、煙突掃除を必ず受けなければいけないそうです。
またウィーンには「煙突掃除屋さんを見かけると幸せになれる」というジンクスがあります。街で彼らを見かけたら、ボタンを握りながら願い事をしてみましょう。その時決して声に出してはダメ。その後、願い事をウィーン名物の黄色いポストに向かってこっそり言うとかなうのだそうです。

街の「レストラン」

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ウィーンには、老舗のレストランやカフェがたくさんあり、100年以上の歴史を持つお店も少なくありません。
立派なヒゲの支配人が案内してくれたレストランも、400年近い歴史があるそうです。店の名前は「黒いラクダ」。創業は1618年、アフリカから来た男がスパイスの店を開いたことが始まりでした。当時はドナウ川経由でスパイスを輸入し、ここで加工したものを、船で世界中に輸出していたのです。
支配人の自慢は、1825年に作曲家・ベートーベンが食事した部屋。部屋はその後、1902年にユーゲント(アール・ヌーボー)様式に改築され、現在の姿になりました。デザイナーは、当時のオーストリアを代表する建築家、アドルフ・ロースだそうです。中世の時代から音楽家を引き寄せた、ウィーンならではの出会いでした。

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